私には要も急もある 羽田涼子VS新型ウイルス感染症
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追加の「あとがき」(に近いもの) いま広がっている災難のこと。園子温監督のこと。いろいろな自粛のこと。
日々、文字を書くことは多くありますが、いわゆる表現作品としての発表経験はありませんでした。
いま世の中を覆っている災難はどこの国、どこの街にいる人も、直接、あるいは間接的に影響を受けていると思います。
私自身も健康被害はありませんが、多少なりとも生活への影響はあります。
そのような渦中にいる身として、ふと、物語という形で、思いを出してみたいと。そう感じたのです。
映画監督の園子温監督が『希望の国』という東日本大震災をテーマにした映画を数年前に発表しました。
その際、園監督は、誰にどう言われようと、いまこれを作らなければという思いに駆られて撮ったというようなことをインタビューか何かで語っていた記憶があります。
私もあの映画は観ました。見応えのある作品で、役者の方々の演技も素晴らしいものでしたが、所々作品に対して違和感を覚える部分もありました。
しかし、園監督が衝動なのか義務感なのか、わかりませんが、何かに動かされて一本の映画を撮り上げたその思いは強く感じました。
それと比べられるものではありませんが、私も今後どうなってしまうかわからない、この状況だからこそ勢いにまかせて書いてしまいたいという気持ちから今回執筆しました。
本当にありがたいことに、よい評価をつけてくださっている方がいらっしゃったことを大変うれしく思います。ありがとうございます。
いま、イベントや学校、企業活動等、いろいろなことが自粛に追い込まれています。仕方がない部分もありますが、正直悲しく思います。
読書や映画が好きな身としては、まだ楽しみを奪われている状況ではありませんが、公開予定だった映画が延期になったり、イベントや映画祭が中止になる等、悲しい状況は続いております。
そんな中、インターネットのありがたみをあらためて感じています。
直接、人と触れ合うことが懸念されてしまう状況では、SNSや配信コンテンツ等のWEB上での非接触コミュニケーションのツール、媒体の重要性がいつにも増して求められていると思います。
映画でも劇場上映と同時にデジタル配信を行う作品や、通常より早い段階での配信を開始している作品もあります。
デジタル技術がここまで発展したからこそ乗り切れる災難や救える孤独があります。
この小説投稿サイトもその一つです。外に出ることができない状態でも、物を作って外に発信したり、他の方々が作り上げたものに触れることができる。
きっと世の中には、小説投稿サイトがあったから、いまの状況を何とか踏ん張れている人もいるのではないでしょうか。
私もせっかく一つの作品を作りましたので、少しずつですが、一人でも多くの方に目を通していただけるよう、活動してみたいなと思います。
二〇二〇年三月二十四日 日本のとある街より
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