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ドリトル先生の競馬

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第三幕その一

               第三幕  高等部の乗馬部 
 先生と動物の皆は八条学園高等部の乗馬部にお邪魔しました、先生達は競技場に来てまずは学生さんや馬達を見ますと。
 皆馬に乗ったりお水や草を食べています、ですが。
 動物の皆は馬達を見てこう言いました。
「どの馬もいいけれど」
「よく食べていてね」
「運動もしていて」
「いい感じだけれど」
「何か体格がね」
「小さい馬が多いね」
「サラブレッドじゃないからね」
 先生が皆にお話しました。
「ここの馬達は」
「それでだね」
「体格が今一つに感じたんだね」
「サラブレッドと比べたから」
「競技の馬と」
「サラブレッドは競技に特化した馬なんだ」
 こう皆にお話するのでした。
「それも競馬のね」
「ああしたレースだね」
「スピードを重視した」
「そうした特別な馬で」
「あの馬を標準にしたらいけないんだ」
「そうだよ、ここの馬達は」
 先生はその馬達を見つつ言うのでした。
「競技に使ってもね」
「農業や遊牧にも使う」
「そうした馬達なんだね」
「だから違うんだね」
「サラブレッドとは」
「そうだよ、あそこの馬は」
 小さな馬も見て言います。
「道産子だね」
「ああ、北海道のね」
「体格は小さいけれどね」
「それでも力持ちで頑丈で」
「いい馬なんだね」
「そうだよ、それでどの子もよく食べていて運動もしていて」
 それでというのです。
「健康だね」
「それが一番いいね」
「皆大事にされているね」
「それでよく教育されていてね」
「いい感じになっているね」
「いいことだよ」
 先生はその健康な馬達を見て思うのでした。
「馬がそして生きものが大事にされているだけでね」
「全くだね」
「先生が思う通りだね」
「やっぱり馬も生きものも健康でないと」
「それで幸せでないとね」
「よくないよね」
「人間も幸せであれば何よりだし」
 それにというのです。
「動物もなんだよ」
「そういうことだよね」
「見れば学生さん達も笑顔だしね」
「気持ちよく馬に乗って馬の世話もしているし」
「だからいいよね」
「そう思うよ」
「いい匂いがするね」
 ここでジップが言いました。
「馬がいる場所独特の」
「馬の匂いが嫌だって人もいるけれど」
 ダブダブもジップと同じく場の匂いを嗅いでいます。
「馬が好きだとね」
「この匂いがいいっていうね」
 他ならぬ老馬の言葉です。
「先生もそう言ってくれるし」
「牧場や競技場の匂いだね」
 ホワイティは今自分達を覆っているその匂いについてこう述べました。
「これは」
「さて、次はね」
「学生さん達と会うんだよね」
 オシツオサレツはこのことをお話しました。 
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