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ドラえもん のび太の転生ロックマンX(若干修正版)

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ネオシグマ

カウンターハンター基地

エックスたちは穴をしばらく落下し続けると一つの広い部屋に着陸した。

「みんな無事か。」

「何とかうまく着陸できました。」

お互いの無事を確認すると同時に目の前にシグマが現れる。

「シグマ!」

「どこまでも私の邪魔をしたいというのかね・・・・・・エックス!」

「あぁ!貴様を倒すまではどこまでも邪魔をしてやる!!」

「威勢はいいな・・・・・ならば、パワーアップしたこの私自らの手で貴様を闇へ葬ってやるとしよう!行くぞ!!」

シグマは両腕から鉤爪を展開し、エックスに向かって高速で接近して来る。

「おっと!」

エックスはエアダッシュでシグマの攻撃を回避する。しかし、シグマは壁を蹴ってジャンプをすると高速移動で姿を消した。

「「「き、消えたっ!?」」」

「ドラ?」

「ここだ!」

「!?」

落下してくるシグマを避けてエックスはダブルチャージショットを放つ。シグマは回避が間に合わないと判断し両腕を組んで防ぐ。

「ヌッ!?・・・・・・相変わらず隙が無いなエックス。」

「今回は俺一人じゃないという事を忘れていないか?シグマ。」

「うん?」

シグマが上を見上げるとマーティが槍を振り下ろそうとしていた。

「やあ!!」

「くっ!」

シグマは鉤爪で槍を受け止めるが後ろからビートブードの体当たりをまともに喰らう。

「うおっ!?」

「シグマ!!兄貴の仇だぁ!!うおぉぉおお!!」

ビートブードの体当たりでシグマは壁に突き飛ばされる。

「ドラララ!!」

ミニドラもミニ空気砲を装備してシグマに攻撃する。

効いているかどうかは置いといて。

「ぬうぅ・・・・・・・流石今の第17精鋭部隊と言ったところか。だが、ここで私を簡単に倒せると思うな!!」

シグマは構えを取って自分の周りに光弾を複数発生させてエックスたちに向けて放つ。

「避けろ!」

エックスの声で二人は回避行動をとる。しかしその隙を逃すシグマではない。瞬時に壁を蹴って高速移動し、エックスの目の前に現れる。

「!?」

「喰らうがいい!!」

シグマの攻撃をエックスは防御するが斬りつけ攻撃を食らうと、吹っ飛ばされて壁に跳ね返り、天井まで打ち上げられてしまった。

「ぐっ!?」

「次はこれだ!!」

シグマはまた構えを取りエネルギーを溜める。

「エレクトリックスパーク!!」

かつて前の戦いでエックスが使用していたエレクトリックスパークを残りの二人に向かって放つ。

「うわあぁぁ!?」

「きゃああぁ!!」

三人は倒れ、残りはミニドラだけになった。

「ドラっ!?」

「後はお前だけだチビスケ。」

「ドラララ~!!」

ミニドラは駆け足でシグマから逃げる。

「逃げられると思っているのか!!」

シグマは高速で移動しミニドラの目の前に来る。

「ドラ・・・・・」

ミニドラは何とかしようと手あたり次第ひみつ道具を取り出す。

「ドラ!!」

まず投げてきたのは「桃太郎印のきびだんご」・・・・・ではなく「おしり印のきびだんご」。しかし、レプリロイドは下痢などしないため効果なし。

「ドラララ・・・・・・・」

次に出したのは「地球破壊爆弾」の小型サイズ版「ミニ地球破壊爆弾」。これもミニドラサイズに縮小してしまっているため大したダメージにならない。

「ヌッフッフッフ・・・・・・・覚悟はできたかチビスケ?」

シグマがゆっくりとミニドラに迫る。

「ドララ・・・・ドラ!!」

「ヌッ!?」

ミニドラは最後の賭けと何か大量の錠剤が入った薬瓶をシグマの口へ放り投げる。蓋は空いているため薬瓶がシグマの口に入ると全ての錠剤が口の中へと入ってしまった。

「おのれ・・・・こんなものを私に入れおって、最早容赦せんぞ!!」

「ドラララ・・・・」

ミニドラは頭を抱えて縮こまるがどういうわけかシグマの動きが急激に遅くなった。

「なっ!?こ・・・・・・・・こ・・・・・・れ・・・・・・は・・・・・・・・い・・・・・・・・」

喋りまでゆっくりになり、シグマの動きがカタツムリ並みに遅くなる。ミニドラはそれを確認すると倒れているエックスの元へと走っていく。

「ドラララ!」

「う・・・・・・み、ミニドラ?」

エックスは目を覚まして起き上がるとほぼ静止した状態のシグマを見る。同じように起こされたマーティとビートブードも何事かと思った。エックスはシグマの足元に転がっている薬瓶を拾う。

「そうか。『スロー』を大量に飲んだせいで動きが極限まで遅くなったのか。だから、ほとんど動いていないように見えるんだ。」

「えっと・・・つまり、今のコイツは動いているけど攻撃できないほど遅くなっているってこと?」

「そう言うことになりますね。」

四人は、少し哀れそうにシグマを見る。

「な、なんかちょっと卑怯に感じますね。動けない敵を全員で叩くというのは・・・・・」

「仕方ないんじゃない?ミニドラを侮ってこうなってんだから。」

「それじゃあ・・・・・・みんなで決めて終わらせよう。」

エックスたちは一定距離まで離れるとシグマに向かって総攻撃を仕掛ける。

「ダブルチャージショット!!」

「チャージショット!!」

「ブーメランカッター!!」

「ドララ!!(ミニ空気砲)」

全員の攻撃がシグマに命中する。

「グ・・・・・・・・・・・・・グワ・・・・・・・・ア・・・・・・・・」

悲鳴まで遅くなってしまっているため、シグマは断末魔の叫びを最後まで言うことなく爆発した。

「今回は予備のボディらしきものも近くにない。今度こそ本当におわ・・・・・」

『まだだ!!この程度では終わらんぞ、エックス!!』

「なっ!?」

後ろから聞こえてくるシグマの声にエックスたちは思わず後ろを見る。

『ファ―――――――――ハッハッハッハッハッ!!これからが本番だ!!行くぞ!!』

上に巨大なシグマの顔が現れたのだ。あまりにも現実離れしていたためエックスたちは茫然とする。

『喰らえ!!』

シグマは口から光線を放つ。エックスたちは避けるもののシグマは更に口からメカニロイドを発射し、追撃の手を緩めない。

「マーティ!」

マーティに目掛けて飛んできたメカニロイドをエックスはダブルチャージショットで破壊する。このまま続けば消耗戦となり、エックスたちが不利になる。

「どうすればいいのよ!?あのデカい禿頭、いくら攻撃してもビクともしないし・・・・・・」

「副隊長、コンピューター施設のことを思い出してください。おそらくあのシグマ隊長はホログラムです。っということは他に本体であるメインコンピューターがあるはずです。」

「よし、俺がシグマを引き付ける。その間に二人はシグマの本体を探してくれ。」

エックスはシグマに向かって行く。

『一人で挑むつもりかね?エックス。』

「お前にやられるような俺じゃない!!」

エックスは、拳に炎を纏ってアッパーカットをする。

「昇龍拳!!!」

『無駄だ・・・・・実体のない私にはお前の攻撃は痛くも痒くもないぞ?』

シグマは、一瞬にして姿を消す。

「ま、また姿が・・・・・」

『ここだ。』

「うおっあぁ!?」

背後から現れたシグマの攻撃を慌てて避ける。

『フッフフフフ・・・・・いつまでその抵抗が持つかな?』

「くっ!」

エックスは、特殊武器を駆使して時間を稼ぐ。



その一方でマーティたちは急いでシグマの本体と思われるものを探す。

「本体って言ってもどこにあるのよ・・・・・・施設の時はホログラム自身を攻撃し続けたら勝手に崩壊したけど・・・・」

「これだけ広い基地ですからね。おそらく大型なせいで俺たちの攻撃を受けてもそこまでのダメージに至らないんだと思います。そのコンピューターを破壊すれば・・・・・・」

「ドラララ!!」

ミニドラが、稼働している巨大なコンピューターを見つける。

「これだ!こんな巨大なサーバーだったからダメージの演算処理とか早くてあまり効いていないように見えていたんだ。」

「だったら、さっさと壊すに限るわね!!」

マーティは、槍でコントロールパーネルを突き刺しまくる。するとメインサーバーが火花を散らし始め誘爆し始めた。

「さあ、急いでエックス隊長のところへ戻りましょう!」

三人は急いでエックスの元へと戻って行く。
























同時にシグマの方にも異変が起こる。

『グッ!?ど、どういう事だ!?ダメージが蓄積されていくだとっ!?』

突然のシグマの苦しむ姿にエックスはハッとする。

「どうやらマーティたちがうまくやってくれたようだな。」

『何・・・・・・』

「お前の本体を壊したのさ。これでお前も本当に終わりだ!!」

エックスはシグマの額に殴りつけると全エネルギーを集中させる。

『や、やめろ!?放せ!!』

「ギガクラッシュ!!!」

エネルギーを一気に拡散させてエックスはシグマを吹き飛ばす。シグマの顔は徐々に崩壊し、完全に崩れ去って行った。

シグマが完全に消滅するとエックスは力を使い果たしたとばかりに尻もちをついた。

「お・・・・・終わった・・・・・・・・」

「エックス!!」

そこへマーティたちが戻ってくる。

「やったんですね、エックス隊長!」

「あぁ・・・・・みんなのおかげで終わったんだ・・・・・」

エックスは立ち上がると二人を見る。

「おそらくこれで奴も終わりだ。早くゼロと合流して・・・・・・」
























『・・・・・・・これで本当に終わりだと思っているのかね・・・・・・・エックス・・・・・』


「「「!?し、シグマっ!?」」」

「ドラッ!?」

倒したと思っていたシグマの声にエックスたちは思わず叫ぶ。

「そ、そんな・・・・・嘘でしょ!?コンピューターは破壊したはずよ!?」

『クックックッ・・・・・・私は死にはせん。・・・・・・・・・だが残念なことに今回も私の負けのようだ・・・・・・・・だが、私は何度でも蘇り新たな力を得る事ができる・・・・・・貴様らの勝利などほんのひと時に過ぎないのだ!!』

「減らず口を・・・・・・・どこにいるんだ!?」

『しかし・・・・・何故ゼロが・・・・・・・・奴は最後の・・・・ワイ・・・・・・ナン・・・・・ズの・・・・・・・・・』

「何を言っている!?」

『どうやら今回は時間切れのようだ・・・・・・・・・ぐ、ぐおおぉぉぉおおおおおおおおおおおっ!!』

シグマの断末魔と共に基地の爆発が激しくなっていく。

「まずいです!!このままだと俺たちも一緒に吹っ飛んでしまいます!!」

「みんな!急いで脱出するぞ!!」

エックスたちは走って基地から脱出を始める。

しかし、途中で足場が崩れてしまったところで足を止めてしまう。

「道がないわよ!!」

「待っててくれ・・・・・」

エックスは四次元ポケットからタケコプターを人数分出す。

「二人ともこれを体に付けるんだ!ビートブードは背中、マーティは頭に!!」

三人はタケコプターをつけると飛びながら基地から脱出した。






























エックスたちが基地から離れて行くと同時に基地は大爆発をして崩壊して行った。安全地帯に着陸するとゼロが先に待っていた。

「ゼロ!!」

「エックス、どうやら無事にシグマを倒したようだな。」

「いや・・・・・それが・・・・シグマはまだ生きているようなんだ。」

「何?」

エックスの言葉にゼロは不思議そうな顔をする。

「あの時の戦いのときもそうだった。・・・・・もしかしたら、またシグマは俺たちの目の前に現れるのかもしれない・・・・・・」

「・・・・・・そうか。・・・・・だが、その時はまた倒してやるまでだ。例え奴が何度も蘇ろうと・・・・俺たちがいる限り、好き勝手にさせてたまるか。」

「あぁ。」

その時丁度朝日が昇り始める。

「どうやら夜明けのようだな。」

「・・・・・・半年前のあの時もこんな感じで朝日を眺めていた・・・・・・・この太陽の温もりを・・・・・・」

エックスは感慨深い顔で朝日を見る。そんなエックスの手をマーティはそっと握る。

「マーティ、どうしたんだ急に?」

「・・・・・・ちょっと寒くなったから握らせてよ。」

まだクリームの効果は切れていなかったがマーティはエックスの手を握りながら朝日を眺める。その状況にゼロは少し妙に感じた。

「なあ、あれは一体どうなっていやがんだ?」

「愛ですよ、愛。」

「愛?」

「そう・・・・・2人がようやく一緒になったんですよ。」

「?」

ビートブードの答えがよくわからないもののゼロはあまり言わない方がいいと考えて黙る。ミニドラはそんな二人の周りを走り回っている。

























再びやってきたシグマの脅威を退け、親友ゼロを救い出したエックス。

ハンターとしての任務を全うし、ゼロと仲間、そして、恋人同士となったマーティと共に見つめる朝日の海がエックスの遠い記憶を呼び覚まそうとする・・・・・・・

エックスは考える。

冷たいボディから溢れ出る熱い力と暖かな安らぎの訳を・・・・・・・

人間と機械、相容れぬ二つの生命が共存する平和な世界・・・・・・それはかつて一人の科学者が望んで止まなかった理想郷であり、かつての友が見せてくれた世界・・・・・・・・。

自らに託されたライト博士の願いを・・・・・やがて彼は知ることになるのだろうか?

エックスよ

新たなる戦いに向け、その小さな存在の中に秘められた大きな力を今はゆっくりと休めるがよい・・・・・

この平穏の時が仮初めのものに終わらぬことを祈りながら・・・・・





























???

「・・・・・・・・」

ゼロに破壊されたゼロ?は僅かながら意識を取り戻す。

「お・・・・・・俺は・・・・・・・誰・・・・・・・だ?」

ボディが破壊されたため、既に虫の息だった。そこへ複数の人影が歩いてくる。

「俺は・・・・・・ゼロ?・・・・・いや・・・・・・俺はゼロじゃない・・・・・・俺は奴の影・・・・・・」

「・・・・・・・このロボットはまだ意識があるぞ。」

「いかがなさいますか?・・・・・様。」

ゼロ?の視界には複数の人影が写っていた。その中には死んだはずの

「コイツは間違いなくあのゼロのコピーだ。壊れてはいるがまだ修理の仕様がある。」

「時空間の歪みに飲み込まれてこんな高性能ロボットを発見するとは・・・・・いよいよこの私にも運が向いてきたっしょ。直ぐにコイツを回収して22世紀に戻るっしょ!」

「「「はっ。」」」

「お前にも付いてきてもらうっしょ。」

「俺も既にイレギュラーに堕ちた身だ。それにお前には修理してもらった恩がある。素直にお前の世界に同行しよう。」

壊れかけたゼロ?はパーツごと回収され、空間に空いた謎の穴へと運ばれていく。

穴の中は乗り物なのか他のレプリロイドの残骸らしきものもあった。

「俺は・・・・・・・・・誰?・・・・・・・」

ゼロ?の意識が途絶えると同時に空間の穴も閉じられ、そこにはもう何もなかった。
 
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