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レーヴァティン

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第百五十四話 都市国家同盟その十一

「そこまで至っている」
「そうだよな」
「だからだ」
「アテネもスパルタもな」
「攻めていく、アテネは降るかも知れないが」
 テーベの様に土壇場になってそうする可能性はある、正は久志に対して落ち着いた顔でこう話した。
「しかしだ」
「スパルタは違うな」
「あの街はまさに戦闘国家だ」
「市民は全部将兵でな」
「鍛えに鍛え抜かれた精鋭ばかりだ」
「戦いの中で生きている連中だからな」
「それだけにだ」
 正はスパルタについては険しい顔で話した。
「戦は避けられない」
「それも徹底的な、な」
「スパルタ人は全員が倒れるまで戦い抜く」
「やれやれだな、じゃあこっちもな」
「神器を使うな」
「若しくは謀略をな」
 こちらもとだ、久志は正に話した。
「使ってでもな」
「そうしてだな」
「あの街を降すか」
「使える手段は全て使うことだ」
「それも戦だしな」
「そうだ、ではな」
「ああ、神聖部隊を復活させて後始末が終わったらな」
 それならとだ、久志は話した。
「次はな」
「アテネに向かうぞ」
「それじゃあな」
 正に応えてだった、そのうえでだった。
 久志はまずはテーベとの戦の戦後処理を行いこの街とその勢力圏を帝国に組み込んでいった、そのうえで次のアテネとの戦に心を向けていた。


第百五十四話   完


                 2020・3・15 
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