ドラえもん のび太の転生ロックマンX(若干修正版)
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ストーム・イーグリード
空港
カメリーオを捕えたエックスは、引き続き反乱軍最後の特A級ハンターであるストーム・イーグリードの旗艦「デスログマー」に乗り込むべく空港の中を移動していた。
「ちょこまかと!」
エックスは、応戦して来るメカニロイドたちを撃ち落とす。
「おっと!?」
危うく足を踏み外して落ちそうになる。足を踏み外せば地上へとまっしぐら・・・・・確実にお陀仏・・・・・・・彼にとっては二度目の死になってしまう。
「ふう・・・・危なかった・・・・」
エックスは、足場に上がってデスログマーの上部を進んで行く。
「イーグリード・・・・・あなたほどのハンターまでシグマにつくなんて・・・・・・俺はいまだに信じられない。」
『ストーム・イーグリード』
第7空挺部隊の隊長で人望と正義感の強い鷲型のレプリロイドで彼の部隊に所属している部下は愚か別部隊にいるエックスなど他のハンターたちからも強い信頼を得ていた。中でもゼロとは何度も任務で組んでいた時期もあったため親しい仲でもある。
しかし、そんな彼も反乱開始時、シグマとの直接対決に敗れ彼の傘下へと下ってしまった。
このデスログマーも反乱軍の空中要塞として制空権を掌握している。
「ペンギーゴ、ナウマンダー、オクトパルド、クワンガーに続いて彼も処分しなくてはならないのか?あの彼を・・・・・・・」
『このカプセルにはヘッドパーツを遺してある。このパーツを装備すればお前の頭部ユニットを攻撃から守り、頭突きによって一部の強固な壁を壊すことができるはずじゃ。』
メカニロイドの大群を蹴散らした後、エックスは、デスログマー内部で例のカプセルを発見し、最後のパーツを受け取る。これで全身白をベースとしたアーマーが完成した。
『頼んだぞエックス・・・・わしの・・・・・人類の希望よ・・・・』
老人の姿が消えるとカプセルは閉じる。
「・・・・・博士。俺はあなたが考えているような存在じゃありません。昼寝はするし、撃つのを躊躇ったり、優秀なわけじゃない、欠点ばかりです。でも、ドラえもんやみんなと遊んだり、怒られたり、みんなと冒険したり・・・・・・そんなことを経験してきたから目の前で起こっているこの争いを止めたいと思うんです。だから、この力を俺はそのために使います。一刻も早くこの戦いを終わらせるために!」
エックスは、そう言うとデスログマーの奥へと駆けて行った。
デスログマー 甲板
「・・・・・・・・」
エックスの侵入により、デスログマー各所が爆発し始めている中、一体のレプリロイドが甲板の上で腕を組んでいた。その眼には、強い何かを感じられると同時に何かを悟っているかのような感じがあった。
「・・・・・・・来たか。」
後方を向くと全身アーマーを装着したエックスがいる。エックスはバスターを構えながらもそのレプリロイドに近づいて行く。
「見ないうちに随分と変わったな、エックス。」
鷲型レプリロイド ストーム・イーグリードは対峙しながらもエックスの目を見ていた。
ハンターベースなどで見せていた以前と変わらない正義感の強い彼がそこに立っていた。
「イーグリード、どうして・・・・・どうして貴方ほどの者までがイレギュラーに!?」
「・・・・・」
「答えてくれ!」
「・・・・イレギュラーに堕ちたことは否定せまい。」
「今からでも遅くはない、投降して罪を償ってくれ!そうすれば・・・・・」
「・・・エックス、俺とてイレギュラーに堕ちたと言えどその手に乗るつもりはない。」
「!?」
イーグリードの言葉にエックスは思わず疑問を感じる。
「風からの噂ではマンドリラーは一時的な機能停止、カメリーオは口を割らない、それ故にシグマに関する情報が思うように得られない。だから、俺から情報を吐かせようと考えても無駄だぞ。」
「なっ、何を言っているんだ!?俺はそんなつもりで言ったんじゃ・・・・・・」
「お前がそう思っていないとしてもハンター上層部のことだ。おそらく強引にでも吐かせるだろう。」
「・・・・」
「そういうわけだ。お前は俺を殺す気でやらなかったとしてもこちらは本気でやらせてもらう。」
「・・・・・ゼロ、ごめん。どうやら彼を止めるのはもはや無理なようだ。」
エックスもイーグリードの硬い意志を認めたのかバスターを改めて彼に向ける。
「なら、俺はあなたを処分する!イレギュラーハンターとして!!」
「いいだろう!なら全力でかかってくるがいい!イレギュラーハンター エックス!!」
イーグリードは、翼を広げて空へと飛翔する。エックスは、チャージショットを一回発射すると通常のショットでイーグリードの翼を狙う。
「空からの攻撃は不利と読んで最初に相手の長所を潰す・・・・・・流石に判断が早いな!だが、その程度の弾速では俺に当たることはない!!」
イーグリードはエックスのバスターの弾を難なく避けると自分のバスターを構える。
「ストームトルネード!!」
イーグリードのバスターから突風が発生してエックスを吹き飛ばす。
「くっ!!」
エックスは、ダッシュをして踏ん張ろうとするがイーグリードはすかさず口から何やら卵のようなものを発射する。卵は甲板に堕ちると割れて小型の鳥メカニロイドがエックスへと攻撃を始める。
「ホーミングトーピード!!」
彼は、ミサイルでメカニロイドを撃破するとジャンプをしてイーグリードに照準を向ける。
「カメレオンスティング!!」
バスターから放たれたエネルギー弾は三方向に別れ、イーグリードの翼を射抜く。
「くっ!?」
翼にダメージを受けたイーグリードは、バランスを崩す。
「他のハンターたちから学習した能力をここまで使いこなすとは・・・・・・だがまだだ!!」
イーグリードは、下降する勢いを利用してエックスにダイビングアタックをかます。
「うわあぁ!?」
エックスは勢いよく飛ばされ、甲板の上から落ちそうになる。
「この勝負、俺の勝ちだ!うおぉぉぉぉぉ!!!」
イーグリードはそのままエックスを振り落とすべくダイビングアタックを行おうとする。
「くう・・・・・ブーメランカッター!!」
「何!?」
エックスのバスターから放たれたカッターはダイビングを開始したイーグリードの左翼を奪う。片翼を失ったイーグリードはそのままエックスの真上を通過し、空の真下へと落ちる。
「イーグリード!!」
エックスは、左腕でイーグリードの右手を掴む。落下はどうにか阻止できたものの右腕だけで二人を支えるのは限度があった。
「くっ・・・・・・・・」
「は、離せエックス!俺を離さなければお前ごと落ちてしまうぞ!」
イーグリードは自分を離すように催促するがエックスは離そうとしない。エックスの右腕は二人の重さもあって徐々に離れようとしている。
「何を言っているんだ!?あなたを見捨てるなんて俺にはできない!!」
「早くしろ!お前には俺を助けるよりも大事なことがあるはずだ!!シグマをいつまでも野放しにしててもいいのか!?」
「だったらどうして最初からシグマに付かなかったんだ!?あなたが他のハンターと同じなら最初からデスログマーでシティに空爆を仕掛けることもできたはずだ!?」
「・・・・・・・エックス。」
「くうぅ・・・・・・・」
もう限界だった。
(ドラえもん・・・・・・俺はまた死ぬようだよ。今度、生まれ変わったらまた君と出会えることを願っているよ・・・・。すみませんでしたライト博士・・・・・・あなたの期待に応えられませんでした・・・・・・・)
エックスの右手がとうとう力を失って離れる。
「「うわあぁぁぁぁぁぁ!!!」」
二人は上空から真っ先に地上へと落下していく・・・・・・・・・・
と思われた矢先、第三者の手がエックスの右腕を掴んだ。
「はっ!?こ、この手は!?」
エックスは、上を見上げる。
「全く、俺を差し置いてイーグリードのところに一人で乗り込むなんて少しひどいんじゃないのか?エックス。」
「ゼロ!!」
ゼロは、エックスの手を引き上げながらイーグリードも共に甲板へ引き上げる。
「ゼロ・・・」
「久しぶりだなイーグリード。」
「・・・・・・」
イーグリードは、状況を見ながらこれから先のことを考える。
エックスとゼロの二人を相手に今の自分ではおそらく勝ち目はないだろう。かと言ってこのまま投降したところで情報を吐かされた後の処分も免れない。
(・・・・・・残されたのは自決のみか。)
イーグリードは、右腕のバスターを自分の頭部に押し付けようとする。
「おっと、せっかくの戦友同士での再会で自決なんてらしくもないぜ。」
ゼロはイーグリードの両腕に手錠をかける。
「何のつもりだ?俺を拘束したところで・・・・・」
「情報を売るほど堕ちたつもりはない・・・・・だろ?心配するな、お前に聞かなくともシグマの本拠地は分かった。」
「何だと?」
「ゼロ、一体どういう事なんだ?」
「カメリーオの奴・・・・・とうとう白状しやがった。それにおれも入手した情報と位置はまったく一致している。だから、イーグリードを捕まえたところで拷問してまで情報を吐かせる必要はないってわけだ。」
「・・・・・・・」
「イーグリード、お前は元々シグマが最初に反乱を起こした段階で反抗していたのは誰でも知っている。だから潔く罪を償え。」
ゼロはイーグリードの顔を見ながら言う。
「・・・・・・」
「・・・・・・後で迎えの連中が来る。それまでここで大人しくしてろ。そして、ティルに謝って来い。アイツが一番お前のことを心配していたんだからな。エックス、俺たちはシグマの拠点に乗り込む準備だ。」
「あぁ。ハンターベースに戻って準備が整い次第向かおう。」
エックスとゼロは、ハンターベースへと転送される。
「・・・・・・・罪を償え・・・・か。フッ、奴に言われたんじゃ何も言い返せんな。」
イーグリードは自分を笑いながら思わず言う。
『クッククク・・・・・・どうやらここがわかったようだな。いつでも来るがいい、エックス。見させてもらうぞ、お前の無限の可能性を。フッフフフフ・・・・・・ファ――――――――――ッハハハハハハハッ!!!!』
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