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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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第八十二話 周泰、都に忍び込むのことその八

「これで身体を動かすから全然平気でしゅ」
「ほな昼寝もなしっちゃよ」
「むっ、昼寝も駄目でしゅか」
「あれも太るっちゃよ」
 それでだ。駄目だというのだ。
「そもそも食って寝て。何時仕事してるっちゃ」
「仕事はちゃんとしてるでしゅ」
「さもないとあそこまで金は溜められへんっちゃな」
「そうでしゅ。台湾は厳しいでしゅよ」
 ことだ。金儲けについてはだというのだ。
「ちょっとでも足を止めたら終わりでしゅ」
「それでまだお金を溜めてっちゃな」
「目指すは長者番付けトップでしゅ」
 相変わらずラーメンと餃子を貪りながらの言葉だった。
「まだまだ頑張るでしゅよ」
「裏の世界ともつながってっちゃな」
「むっ、何を言うでしゅか」
 チンはホンフゥの今の言葉にはむっとして返す。
「私はやましいことはしていないでしゅよ」
「何を嘘言うとるっちゃ」
 すぐにだった。ホンフゥは言い返した。
「裏の世界ともつながってダフ屋とかして儲けてるっちゃな」
「殺人や麻薬や強盗はやってないっちゃよ」
「当たり前っちゃ。やってたらおいが刑務所に送ってるところっちゃ」
「そんな悪いことはしてないでしゅよ」
「まあそうっちゃな。チンは根っからの悪人ではないっちゃ」
「そこがあのオロチの人とは違うでしゅ」
 山崎のことである。
「そういえばあの人もここに来てるでしゅな」
「多分そうっちゃな。オロチが来てるっていうことはっちゃ」
「絶対に来てるでしゅ」
「ただあいつはオロチには組しないっちゃ」
 オロチ一族であるがそれでもなのだ。山崎はオロチ一族には組しないのだ。そうした意味で彼はオロチ一族の異端なのである。
「そのことは安心できるっちゃ」
「何かと物騒な人でしゅが」
「それこそあいつは根っからの悪人っちゃ」
 山崎はだ。そうなのだった。
「妙に笑えるところもあるっちゃが」
「それでも悪人でしゅ」
「それは否定できないっちゃ」
 そんな話をしていた。その話を聞いてだ。
 孔明はだ。今は餃子を食べながら話すのだった。
「オロチ一族もどうやら」
「一枚岩じゃない?」
 鳳統も言う。
「実は」
「そうかもね。少なくともその山崎さんという人は」
「オロチでありながらオロチには協力しない」
「そうした人もいるのね」
「それにあの八神さんも」
 今度はだ。彼の話になった。
「オロチの血を引いているけれど」
「オロチとは敵対している」
「できれば」
 鳳統は考える顔で述べた。
「あの八神さんにも是非」
「そうよね。あの人にも協力して欲しいけれど」
「あの人は」 
 八神のことはだ。二人もなのだった。
 わかってきていた。どういった者か。それを把握しての話だった。
「誰かに言われて何かをする人ではないから」
「私達にどうにかできる人じゃないから」
「あの人と草薙さん、それに神楽さん」
「三人の力が必要なのだけれど」
 それでもだというのだった。そんな話をしてだ。
 二人はラーメンを食べている。するとここでだ。
 李典がだ。二人に話すのだった。
「とりあえずからくりはな」
「はい、それです」
「宜しく御願いします」
「わかってるで。ちゃっちゃっと作るわ」
 そうするとだ。李典は笑顔で話すのだった。
「期待しててや」
「是非共」
「そうさせてもらいます」
 二人も笑顔で応える。そちらは順調だった。
 そうした話をしてであった。彼等は次の手を打っていた。そうしてだ。
 
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