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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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第八十四話 周泰、董卓を救うのことその八

「それを食べてですね」
「いい感じですね」
 こう話してだった。三人はまずは軽く腹ごしらえをした。それからだった。
 そっとだ。牢獄に近寄る。今は番兵はいない。
「張譲を送っているんですね」
「そうだな」
 舞と影二がその二人を見ながら話す。
「じゃあ今この時に」
「あの娘を救い出すか」
「そうするとしよう」
 こう話してだった。そしてだった。
 三人はだ牢獄にそっと近寄りだ。その中にいる董卓に声をかけた。
「あの」
「はい?」
「董卓さんですね」
 周泰が彼女に尋ねる。
「御助けに参りました」
「貴方達は」
「はい、孫策様の配下周泰です」
 右手を平にして左手を拳にして合わせて応える。
「お見知りおきを」
「不知火舞よ。劉備さんの配下のね」
「如月影二。曹操殿の配下だ」
 舞と影二も話した。
「私達も貴女を助けに来たのよ」
「その為にここに来たのだ」
「あの、私をとは」
「詳しい話は後で」
 周泰は今はそれよりもだというのだった。
「では今は」
「有り難うございます。それでは」
「ここを出ましょう」
「宮廷でも蒼月達が上手くやっているわね」
「合流するとしよう」
 こうしてだった。董卓はだ。
 宮廷から助け出されたのだった。まずはそれは上手くいった。
 それと共にだ。宮廷からだ。
 蒼月達が密かに出てだ。そこからだった。
 宰相の屋敷に入る。だが、だった。
 そこには董卓はいない。しかしそれでもだった。
 董白がいた。彼女は一人廊下を進んでいた。その彼女にだ。
 半蔵がだ。そっと囁いた。
「董白殿か」
「誰!?」
「連合軍の者でござる」
「連合軍!?刺客!?」
「刺客は自分から言うことはありません」
 今度は蒼月が話す。
「そうではありません」
「では何だというの?」
「あえて言うのなら貴女の味方です」
「味方ということは」
「はい、貴女の姉君のことですが」
「今俺達の仲間が助け出しているところさ」
 蒼月に続いて火月も話す。その話をしてだ。
 彼等は董白の前に出た。そのうえでそれぞれ名乗った。
「服部半蔵」
「蒼月です」
「火月だ」
「ガルフォード。宜しくな」
 四人はこう名乗った。その名前を聞いてだ。
 董白もだ。こう言うのであった。
「連合軍の。あちらの世界から来ている連中ね」
「知ってるんだな」
「名前は聞いているわ」
 董白は四人に話した。
「その貴女達が姉様を助けてくれるの」
「そちらの事情はあの陳宮って娘から聞いたさ」
 ガルフォードが話す。
「宦官の奴等に操られてるんだな」
「張譲ね。察してはいたけれどいるって確かだとわかったことはなかったわ」
 そうだったというのだ。
「私達も後宮には入られないからね」
「それで確めようもなかったのだな」
「そうなのよ。それを知っているのは詠だけよ」
 董白は彼女の名前を出した。
「あの娘だけなのよ」
「賈駆殿だな」
 半蔵がまた言った。
「董卓殿の参謀の」
「あの娘は知ってるけれど」
 それでもだというのだ。彼女はだ。
「あの娘にも会うの?」
「そうしたいんだけれどな」
 火月がそれはだというのだ。
「出来ればな」
「ええ、わかったわ」
 納得した顔でだ。頷く董白だった。
 
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