曇天に哭く修羅
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第二部
任せて
前書き
_〆(。。)
訓練開始から二日。
《クリス・ネバーエンド》に変化は無い。
【盾梟】を覚えられないのだ。
《立華紫闇》は自室で共に夕飯を摂る。
(俺でも数分で会得した技だしクリスなら直ぐにマスターすると思ってたんだけど)
予定では一日で盾梟を修得。
四日で【堅剛】を覚える。
これによって元からの手数と大火力に鉄壁の防御を得たクリスが【代表選抜戦】を勝ち抜き本番の【日英親善試合】における《エリザ・ネバーエンド》も事前に立てた作戦で攻略するはずだったのだが。
(俺の時は落ちこぼれの時期から【夏期龍帝祭】の予選に至るまで一月半有ったけど今のクリスには2週間も無いからな。正直言ってかなり不味い。一体どうすりゃ良いんだ)
そう考えていた時だった。
テーブル上に有った携帯が鳴る。
見ると《永遠レイア》から。
「元気かな紫闇? 焔も事情は納得してくれたから思う存分クリスさんと修業してくれて良いよ。何か有れば僕が力を貸すから」
「気を使わせてすいません。今から黒鋼の屋敷に行きます。俺一人の力じゃどうにもならない問題みたいなんで」
紫闇はクリスを連れ黒鋼の道場へ。
「先ずは強化のやり方だね。紫闇はクリスさんに盾梟を覚えさせる必要が有ると考えたみたいだけど【黒鋼流】としては間違ってる」
レイアの言葉に紫闇は瞠目した。
「彼女みたいに【特質型】で複数の【魔晄外装】を出す【魔術師】は【練氣術】と相性が悪い。どちらも大量に【魔晄】を使うから」
もう一つ大きな問題が有る。
「選抜戦まであと10日。焔に聞いたけどクリスが練氣術の基礎を覚えるのに8年は掛かるそうだ。紫闇みたいに基礎段階を飛ばして修得するなんていうのは例外だから真似は出来ない」
「じゃあどうするのよ。練氣術を教えられないならもうやることなんかないじゃない。どうやって強くしてくれるって言うの?」
紫闇もレイアを見る。
クリスと紫闇は二人揃って不安そうだ。
対するレイアは笑う。
「本来なら紫闇がやったように黒鋼式の組み手で肉体破壊と【氣死快清】による再生を延々と繰り返す地獄を見てもらうところだけど急がなきゃならないからね。紫闇にやらなかった『改造』をフルに使って全面的に強化する」
まともなやり方では時間が足りないので手段を選んでいる場合ではなかった。
「任せて。トラウマの解消や調節もする。一日に数時間は改造することになるけど」
納得行くまで一週間は欲しいところ。
「ついでに紫闇が黒鋼でどんな修業をして強くなったのかも疑似体験させるよ」
後書き
_〆(。。)
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