ドラえもん のび太の転生ロックマンX(若干修正版)
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ドラえもんは何処へ
???
「ドラえも~ん!!ドラえも~ん!!」
・・・・・誰?僕を呼んでいるのは?でも、どこかで聞いた懐かしい声だ・・・・・・・
「ドラえもん!しっかりしてよ!ドラえもん!」
僕の目の前に立っている人影。
「の、のび太くん?」
そんな・・・・・確か僕のせいで死んだはずなのに・・・・・
「よかった~僕を残して未来に帰っちゃったと思ってたよ!」
「のび太くんを残していけないよ・・・・・」
・・・・そうか!今までのは夢なんだ!のび太くんは死んでいなかったんだ!よかった!
「さあ、帰ろう。」
「帰るって・・・・ここが何処かわからないのに・・・・・・」
「大丈夫だよ!さあ、ママたちのところへ帰ろう。」
「うん!」
僕たちは走って帰ろうとする。
でも、なんかおかしい。
僕とのび太くんの距離がどんどん離れて行く。
「はあ・・・はあ・・・・・・のび太くん、待って!!」
僕は必死に呼びかける。
でも、のび太くんはどんどん小さくなっていく。
「待って・・・・・・のび太くん!!」
いやだ・・・・・・・僕を置いて行かないで・・・・・・・・もう一度やり直そう。待って・・・・
「のび太く~ん!!」
???
「・・・・・・・はっ!?」
ドラえもんは目を覚ます。そこは何かの研究施設なのかあちこちのコンピュータが休むことなく動いている。
「ここは・・・・・・・」
「ようやく目が覚めたようだなタヌキ。」
「!?」
ドラえもんは動こうとするが体が拘束されているのか身動きが取れない。仕方なく首を上げるとそこには自分を襲ったヴァジュリーラとマンダレーラがいた。
「君たちは一体何者なんだ!?僕を捕まえてどうしようって言うんだ!?」
「お前が知る必要はない。間もなくドップラー博士がお前を調査するのだからな。」
「調査?」
ドラえもんがそう言った束の間、一人の老人型レプリロイドが部屋へと入ってくる。
「お前たち、研究サンプルを傷つけておらんだろうな?」
「はっ、ほぼ無傷の状態で確保いたしました。」
「うむ。」
老人型はドラえもんを見るなり興味深そうに観察する。
「ふむ・・・・・外見上はあのイレギュラーハンターと一緒に居たチビとそっくりだな。だが、報告の情報と比べるといくらか古くなっているようだ。」
「貴方は何者なんだ!?」
観察する老人型に対してドラえもんは怒鳴る。
「んん・・・・思考回路は最新型に比べれば劣っているところがあるがかなり自我が強い。せっかくサンプルになってもらっているのだ。自己紹介だけはしておこう。ワシの名はドップラー。レプリロイドの科学者だ。」
「ドップラー?一体何が狙いなんだ!?」
「サンプルになる君が知っても仕方ないがまあ教えてあげよう。我々レプリロイドの世界を築くためにあるお方の究極のボディを製作しているのだよ。」
「究極のボディ?そんなことをしてタイムパトロールが黙ってはいないぞ!」
「タイムパトロール?なんだね、聞き覚えのない単語だが?イレギュラーハンター側の新しい組織かね?」
(タイムパトロールを知らない!?じゃあ、ここは僕の生まれた22世紀じゃないのか!?)
ドラえもんはこれからどうなるかの恐怖を感じながら考える。そんなドラえもんの反応を他所にドップラーはコンピュータの操作を始める。
「君のようなタイプのレプリロイドは極めて珍しい。特にそのポケットに関してはね。」
(危なかった・・・・・・・万が一に備えて僕やのび太くんたち以外には使えないように防御シールドを張れるようにしておいて。これで奴はポケットのひみつ道具を使えないはず・・・・・・)
「・・・・・だが、残念ながら我々は使用することができないよう特殊なプロテクトが掛けられているようだ。せっかくあのチビの謎も解けるかもしれんというのに・・・・・・・・」
「チビ?」
「実はかなり前の戦いであのお方が見たという君そっくりのメカニロイドがいてね・・・・・・」
ドップラーはパネルに映像を出す。
「み、ミニドラ!?どうして・・・・・」
「どうやら知っているようだな。このチビも君と同じようにポケットから謎の道具を出していた。それも現代科学では理解できないような不可解な現象をね。」
「・・・・・・・」
「安心したまえ。直ぐにバラすようなことはせんよ。ただ、君の体の隅々を研究させてもらおうじゃないか。ネジの一本も逃さずにね・・・・・・・クックックッ・・・・ハッハハハハハハ!!」
ドップラーは笑いながらドラえもんを見る。
ハンターベース
一方、ドップラー軍の襲撃から一日が過ぎたハンターベース。各地に向かわされていたイレギュラーハンターは本部の復旧作業を行うべく戻ってきていた。
そして、イレギュラーハンターに代わって大規模な災害時に素早い対応を行なうべく設立されたレプリロイドのみで構成された軍隊組織「レプリフォース」がドッペルタウン周辺のエリアを警戒していた。
復旧作業が行われているハンターベースの周辺でゼロは、白を基調としたカラーのボディと顎の赤いパーツが特徴のレプリロイドと歩いていた。
「すまないな、カーネル。お前たちレプリフォースに頼ることになるとは・・・・・」
ゼロは申し訳なさそうに一緒に歩いているカーネルに言う。
「気にするな。この状況が芳しくないという事はジェネラル将軍も理解しておられる。だからこそ、我々レプリフォースが周囲の警戒に当たっているんだ。それにお前たちの被害の方もかなりひどいのも事実だからな。」
「あぁ・・・・・・幸いドップラー軍はあの襲撃の後、占拠したエリアの防衛に就いたこともあって被害は広がっていないがあのドップラーのことだ。おそらく、また次の手を考えているだろう。」
「我々の部隊も襲撃後にドッペルタウンに乗り込んだがドップラー博士の姿はどこにもなかった。その後も街全体を隈無く捜査したが結局わからずじまいだ。」
「ふん・・・・・・・」
二人は腕を組みながら歩いて行く。するとカーネルの方が何か思い出したかのような顔をする。
「・・・・そう言えばゼロ。」
「ん?」
「少し前に話したレプリフォースとイレギュラーハンターの研修生の交換の話なんだがレプリフォースから私の妹が行きそうなんだ。」
「妹?」
ゼロはふと朝見たエックスのことを思い出した。
「あぁ、アイリスと言ってオペレーターの見習いでしっかり者なんだが私と比べて少し内気的なところがあってな。もし、お前の部隊に来たときは面倒を見てやってほしい。」
「おいおい・・・・いくらお前と俺の仲とはいえ、妹を俺に押し付けるなんてお前としては問題じゃないのか?」
「フッ、もしもの話だ。それより、ゼロ。久しぶりに手合わせでもやらないか?何しろお前とやるのはお前がレプリフォース設立時に模擬戦をやって以来だからな。」
「・・・・・そうだな、幸い訓練所は壊されていない。少しばかりやるか。」
二人は、手合わせをしに訓練所の方へと向かって行く。
ハンターベース 第17精鋭部隊隊長室
「それじゃ・・・・・・ドラえもんはドップラー軍に捕まったという事か。」
エックスは部屋のソファーに座ってジャイアンたちの経緯について聞いていた。ハンターベース内はほとんどのハンターが復旧作業に向かっているためこの話を聞いているのはマーティを含めても二人だけだった。
「ごめんなさいのび太さん。私を庇わなければ・・・・・・」
「いや、それはドラえもんの判断だからしずかちゃんのせいじゃないよ。」
「でも・・・・」
「ピリカ星のパピのことを覚えているかい?あの時も彼はドラえもん同様に自分の意思で君を助けたんだ。何も君のせいじゃないよ。」
「のび太さん・・・・・・・」
エックスはソファーから立ち上がると窓の外を眺めながら腕を組む。
「しかし、問題はドラえもんをどうやって助けるかだ。」
「そんなの簡単だ!そのドンブリって言う博士のいる場所を突き止めて乗り込んで助ければいいんだ!」
「ジャイアン・・・・・だから、ドップラーだって。」
「そんな簡単に言ってくれるけど行動するのは簡単じゃないわよ。」
マーティは、端末を操作してドッペルタウンなどを含めるイレギュラーが占拠したエリアを映す。
「レプリフォースがドッペルタウンに乗り込んで行ったそうだけど首謀者のドップラー博士は発見ならず。さらに電力管理センター、巨大ダム、空軍基地、ジャングル、それにドッペルタウン周辺にあった都市にも被害が出ているわ。海の方もイレギュラーに造船所が乗っ取られたって言うし、この中でドップラー博士を見つけ出すのは容易じゃないわ。」
「そ・・・・そんなにいるのかよ。」
「そりゃあ、ロックマンのボスキャラは8体いるんだから多いに決まってるでしょ。」
「今一番情報が入手しやすいのは多分兵器工場かしら?あそこはドップラー軍が使用している兵器が生産されて輸送されているって諜報員が報告していたし。」
「「「「う~ん・・・・・・・」」」」
「ドラえもん・・・・・・」
玉美は哀しそうな顔をして落ち込む。そんな玉美に対してエックスは、頭を撫でて励ます。
「心配するな玉美。ドラえもんは必ず俺が助け出すから。」
「お兄ちゃん・・・・・」
「ドラえもんは、お前にとっても俺にとっても親友であり、家族でもあるんだ。きっと助け出してみせる。」
「・・・・・・うん。」
「のび太・・・・・ドラえもんを助け出す算段はあるのか?」
ジャイアンはまじめな顔で聞く。
「ドップラー博士の潜伏先がわからない以上ドラえもんは助けられない・・・・・・でも、今占拠しているエリアのイレギュラーを倒していけば向こうから何か情報が得られるのかもしれない。確証とは言えないけど・・・・・・」
「要は、今目の前にある問題を解決するしかないって言う事か・・・・・」
「でも、これ以外の方法はない。なんとしてもドップラー博士を逮捕してドラえもんを助けないと。」
「俺たちも出来ることならなんでも協力するぜ、のび太!」
「ジャイアン・・・・・」
「僕も怖いけど・・・・・・ドラえもんを見捨てる訳にはいかないよ。かけがえのない友達だし。」
「スネ夫。」
「みんなで力を合わせればきっとドラちゃんを助けられるはずよ。」
「しずかちゃん・・・・・・・」
四人のやり取りを見てマーティは置いて行かれているようで複雑な心境になっていた。
「ねえ・・・・・なんかアタシのこと無視してない?」
「えっ?いや、そんなつもりは・・・・・」
「ふ~ん~。」
マーティは、不満そうな顔をしながらも返事をする。
「さて、行くのはいいけどこれからしばらく四人の仮住まいが必要だな。ケイン博士の家も空爆で吹き飛んじゃったし・・・・・ハンターベースの空いている部屋を利用すればいいけど・・・・・」
「玉美はお兄ちゃんと一緒に居る!」
「俺とスネ夫は個室でいいぜ。」
「うん、僕もジャイアンの意見に賛成。」
「じゃあ、しずかちゃんは一人部屋にするか・・・・・・・でも、この間の事件もあるし一人にしておくのもな・・・・・・・・」
エックスたちが考え事をしているとビートブードが報告書を持って部屋に入ってきた。
「エックス隊長、今回の本部の被害の報告をまとめてきました。」
「あぁ、ありがとう。ビートブード、すまないけど彼らに部屋を手配してくれないか?」
「えっ?はあ・・・・・しかし、今回の被害で空いている部屋は二つしかありませんよ。」
「二つか・・・・・・悪いけどジャイアンとスネ夫はペアで使ってくれないか?」
「「え~!?」」
「いや、しずかちゃんを一緒の部屋にする訳には行かないし・・・・・・・・」
「なら、アタシの部屋を使ってもいいわ。」
「えっ?」
マーティの言葉にエックスは思わず驚く。昨日の自分の反応を見てしずかに対して嫉妬しているかもしれないと思っていたのだが。
「ただし、床に布団敷いて寝てもらうから。それでいいわね?」
「は、はい。」
「え・・・・・・よ、よかったな2人とも個室にできて。」
エックスはマーティが何かしないか不安だったが部屋がない以上しずかの無事を祈ることぐらいしかできなかった。
その日の夜
「しずかちゃん大丈夫かな・・・・・・・」
エックスは隣で眠っている玉美を見ながら何となく言う。マーティは、決して意地悪をしない性格なのはわかっているが自分のあの態度を見ていまいち面白くない様子だった。もしかしたら、何か報復に出るのかもしれない。
「早いうちに部屋を手配できるようにしておかなくちゃな・・・・・」
エックスはそう言いながらスリープモードへと切り替えて眠りにつく。
この日の夜は久しぶりにドラえもんとの思い出に浸りながらぐっすり眠った。
一方でしずかとマーティは・・・・・
「ねえ・・・・・・・アンタってさ。エックスが人間だった頃よく一緒に居たのよね?」
「えぇ・・・・・・時々入浴中に入ってきたりとエッチなことしてましたけど・・・・・」
「やっぱり、人間だった時からそういう一面はあるものなのね。」
風呂に入りながら楽しそうに会話をしていた。
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