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魔転語(魔王転職物語)

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3話~蒼天の義勇~




太陽の日差しが眩しく差し、快晴の青空の下、マオの新しい人生の1日が始まった。

これからの目標は、ギルド

【蒼天の義勇】に入り、レベルアップをしながら新たな魔王サタンを討伐すること。

「世話になった。アレクセイ」

世話になったアレクセイにお礼を言い、俺はギルド【蒼天の義勇】へ向かうこととなった。

「何かあったら遠慮せずに来るがよい。これはギルドマスター、リンファ宛の紹介状だ」

「ありがとう。助かるよ」

俺はアレクセイからギルドの紹介状を受け取り、城の城門からギルドへ向かう。

「じゃあな、また会いに来るよ」

「ギルドマスターリンファと我が娘レイナに会ったらよろしく頼むぞ」

アレクセイに別れを告げギルドを目指し旅立つ。

第3話~蒼天の義勇~

俺はギルドを目指し城下町を歩く。

道行く人々は元気よく商いをして、笑いが耐えない人々だ。

アレクセイが良き善政を敷いている証拠だ。

俺の魔王城だった、城下町と同じ賑わいだ。

「マオ様、新しい人生の始まりですな」

シャルルは俺に笑顔を向ける。

今、思えばシャルルとは長い付き合いだ。

俺が、産まれてから世話係としてずっと一緒にいる。

先代魔王である。俺の親父の側近として過ごしていた。

シャルルはスライムの王として君臨していたらしい、そこを親父にスカウトされて魔王軍に入ったらしい。

「シャルル、苦労をかけるこれからも頼むぞ」

「マオ様、ありがたき幸せ」

「そういえば、俺は人間になったからギルドに入るのは大丈夫だと思うがお前は大丈夫なのか?」

スライムとはいえ、一応モンスターな、訳だし

確かに、人間と共生を望み共に暮らす。モンスターも多い、ちらほら町ではペットとして飼われるモンスターもいる。

決して、人間がモンスターをペットにしているのは、潔く思っていないが、モンスター自身が望んでなっている場合もある。

しかし、モンスターを嫌う人間がいるのも事実。

このまま、シャルルは俺といるべきなのかと俺は考える。

「なぁ、シャルル……これから先、モンスターであるお前が苦労するのは分かっている。魔族側に戻ってもいいんだぞ?」

俺はシャルルに言う。しかし、シャルルは笑顔で

スライム「マオ様、それは言わない約束ですぞ。それに…」

シャルルは突然魔法を発動して

「これで、問題ありますまい?」

変身魔法を使い、人間の姿に変わる。

青色の長髪を結んだ、執事の格好した、シャルルだった。

「私はいつ以下なるときも、マオ様の世話役でございます」

と、頭を下げるのだった。

「そうだな!よし、行くぞ!シャルル!」

「はい!」

俺はシャルルと共にギルドへと足を早めるのだった。

シャルル・スライム

マオに仕えるスライムモンスター。

変身魔法、水魔法を操る。

最強のスライムである。






「デケェー!これが、ギルド【蒼天の義勇】」

俺の目の前に現れた巨大な建物を前に俺は驚く

魔王城やエクシリアの城と比べれば、小さいが、それでも巨大な建物であるのは間違いない。

ギルド、人間達が作ったサークルの用なものだ。

クエストを受けパーティーを作り仕事をしたり、ダンジョンを攻略したり。

国から要望があれば、協力して戦う組織である。

正直、魔王だった頃、ギルドに所属する奴等に苦しめられた。

「さぁ、マオ様行きましょう。まずはギルドに加入するため冒険者になる手続きを」

「紹介状はなんだっけ、ギルドマスターに渡せばいいんだよな」

俺とシャルルは、ギルドの扉を開くのだった。

『飲めぇー、たらふく飲みやがれー』

ギルドに入ると、酒を飲み宴会を開いている冒険者達がたくさん居る。

朝っぱらから酔っぱらいがたくさん居る。本当に大丈夫なのか?

というか、こんな奴等に手を焼いていたのか。

「あのーすいません」

俺は、お酒を運ぶお姉さんに声をかける。

『あら、いらっしゃいませ!初めての方ですよね?クエストの依頼ですか?』

「違う。ギルドに入りたいのだが受付はどこにある?」

シャルルは、お姉さんに尋ねる。

『冒険者志願の方ですね。受付ならあそこにありますよ』

お姉さんは、受付の場所を教えてくれて、仕事に戻っていった。

俺達は、教えてもらった。

受付に向かう。

しかし、受付に行っても誰もいない、おそらく席を外しているだけだろう。

「少し待つか」

俺は受付のイスに座って待つことにした。

すると、少し経った時だった。

「あら、見ない顔ね。どうかしたのかしら?」

声をかけてきたのは、赤色のロングヘアーをツインテールにした美少女だった。

「どうも、ギルドに入りたくて冒険者登録しに来たものなのです……が……」

言葉が途切れる。

まさか、こんな早く会えるとは

【蒼天の義勇】

ギルドマスター

リンファ・ペングラムに

まだ、あっちは気づいてないらしい。

だが、俺は覚えている。我が魔王軍の幹部の一人を焼き尽くした張本人を。

「あら、どこかで会ったことあったかしら?」

リンファは俺の顔を覗きこむ。

リンファ・ペングラム

その名のとおり、前勇者王、アレクセイ・ペングラムの血筋の王族の一人である。

確か、アレクセイの妹の娘だと聞いたことがある。

【紅蓮の覇王】

と呼ばれ、最強の炎魔法を使用すると

「これを」

俺はリンファにアレクセイから預かった紹介状を渡した。

「見てもいいのかしら?失礼するわね」

「蒼天の義勇、ギルドマスターリンファちゃんへ。
久しぶりリンファちゃん。叔父さんだぞ、我が娘レイナがいつも世話になっており、感謝するぞ。今、思えばリンファちゃんとレイナは年が近く、仲良く遊んでいたな。その姿をみて叔父さんは微笑ましかったぞ。
今度、レイナと一緒に顔を見せにおいで叔父さんはいつでも
大歓迎だから。
二人の愛する叔父さん、アレクセイより。




…………あっ!目の前に居る男、
マオ・テンペストだから。
なんか、部下に裏切られて人間にされちゃったんだって!ウケるよね!それで、リンファちゃんのギルドに入りたいみたいだから、よろしくね 』


アレクセイの紹介状を見た、リンファは笑顔で紹介状を燃やし

「マオ・テンペスト……部屋を変えましょう」

鋭い眼光を向けながらマオに言うのだった。




次回第4話~紅蓮の覇王~




 
 

 
後書き

次回第4話~紅蓮の覇王~

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