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レーヴァティン

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第百五十二話 ロードス島の攻防その三

「地下道にはです」
「霧を使うか」
「そうしていきましょう」
「そういえば塹壕戦はな」
 久志は一次大戦の話をここで思い出して言った。
「そうだったよな」
「はい、連合国も枢軸国も共に塹壕を掘り」
 源三もその一次大戦の話をした。
「共に睨み合いつつ戦いましたが」
「そこでな」
「両軍共塹壕への攻撃の為にです」
「毒ガスを開発してな」
「使用していましたね」
「それで随分と効果があったな」
「毒ガスは塹壕で使用すれば拡散せず」
 それでというのだ。
「多くの敵を殺傷出来ますので」
「両方共使ったな」
「連合側も枢軸側も」
「そうだったな」
「非人道的な兵器でしたが」
 それでもというのだ。
「しかしです」
「効果はあるよな」
「塹壕、そしてです」
「地下道にな」
「ですから」
「敵の地下道があればか」
「使っていきましょう」
 霧系統の術をというのだ。
「そうしていきましょう」
「それじゃあな、しかしな」
「しかし?」
「出来たらな」
「地下道はですか」
「なかって欲しいな」
 こう言うのだった。
「本当に」
「例え霧があろうとも」
「それでもな」
 どうしてもというのだ。
「面倒な戦になることは事実だからな」
「それはありますね」
「ああ、だからな」
 それでというのだ。
「出来るだけな」
「それはありますね」
 その感情はとだ、源三も述べた。例えこちらに有効な武器があろうともそれでも面倒なことは事実だからだ。
「実際に」
「そうだよな」
「だからですね」
「地下道ないことを祈るぜ」
「そのうえで、ですね」
「上陸してな」
 そうしてというのだ。
「戦っていくな」
「そして地下道があれば」
「霧使うな」
 そちらの術をというのだ。
「実際に」
「それでは」
「ああ、攻撃の後は上陸だよ」
 こう言ってだった、久志はまずは徹底的に砲撃と爆撃そして術による攻撃を行った。それが済んでからだった。
 久志は自分達の軍を上陸させ自分達もそうした、そして。
 多くの地下道を見てそれで言った。
「仕方ねえな」
「ならだね」
「ああ、霧系の術を使ってな」
 こう淳二に話した。
「まとめて倒す」
「そうするね」
「ああ、今からな」
「仕方ないね、あと術の後で」
「兵も送るか」
「そうしていこうね」
「それじゃあな、俺達も中に入るか」
 その地下道のというのだ。 
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