魔転語(魔王転職物語)
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6話~クエストと勇者~
第6話~クエストと勇者~
冒険者登録が、終わり俺はギルド加入の条件である。
クエストについて、ギルドマスター、リンファから説明を受ける。
「それじゃあ、クエストの説明をするわ。あなた達にはEランクのクエスト〈リザードトカゲの討伐〉のクエストをお願いするわ」
リザードトカゲ、下級モンスターで、知性はなく、人間また魔族にも悪影響を起こす モンスターだ。
悪影響と言っても、作物を食べたり、家に入り込んで食料を奪ったりと生きるためには仕方がないが、問題は繁殖力が凄いことだ。
数千のリザードトカゲに襲われ、村の一つが壊滅したということも聞いたことがある。
それも、千単位の話だ。少数のリザードトカゲなら問題ないだろ。
「リザードトカゲ達はエリシオンの町の下水道にて姿が確認されたと聞いたわ。あなた達には、リザードトカゲの巣の場所、また生息数の調査をお願いするわ」
「調査か、討伐できそうだったら、してもいいんだよな?」
「えぇ。構わないわ。貴方、忘れてなければいいけど魔王の時の強さとは違うわ。大多数のリザードトカゲに襲われたら今の、貴方じゃ太刀打ちできないことを忘れないようにね。」
確かに、人間になったステータスを思いだし俺は納得する。
「う、うん。気をつけるよ。じゃあ、そろそろ行ってくるわ」
「えぇ。気をつけて、生きて帰って来ることを祈ってるわ」
俺は、リンファに見送れながら、シャルルと共にリザードトカゲが居る下水道に向かうのだった。
城下町~下水道~
【Eランククエスト・リザードトカゲの討伐】
クエスト開始
「リザードトカゲか、まぁ、なんとかなるか。シャルル、周りに注意しながら進むぞ」
「はい、マオ様」
俺達は、迷路のような薄暗い下水道を歩いていく。
薄暗くて、見辛いな。
臭いもキツイし、なんでこんなことに……
これもあの野郎。サタンのせいだ、あんなに可愛がって幹部の一人にしてやったのに
俺は憎き、サタンの顔を思い出す。
そう思っていると、目の前に俺達の目標である。
リザードトカゲが現れた。
『シャッッー!』
と、威嚇するリザードトカゲ。
意外と小さいし今の俺でも大丈夫か
俺は手をかざし呪文を唱える
「我が名はマオ・テンペストが命じる。火の化身よ魔法となりて焼き尽くせ……デストロイファイヤー!」
俺は、火の魔法を唱えるが
魔法は発動しない。
そうだった。この魔法は、魔王のスキルの魔法だった。
「危ない!マオ様、お下がりください。ウォーターショット!」
シャルルが水魔法を使用して、リザードトカゲを倒す。
一撃かシャルルは意外とレベル60だからな。
「悪いシャルル、いつもの癖で魔王のスキル魔法を」
「大丈夫です!!あぁー私がマオ様をお守りできとても光栄です」
確かに物心つく頃から、俺がシャルルを守っていたからな。
俺達は、リザードトカゲを倒し先に進んでいると
「マオ様見てください。あれがリザードトカゲの巣のようです」
俺達の目の前には、30匹ぐらいのリザードトカゲの群が目の前に現れる。
「30 匹程度ですね。どうしますかマオ様?巣の場所も分かり一度ギルドに戻りますか」
「いや、この数ならいけるだろ。行くぞ!」
俺はリザードトカゲの前に飛び出し
「リザードトカゲ、お前達には悪いが討伐させて貰うぞ」
俺は詠唱を始め
「ファイヤ!!」
火の下級魔法をリザードトカゲに放つ。
俺の火の魔法は、リザードトカゲの群れの一匹に当たり、消し炭にする。
よしっ!俺の魔法で一応倒せるみたいだ。
「私も参ります!ウォーターショット!」
俺とシャルルは、リザードトカゲを駆逐していく。
何匹か倒していると、リザードトカゲ達は怯えて逃げ出していく。
しかし、その時、大きな唸り声が下水道に響く。
『ウォォッッーオ!!』
なんだ、この声は!?
俺達の前に、デカイリザードトカゲが現れるのだった。
ギルド、蒼天の義勇。
〈ギルドマスター室〉
「そういえば、いい忘れてたわ。あそこにはリザードトカゲの親玉、リザードクイーンが居るかもしれないことを」
リンファは、思いだし
「まぁ、なんとかななるでしょ」
城下町~下水道~
「いやぁー!あんなの居るとは聞いてないぞ!」
俺は一人下水道を走る。
突然の襲撃でシャルルと別れてしまった。
「ファイヤ!ファイヤ!ファイヤ!畜生!全然、効かないじゃねぇか!」
火の魔法をリザードクイーンに連発するが、全く効かず俺は逃げることしかできなかった。
「行き止まり!?」
俺は行き止まりに当たって俺はリザードクイーンに追い詰められる。
『ウォォッッー!』
リザードクイーンは、俺に襲いかかってくる。
このままじゃ、ヤバイやられる。
リザードクイーンの一撃が、俺に当たる寸前。
『ギィヤァァー!』
リザードクイーンは、断末魔をあげ、血飛沫をあげ両断される。
「リザードクイーンがやられてる。てか、血飛沫がかかってやべぇー」
リザードクイーンの血を浴びた俺は、リザードクイーンの
後ろに人影があることに気づく。
「……誰だ?」
俺の質問に
「大丈夫?災難だったね?もう、大丈夫だから」
俺に手を差し伸べる美少女。
金色のロングヘアーをポニーテールにした美少女。
彼女こそが、新たな人類の希望にして、勇者王アレクセイ・ペングラムの娘。
【閃光の勇者】
レイナ・ペングラム
である。
「怖かったね。もう、大丈夫だから」
レイナ・ペングラムは
女神のような笑顔で
微笑むのだった。
次回第7話~レイナ・ペングラム~
後書き
次回第7話~レイナ・ペングラム~
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