恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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第八十一話 張飛、陳宮を庇うのことその三
貂蝉はだ。こんなことを言うのだった。
「そうそう、心を閉ざしても何にもならないわ」
「心は開いてこそなのよ」
卑弥呼も言う。
「折角の大器が勿体無いわよ」
「刀馬さんがあたし達と共にいるのも運命の導きなのよ」
「その氷河を大河に変える為のね」
「その為になのよ」
こう話す彼等だった。そしてであった。
彼等はだ。華陀にあらためて話した。
「じゃあダーリン」
「今はこの場所をじっくりと調べるのね」
「ああ、そしてこの場所の後は」
華陀はその草原を見ながらだ。二人の妖怪達に話す。
「定軍山とだ」
「赤壁ね」
「あの場所もね」
「この三つの場所で戦いが行われる」
それはだ。もう絶対だというのだ。
「それならだ」
「じっくりと見ておかないとね」
「その地を知らないといけないわよ」
「敵は手強い」
華陀はだ。今はそこにいない敵達を見据えて述べた。
「于吉や左慈達だけでも厄介らしいが」
「そうよ。オロチに常世の者にアンブロジア」
「他にはネスツもいるから」
「ネスツ。あの者達か」
獅子王がその名に反応を見せた。
「あの者達もこの世界に来ているのか」
「あら、知ってるのね」
「獅子王さんとも因縁があったの」
「主に真の方だがな」
彼を操っていただ。黒幕がだというのだ。
「我々の行動に何かと介入してきたのだ」
「彼等の計画に邪魔だからね」
「それでなのね」
「その通りだ。真獅子王の野望とネスツの目的は衝突するものだった」
ならばだとだ。獅子王は怪物達に話す。
「それでだった」
「あっちの世界も色々あるのよね」
「もう陰謀だらけだったわ」
「あの連中は何かが決定的に違う」
ミスタービッグも話す。
「私やギース達の様にただ裏の世界にいるだけではないからな」
「そうよ。裏ではなく闇よ」
「彼等はそっちの世界の住人よ」
裏と闇は違う。そうだというのだ。
「そこが問題なのよ」
「何かとね」
「この場合の闇は混沌だな」
華陀はそれだと察した。
「この世の全てを覆ってしまう混沌だな」
「そうなのよ。混沌の闇よ」
「それが彼等なのよ」
怪物達はまた話す。
「その混沌の闇がこの世界を覆おうとしているのよ」
「人の世でなくそうとしているのよ」
「そしてそこにですね」
命の目の光が鋭くなった。
そしてその目でだ。彼女は言うのだった。
「あの男もいるのですね」
「そうだな。あいつもだな」
刀馬も言った。
「いるな、あちらに」
「元々あちらの世界の人間だった様ですし」
「ええ、間違いなくいるわね」
「あの男もね」
貂蝉と卑弥呼はその彼のことについても二人に話した。
「貴方達の世界のあらゆる混沌の勢力が集まっているからね」
「あの男もそっちにいるわ」
「わかった。ならばだ」
「私達は彼と」
戦うとだ。決意して話すのだった。
そう話してだった。彼等はだった。
その草原を見回っていくのだった。そうしてだ。その場のことを頭の中に叩き込んだ。そうしたのである。
連合軍はだ。遂に関の前まで着いた。そこに陣を敷いてであった。
「さて、それではです」
「皆さん宜しいでしょうか」
袁紹の左右に控える彼女の看板軍師二人がそれぞれ諸将に話す。
「いよいよ最初の氾水関です」
「その攻略をはじめます」
田豊と沮授はそれぞれ話す。
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