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レーヴァティン

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第百五十三話 不戦勝その十一

「どう考えても頭が相当足りないな」
「もっと言えば思いやりもないですね」
「困っている人達に偉そうに言うとかな」
「世の中そうした人もいますね」
「俺はそんな奴も嫌いだ」
 久志の今の言葉は全否定そのものだった。
「それも上に大がつく位にな」
「お嫌いですか」
「絶対に付き合いたくない」 
 こうまで言うのだった。
「そんな卑怯で思いやりもない馬鹿はな」
「何があってもですね」
「そうした奴こそ自分がされたらあれこれ言うんだ」
 他人には偉そうに言うが、というのだ。
「その醜態は見ものだろうがな」
「それでもですね」
「そんな馬鹿はな」
「相手にしませんね」
「卑怯で思いやりがなくて頭も足りない」
「しかも偉そうとなると」
「本当に始末に負えない」
 どうしようもないというのだ。
「そんな奴はどんな能力があってもな」
「用いませんね」
「能力に人格は関係ないっていってもな」
 それでもというのだ。
「やっぱりどうしようもない奴はな」
「有害ですね」
「屑はその能力を悪用したりしなくても碌なことをしないからな」
 だからだというのだ。
「そんな奴は卑怯だと言ったな」
「卑怯だからこそ」
「悪事もな」
 それもというのだ。
「働くさ」
「そうしますね」
「しかも馬鹿だからな」 
 この要素もあってというのだ。
「自覚すらしなくてな」
「悪事を働く」
「自覚しないで悪事を働く奴も厄介なんだよ」
 実にというのだ。
「だからな」
「そうした輩はですね」
「絶対にな」
「どんな立場にもですね」
「用いないさ、俺はな」
「人格がどうにもならないなら」
「上にドが付く位の馬鹿や屑はな」
 それこそというのだ。
「こっちの世界でもあっちの世界でもな」
「両方の世界で」
「色々見てわかったさ、無能は働き者は有能な働き者になっても」
「その人が向いている仕事に就けて」
「そうなってもな」
 久志は難しい顔で話した。 
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