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レーヴァティン

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第百五十五話 アテネとの戦いその九

「街とかを犠牲にしても」
「戦を早く終わらせる為にか」
「神器を使うこともな」
「考えていこな」
「ああ、決めたぜ」
「使うな」
「いざって時はな」 
 腰にあるレーヴァティンを見て言う。
「これもな」
「武器は戦を止めるものでな」
「長い戦にしてもな」
「止めるもんや」
 まさにというのだ。
「それでや」
「こうした時は使わないとな」
「そういうことやね」
「よし、じゃあアテネのことが終わったらな」
「それからやな」
「スパルタだよ」
 この街を攻めると言ってだった。
 久志はアテネの疫病の処理と帝国への組み込みを進めた。そうして。
 そのうえでだ、それが整うとだった。彼はスパルタへの出陣を決めたが。
 今度の大軍を見て久志は仲間達に言った。
「二十五万もあればな」
「相手は三万だからね」
「普通に勝てるよな」
 こう剛に話した。
「流石に」
「うん、普通はね」
「そうだよな、やっぱり」
「スパルタは強いからね」
「三万全員が鬼みたいに強いからな」
「だからね」
 それでというのだ。
「二十五万の大軍でもね」
「苦戦は絶対だな」
「大変な戦になるってね」
「覚悟しておいた方がいいな」
「正直兵糧攻めにしても」
 剛はそれでもと言った。
「あの国はね」
「そうそうな」
「勝てる相手じゃないよ」
「若し兵糧攻めにしたらどうなるだろうな」
「その時は絶対にうって出て」
「死ぬまで戦ってくるか」
「そうしてくると思うよ」
 剛は久志に自分の考えを話した。
「あの国は」
「餓え死にするならか」
「うん、その前にね」
「全員死兵となるんだな」
「そんな相手と戦いたくないよね」
「余計にな、じゃあな」
 それならとだ、久志は剛に答えて言った。
「普通に戦っていくな」
「そうしていくね」
「ああ、もう敵が一人もいなくなるまでな」
 それこそというのだ。
「戦い抜くな」
「数と装備を使って」
「物量作戦でいくな」
「それしかないね」
「ああ、だからな」
 それでというのだ。
「いくな」
「それじゃあね」
「ゲリラ戦にもなるな」
 正はこうも言った。
「連中相手の戦は」
「会戦で勝ってもだな」
「そうして戦ってくる、夜も昼もだ」
「油断出来ないか」
「そして街を囲んでもだ」
 スパルタのそこをというのだ。
「やはりな」
「その時もとことんまで戦うか」
「そしてだ」 
 そのうえでというのだ。 
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