ヘタリア大帝国
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TURN38 獅子団その七
「このまま怪獣達、大怪獣達をね」
「学んでいきたいでごわすな」
「そう考えているけれどね」
「じゃあ日本に一緒に降伏するでごわすか?」
「どうしようかな」
首を傾げさせてだ。総督はオーストラリアに答える。
「その辺りは」
「そうしたらよいのではないかのう」
「おいどんもそう思うでごわす」
長老とオーストラリアはそれぞれ話す。
「あんたなら問題ないじゃろ」
「というかいて欲しいでごわす」
「そう言ってくれるんだ。けれど本当にね」
どうするかはだ。総督はまだわかりかねていた。
それでだ。こう言うのだった。
「どうするかはね」
「わからないか」
「今はでごわすか」
「うん、怪獣は見ていきたいけれど」
実はそういうことのマニアであるのだ。この総督は。
「日本は敵だしね。敵に自分から降るのは」
「まあそこはな」
「考えてよくべきでごわすな」
こうした話をしてだった。彼等はというと。
総督にできれば残ってくれるように話した。そうしてだった。
総督はあらためて二人にだ。こんなことを言った。
「何か僕って変わってるかな」
「あんたがか」
「そうだというでごわすか」
「よくそう言われるけれどね」
「まあそうじゃな」
「変わっているといえばそうでごわすな」
長老もオーストラリアもそのことは否定しなかった。
しかしだ。同時にこうも言うのだった。
「けれど変わっているといってもそれぞれじゃ」
「いい場合と悪い場合があるでごわすからな」
「あんたはいい意味で変わっておるぞ」
「おいどんもそう思うでごわす」
「そうなんだ」
総督は二人の言葉を聞いてまずはほっとした顔になった。そのうえで述べたのだった。
「だといいけれどね」
「暴力的でも傲慢でもないしのう」
「搾取もしないでごわす」
「圧政や虐政もせん」
「現地の実情を理解してくれているでごわす」
政治家としてはだ。彼はそれなり以上に優秀だった。
それでだ。こう言うのだった。
「だからじゃ。いい意味でじゃ」
「変わっているでごわすよ」
「だといいけれどね」
総督は二人の言葉を聞いてまずは安心した。
そしてだ。二人にあらためてこう話すのだった。
「実は僕は元々学者の家なんだよね」
「ふむ。そうじゃったか」
「そういえばそんな感じでごわすな」
「そうなんだ。歴史学者とか哲学者がいてね」
祖先にだ。代々いたというのだ。
「僕は生物学者でね」
「それで怪獣に興味があるでごわすか」
「怪獣っていいよね」
総督は学者というよりかはマニアの顔で話す。
「格好いいからね」
「危害を及ぼすでごわすが」
「それもあるけれど。それでも」
「それでもでごわすか」
「怪獣の力を人類の為に有効的に使う方法とかね」
それも話すのだった。
「そういうのも考えてるけれど」
「例えばこの四国のじゃな」
「うん、あれもね」
どうかというのだ。
「ガワタスカル=ビゥもね」
「あれは特別でごわすよ」
この大怪獣についてはだ。オーストラリアが述べる。
「あくまで」
「そうだよね。人間が制御しているから」
「他にはないでごわすよ」
「いや、あるかも知れないよ」
「あるでごわすか?」
「今オーストラリアさんと話してて思い出したけれど」
その思い出した話とは何か。総督はこのことも話した。
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