| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

オズのハンク

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第一幕その二

「それじゃあね」
「最初の一人が決まったね」
「そうね、じゃあ他にも誰かをね」
「誘うんだね」
「そうしましょう」 
 二人でこうお話してでした、ハンクがボタンの傍に来て声をかけました。
「ちょっと起きてくれるかな」
「誰かな」
「ロバのハンクだよ」
 ハンクはボタンにすぐに答えました。
「久し振りだね」
「あっ、本当だ」
 ボタンは目を覚まして彼の姿を見て言いました。
「ハンクだね」
「うん、ここは王宮の中庭だよ」
「へえ、そうなんだ」
「どうしてここに寝ていたかわかるかな」
「わかんなーーーい」
 いつもの返事でした。
「さっきまで天空のお城にいたけれど」
「それで寝ているとだね」
「ここにいたんだ」
「いつも通りだね、けれどね」
「それでもだね」
「今王宮にいるのも縁だし」
 それでとです、ハンクはボタンにさらに言いました。
「これから冒険に行かない?」
「冒険に?」
「そう、都にあるピラミッドにね」
 そこにというのです。
「行かない?」
「そうだね」
 少し考えてからです、ボタンはハンクに答えました。
「今はこれといってすることもないから」
「それじゃあね」
「一緒に行こうね。ただね」
「ただ?」
「僕はまたね」
「何時かだね」
「うん、寝ている間にね」 
 その時にというのです。
「何処かに行くかもね」
「その時は仕方ないわ」
 微笑んで、です。ベッツイも言ってきました。
「それが貴方だから」
「それでいいんだね」
「ええ、私達がどうか出来ることじゃないから」
 あくまでボタン特別のことからです。
「仕方ないよ」
「そうなんだね、じゃあ」
「一緒に来てくれるかな」
「それじゃあね」
 こうしてでした、最初に冒険に参加したのはボタンとなりました。ですがそれだけではなくでした。
 ここで、でした。王宮にです。
 カエルマンとクッキーが来たとの知らせが入りました、ベッツイはその知らせを聞いてハンクに言いました。
「あら、今度はね」
「うん、お二人だね」
「お二人が来ることもね」
「久し振りだよね」
「本当にね」
 二人でこうお話してです、ボタンと一緒に二人を迎えるとでした。そしてそこにはです。
 カエルマンとクッキーがいました、それにです。
 カルロスと恵梨香、ジョージ、神宝そしてナターシャもいました。ハンクはカルロス達も見て言いました。
「貴方達も一緒だったの」
「いや、実はね」
 ここで言ったのはカエルマンでした。
「私達はオズマ姫にクッキーを届けに来たんだ」
「はい、私が焼きまして」
 クッキーもベッツイにお話します。
「それがあまりにも美味しくて」
「それでなんだ」
 実際にというのです。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧