恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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第八十三話 呂布、あえて騙されるのことその八
「それも約束しよう」
「後で袁紹さんにお話してみます」
「そのことも」
孔明と鳳統が応えた。
「それではそれはその様に」
「そういうことで」
「御願い。ただ恋は」
「むっ、今度は何だ」
趙雲が呂布の今の言葉に問うた。
「御主は何かあるのか」
「そう。月の傍にいたい」
それが呂布の願いだというのだ。
「そうしたい」
「ああ、董卓を守る為なんだな」
「そう」
またこくりと頷いて答える呂布だった。
「そうしたい。いいか」
「けれどあれはなのだ」
ついついだ。張飛は言いそうになった。
「実は」
「あっ、それ以上は言っちゃ駄目よ」
「むぐっ」
後ろからだ。黄忠が手を伸ばしてだ。
そのうえで張飛のその口を塞いだ。それで喋らせなかった。
そうしてだった。黄忠は呂布に対して言った。
「気にしないでね」
「何かわからないけどわかった」
無表情で応える呂布だった。
「そういうこと」
「は、はい。あまり御気に召されずに」
「そのことは」
「わかった」
呂布もこくりと頷く。そのことはすぐにだった。
そうしてからだ。あらためてだった。
呂布はだ。劉備達にこう話した。
「とにかく。それで御願い」
「はい、わかりました」
満面の笑顔で応える劉備だった、
「ではそうしよう」
「はい、ではそうでは」
「うん」
劉備に対して頷く。こうした話をしてだ。
彼女はだ。こうも話した。
「じゃあ皆と一緒に行く」
「あたし達とか」
「そう、皆と行く」
こう馬超にも話すのである。
「そこに月がいるから」
「だからなんだな」
「うん、それでいい」
「ええ、こちらこそ」
劉備が呂布のその言葉も受け入れた。そしてだ。
一連の話が袁紹に伝えられだ。彼女はすぐにだった。
「わかりましたわ」
「それではですか」
「それでいいんですね」
「ええ、いいですわ」
こうだ。お茶を飲みながら顔良と文醜にも話すのである。
「戦は終わりましたし董卓さんも謀反人ではないとわかりましたし」
「その董卓さんの配下の呂布さんもですか」
「連合軍にいていいんですか」
「宜しいですわ。元々このお話は劉備さんにお任せしていますし」
そのだ。先陣の彼女がだというのだ。
「わたくしは何も言いませんわ」
「わかりました。それでは」
「そういうことで」
笑顔で応える二人だった。その話をしてからだった。
呂布は関を明け渡し連合軍に加わった。そのうえで董卓の傍についたのだ。
その彼女を見ながらだ。張飛は言うのだった。
「ばれないかどうか不安なのだ」
「ああ、それな」
馬超も張飛のその言葉に応える。
「確かに。かなりやばいよな」
「あんな簡単な人形だとすぐにわかるのだ」
張飛は目を困らせて話す。
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