ラブドライブ!〜女神の守り人〜
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転生した彼らは何の為に生きるのか?
count,10 Beginning
「うぅ……ここは…?」
目を覚ました俺、江本タカユキは周りを見回した。そこはまるでガレージの様だった……そう、ドライブの劇中でトライドロンが停車している場所そっくりな…。
タケシとユウキもいる…………でも今回は近づかないぞ。絶対殴られそうだし……。
そう思いながら振り向いた俺は驚くべき物を見た…。
「これって…トライドロン!?」
そこにあったのは正しく、仮面ライダードライブの愛車・トライドロンだった。他にも仮面ライダーマッハの使用するバイク・ライドマッハーと、魔進チェイサーが使用するバイク・ライドチェイサーも停車してある……。
「ここはドライブピットって訳か」
「すっげーなぁ、本物かよ……!?」
ユウキとタケシも起きて辺りを見回していた。
「それは分かったけど…俺達、これからどうすりゃいいんだよ?」
《それは私が説明しよう》
俺達がこれからどうするかを考えてた所に聞いた事のある声が聞こえてきた。振り向いた先にはドライブドライバーがあった。そのディスプレイには表情が映されていた。
《私はベルトだ…といっても、君達ならもう私の事は知っているだろ?》
「まぁな、毎週欠かさず観てたしな」
ベルトさんの質問にタケシが答える。俺達は仮面ライダードライブを視聴していたのでベルトさんの事もちゃんと知っている。
知らない人の為に説明すると、このドライブドライバーは仮面ライダードライブに変身する為の変身ベルトである。そして最大の特徴は独自の意思を持っている事で、主人公である仮面ライダードライブ=泊進之介からはベルトさんと呼ばれている。因みにベルトさんは元々はクリム・スタインベルトという名の人間でロイミュードと呼ばれる怪人によって命を落とした際に、ドライブドライバーに全意識と全記憶を移行したのだ。
「ま、とりあえずは俺達の状況と、何をすればいいかを教えてもらいたいもんだな…」
ユウキが腕を組みベルトさんに尋ねる。その眼が真剣なので俺もタケシも妙に気が引き締まった。
《そうだな。先ず君達の状況から説明しよう。君達は今、ラブライブの物語が始まる約1年と4ヶ月前にいる。現在は12月20日だ》
神様、1年前って言ってた様な……。
《四捨五入すれば1年前だ》
成る程……って心読まれた!?
《話を続けよう。君達にはラブライブの物語を…つまりはμ'sのメンバーを守ってもらいたい。その為に戦士としての力を授けたのだ》
「成る程な。で、何から始めりゃいいんだ?こちとら訳解らんまま、こんな所にぶち込まれたんだ。目標くらい教えてもらわんとなぁ…」
《ほう…。ユウキ、君はなかなか頭の切れる様だね。頼もしいよ》
「別に……悪知恵が働くだけだ」
確かにユウキの悪知恵の凄さは半端ない。俺やタケシもそれで何度泣かされた事か…。
まあ、かなり頭が良いのも事実だが…。
《OK。まずはユウキ。君にはある試験を受けて合格してもらいたい》
「試験?」
《音ノ木坂学院の共学化に伴うテスト生になる為の試験だ。それに合格して音ノ木坂学院の内部からみんなを守ってもらいたい》
「ふーん……ま、いいだろ」
《次はタケシ、君だ。君には音ノ木坂中学校に転入してもらいたい》
「あーあ、音中ね……って中学⁉︎」
《そうだ。1月から音ノ木坂中学校の2年として活動してもらいたい。そこで現在中学生である星空凛、小泉花陽、西木野真姫の3人を、主に守ってもらいたいのだ》
「あ、成る程ね。なら、やりますか」
ユウキ、タケシと順にその役目が伝えられていく…。となると次は俺か……。
《そしてタカユキ。君には秋葉原にある久瑠間学園という男子高校に入学してもらう》
は……?
「す、すいません、ベルトさん……い、今聞き違いじゃなければ男子高校って…」
《聞き違いではないぞ。君が行くのは男子高校だ》
…………え?
「いやいやちょっと待ってよ!?何で男子高校なの!?意味わかんないよ!?普通音ノ木坂じゃないの!?」
俺は大パニックになった。だって何が悲しくてみんなと違って男子高校なんかにいかなきゃなんないんだよ!?
しかもユウキとタケシはそれを聞いて腹抱えて笑ってるし、転生早々最悪だよ!!
《まあまあ落ち着け。2年生時には音ノ木に転校できる様に手配する。それにこれには理由がある》
「理由?」
《そうだ。実はその学園にもロイミュードの力を持った転生者がいるのだ》
「え、マジで?」
《ああ。あの方はラブライブの世界を元に戻す為に転生者をμ'sのメンバーから出来るだけ離れさせようとした。結果、久瑠間学園に転生者の一部が集まったのだ》
へぇ〜、神様も一応頑張ったんだな……。
「で、その久瑠間学園ってのは音ノ木からどのくらい離れてんだ?」
ユウキが「腹筋痛かった〜」とか言いながらベルトさんに尋ねる。………こいつやっぱり性格悪いわぁ…。
《5kmだ》
「「近ッ!?」」
5kmって近過ぎんだろ!?その気になれば自転車でも十分行ける距離だぞ!?車やバイクだったらスグだぞ!?
《あの方の力ではこれが限界だったらしい》
「神様って…もしかして大した事ない?」
俺がそう言ったら他の2人がうんうんと頷いてる。
《と、とにかくだ。君達の年齢は現在、タカユキが15、タケシが14、ユウキが16だ。姿もその年齢に合わせている。鏡を見てみるんだ》
ベルトさんに言われて鏡を見てみた俺達。確かに3人共、顔付きが若くなっていた。
《108体のロイミュードは秋葉原、御茶ノ水、神保町…これら音ノ木坂の周辺地域に潜伏し、彼女達に危害を加えようとしているだろう。中には同級生として関わろうとする者もいるだろう。最初の1年間、タケシは星空凛、小泉花陽、西木野真姫の3人を、ユウキは高坂穂乃果、園田海未、南ことり、矢澤にこ、絢瀬絵里、東條希の6人を守り、タカユキは久瑠間学園に潜伏している者達、そして外部から彼女達に危害を加えようとする者達を撃破していってくれ》
「俺の子守の対象6人かよ。面倒な…」
《君のポテンシャルなら問題無いと思うが?それともタカユキと変わるか?》
「俺なら楽勝だ。任せとけ」
そんなに俺のポジションが嫌なのか?ユウキさんよ……。
《なら早速、ユウキには急いでもらわないとな》
「は?」
《今日の9時30分から音ノ木坂学院のテスト生になる為の試験があるのだ。》
「何⁉︎……って、まだ8時半だぜ。1時間もありゃ余裕で…」
《受け付けは9時終了。そしてここから音ノ木坂学院まで歩いて約30分だ》
「加速装置!!!!」
ユウキは全力でドライブピットを飛び出した。は、早ぇ…!?
《タカユキはもう入学確定済だから、試験を受ける必要はないぞ。ただ後30分で授業が始まるぞ》
「「え?」」
《今日は平日。学校はあるからね。勿論タケシもだ》
「トランザム!!!!」
「クロックアップ!!!!」
俺とタケシも全力で飛び出した!!
初日から遅刻とか笑えない!!
《音ノ木坂中学校はここから歩いて40分程だ》
なんかベルトさんの無責任な声が聞こえてきたが気にしてる暇はない!!
本当にこれから、どうなるんだよ……?
後書き
てな訳で2話目です。
ほぼ説明回でしたが…←
次からラブライブ!のキャラも出てきます。
感想、評価、ご意見、その他、是非是非お待ちしております
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