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レーヴァティン

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第百五十四話 都市国家同盟その十

「俺達は」
「ではか」
「降ってもか」
「帝国に入るだけか」
「それだけか」
「そうだよ、街の自治も認めるからな」
 久志はテーベ軍の者達にさらに話した。
「テーベの他の都市国家もな」
「そのことを約束するのか」
「だからか」
「我等に降れというのか」
「そうだよ、降ったらな」
 それでというのだ。
「いいからな」
「そうか」
「それならな」
「我々も」
「一回でも死にたくないだろ、神聖部隊も蘇らせる」
 先程倒した彼等もというのだ。
「だから降れ、降らないと本当に痛い思いをするぞ」
「皆殺しになる」
「だからか」
「ここでか」
「降れ、悪いことは言わないからな」
 久志はテーベ軍の者達に言った、すると。
 彼等は考えた末にそれならと頷いた、こうして久志はテーベとその勢力圏の諸都市国家の軍勢二万を降し。
 街も手に入れた、久志はこのことに笑みを浮かべテーベに入城したうえで仲間達に対して話した。
「いや、最後の最後でな」
「戦を終わらせられてだな」
「よかったよ」
 こう正に話した。
「本当にな」
「そうだな、若しだ」
「圧倒的な戦力で囲んでいてもな」
「戦になると損害も出る」
「復活させたり治療にも手間かかるしな」
「即戦力には使えないからな」
「だからだな」
「本当に降るならな」
 それが最後の最後であってもというのだ。
「それに越したことはないさ」
「そうだな、では神聖部隊の連中を蘇らせて」
「そのうえでな」
「今度はアテネだな」
「あの街に行くな」
「そうしてだな」
「そのアテネを倒したら」 
 その後はというのだ。
「次はな」
「スパルタだな」
「スパルタも倒したらな」
 その時はというのだ。
「もうな」
「地中湖東部も完全にだ」
「俺達のものになるな」
「それはあと少しだ」
 正は久志に告げた。 
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