レーヴァティン
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第百四十八話 連合王国降伏その七
「もうな」
「無闇に使うとな」
「戦には勝ってもな」
「何万の大軍も何十万の市民がいる街もな」
「消し飛ばすとなるとな」
「そんなものを頻繁に使うとだ」
そうすると、とだ。正はさらに話した。
「この浮島はどうなる」
「あっという間に荒廃するな」
「言うなら核戦争やるみたいなものだね」
それになるとだ、剛は述べた。
「文字通りに」
「そうだよな、そんな戦したらな」
「この浮島は滅茶苦茶になって」
「どうにもならなくなるな」
「この世界を救うにしてもね」
「そんな戦したらな」
「世界を救う資格があるか」
剛は微笑みつつも強い声で述べた。
「果たして」
「言うまでもないな」
「戦は勝てばいい、その為の犠牲も必要である」
「そうした考えもあるな」
「現実にね、けれどね」
「実際にやったらな」
「やっぱり鼻白むものがあるよ」
どうしてもというのだ。
「大戦中そう言って一般市民への爆撃命じた人もいるけれどね」
「アメリカ軍にな」
「うん、ドイツにも日本にもね」
「それが非道だってわかっていてな」
「それでもその人はそれが一番アメリカの早急で犠牲も少ない勝利につながるって分析してやったけれど」
「やるものじゃないな」
「アメリカ軍の中でも批判が多かったしね」
その人物の作戦及び決定にだ。
「やっぱり出来るならね」
「戦をしてもな」
「非道はすべきじゃないよ」
「そんなことをして勝ってもな」
「誰の支持も得られないしね」
そのアメリカ軍の将軍の様にだ、この人物は後にアメリカ陸軍航空隊からアメリカ空軍創設の時にそちらに移り参謀総長になっている。
「だからね」
「すべきじゃないな」
「うん、けれどスパルタの強さは本物だから」
「数は少なくてもな」
「だからね」
それが為にというのだ。
「正君の言う通りにね」
「俺達の神器を使うこともか」
「考えるべきかもね」
「そうなんだな」
「そう、だからね」
「今度の戦はか」
「少なくともスパルタ相手はね」
この都市国家との戦はというのだ。
「厳しいものになるよ」
「そうなるんだな」
「とにかく何もかもが違うから」
スパルタと他の国はというのだ。
「もう戦って勝つ為に鍛え抜かれた人達だから」
「兵の一人一人がな」
「それこそ生まれてから死ぬまでね」
「こっちのスパルタもそうなんだな」
「しかもこの時代の軍隊そして戦に合う様になっている」
芳直も言ってきた。
「そうした連中だな」
「そうだよな、いっそのことな」
ここで久志は政から考えて言った。
「もうあの街との交易を一切遮断してな」
「そうしてか」
「街も囲んでな」
「兵糧攻めにするか」
「流石にどんな奴でも食わないとどうにもならないさ」
この真理からだ、久志は話した。
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