レーヴァティン
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第百四十九話 内政を整えその六
「連中は後だ」
「特にスパルタは」
「連中は最後だ」
「やっぱりそうだね」
「最初にいきなり滅茶苦茶強いの潰してな」
「力使わないんだね」
「もう最後にしてそこまででさらに力をつけてな」
そうしてというのだ。
「潰すな」
「そうするね」
「ああ、しかしスパルタはそこまで強いんだな」
「全員が生まれた時から鍛えられていてね」
「しかも国民皆兵でか」
「市民の生活はそれ自体が軍事訓練で」
それでというのだ。
「こっちじゃ男女問わずね」
「戦士か」
「しかも騎馬隊も強くて」
「銃も術も大砲も使うか」
「一騎当千、しかも統率も完璧な」
「最強軍団か」
「何でも騎士団領と東の王国が手を結んで」
そうしてというのだ。
「諸都市国家を攻めた時にね」
「スパルタは戦ってか」
「戦場で十数倍の敵を向こうに回して」
「負けなかったのかよ」
「勝ったらしいよ」
「十数倍の相手にか」
「うん、もう統率と指揮が段違いで」
まずこの要素があってというのだ。
「動きも風みたいでね」
「兵も滅茶苦茶強くてか」
「十数倍の敵もね」
その彼等もというのだ。
「打ち破ったそうだよ」
「そこまで強いんだな」
「だから最後に回すのは」
「いいことだと思うよ」
剛は久志に話した。
「僕もね」
「じゃあそうするな」
「そういうことでね」
「それで最初の難関ビザンチウムもな」
ここで美奈代がこの街の話をした。
「ほんまにな」
「難攻不落だっていうんだな」
「陸には三重の城壁があってな」
「それで湖にもか」
「大砲をよおさん配置しててな」
「空にもか」
「対空砲万全やで」
そちらの備えもしているというのだ。
「そやからな」
「どう攻めてもか」
「滅多なことでは陥ちんで」
「力推しで攻めてもか」
久志はあらためて言った。
「大軍を以てしてそうしても」
「中々な」
「攻め落とせる街じゃないか」
「そや、そのこともな」
「意識してか」
「攻めような、しかしな」
ここで美奈代は不敵に笑って話した。
「難攻不落でも絶対に攻め落とせへん街もないな」
「ああ、絶対がないことが絶対だな」
「そやからな」
「ビザンチウムも攻め落とせるか」
「それが出来るで」
「攻め方次第で」
「そういうことや」
久志に笑って話した。
「要するに」
「それじゃあな」
「ああ、頭使うな」
「そうするな」
「それや、まあまずはな」
「ビザンチウムまで行くことか」
「それまで考えもして」
ビザンチウム攻略の方法、それをというのだ。
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