転生とらぶる
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スーパーロボット大戦OGs
0016話
ヴィンデル・マウザー。
言うまでもなく、シャドウミラーの指揮官だ。
その能力は戦闘能力だけではなく、指揮官や政治家、技術開発者としても優秀だ。
正直、なにソレ? というレベルのチートと言ってもいいだろう。
現在の階級が中尉という事は、年齢的には俺より3~4歳程上か。
俺の目標がシャドウミラー入隊である以上いつか接触するとは予想していた。
ただ、それが俺の予想より1年近く早かったというだけだ。
てっきり、3年に上がってからスカウトが来ると思っていたがまさか2年のうちに接触してくるとは。
葬式に行った翌日、正直いつの間にか放課後になっていたという感じだ。
受けた授業も、食べた食事も、いまいちよく覚えていない。
そして、現在俺はパイロットコース棟の1階にある会議室のドアの前にいる。
深呼吸をし、自分が落ち着いているのを確認してからドアをノックする。
「誰だ?」
「アクセル・アルマーです」
「入れ」
会議室の中から聞こえてきた渋い声に返事をし、ドアを開ける。
そこにいたのは、モントーヤ博士よりも濃い緑色、濃緑とでもいえばいいのか。その髪を無造作に背中に流している人物だった。
顔つきを見る限り、それ程の威圧感は覚えない。
実際、顔だけなら教官の方が強面だろう。
だが、存在そのものの圧力とでも言えばいいのだろうか。1目見たら忘れられないような、強力な印象を残す人物だった。
「良く来たな。私はヴィンデル・マウザー中尉だ」
「は」
敬礼に対し、返礼をする。
「取りあえずは座ってくれ。話はそれからだ」
ヴィンデルの言葉に従い、向かいの椅子へと腰を下ろす。
「さて、わざわざ来て貰ったのは他でもない。お前にちょっとした頼みがあった為だ」
「頼み、ですか?」
「ああ。これはお前の将来に関わる事にも関係のある話だ」
「……何でしょう?」
予想は出来る。出来るが、俺はその事を知っている素振りを見せてはいけない。
全く何も知らない1人の士官学校生としてヴィンデルと相対しなければならないのだ。
自分に言い聞かせ、動揺が欠片でも顔に出ないようにする。
「実は、私に近々1つの部隊が任される事になった」
「それは、おめでとうございます」
「ありがとう。だが、その部隊の性質が性質でね。迂闊なメンバーを入れる訳にもいかない訳だ」
……決まりだ。これはどう考えてもシャドウミラーだろう。
「はぁ。それでその部隊が自分に何か?」
「ふ。惚けるのはよせ。もう大体理由は察しがついているんだろう?」
「つまり、その部隊に自分が入隊しろと?」
「その通りだ。幸いお前はまだこの学校を卒業後の希望配属先は無いと聞く」
確かに、希望配属先の用紙には特に無しと書いて提出した。
元々シャドウミラーに所属予定だったのだし、変に他の部隊を希望してそこに配属されたら笑い話にもなりはしない。
「確かに希望は特にありませんでしたが。ちなみにヴィンデル中尉の部隊はどのような部隊になるのでしょうか?」
「……ふむ、そうだな。確かにその辺りの説明をしないで引き抜くというのは横暴か」
数秒考えるように目を閉じるが、すぐ決断したのか説明する気になったようだ。
「本来ならその辺は秘密なのだから、もし私の部隊に配属を希望しない場合でもここで今から私がする話は一切他言無用だ。もし情報が他に漏れた場合はそれ相応を対処を取る事になると思うが、それでも構わないか?」
1つ頷き、それを俺の返事とする。
「いいだろう。正式名称はまだ決まっていないが基本的に少数精鋭の部隊となる予定だ。主な任務はいわゆる特殊任務となる。つまりは特別任務実行部隊だな」
「特別任務実行部隊」
「そう。そして私はお前をその部隊の実働部隊。これは特殊処理班という名称になるが、その隊長としてスカウトしにきた訳だ」
「!?」
いきなり隊長!? てっきり、普通のメンバーとしてスカウトされた後に経験を積んでから昇格するものだとばかり思っていたんだが。
「いきなり実働部隊の隊長、ですか?」
「なに、そう驚く事もないだろう。お前の成績は知っている。このジュネーブ士官学校で50年に1人の天才と言われているのだろう?」
50年に1人の天才。面と向かって言われた事がある訳じゃないが、教官や後輩達からそんな風に言われているというのは知っている。
確かに元々のアクセルの潜在能力に転生時にもらったチート能力がある今の俺はそういう風に言われてもおかしくないのかもしれない。
だが……
「確かに才能はあるかもしれませんが、士官学校の生徒である以上肝心の経験が圧倒的に足りません」
「普通の奴ならそうだろう。だが、お前は違う……いや、少なくとも私の目にはそう見える。もしそれが原因で何か事が起きてしまえば、それは私に人を見る目が無かっただけだ。それに新設の部隊だけに迂闊な奴は引っ張って来れん。変な政治色の付いていない奴が必要なのだ。そしてそれに実力があれば尚良い」
正直、何故ここまでヴィンデルが俺を評価しているのかは疑問だ。
ただ折角のチャンスだし、このまま飛びつくか? それとも、少しでも俺の価値を高める為に多少は引いた方がいいのか。
「さて、大体私の考えは話したが……どうするかね?」
ヴィンデルの言葉に数秒迷うが、結局俺は自分の勘を信じて口を開いた。
「分かりました。経験不足のこの身でどこまで出来るか分かりませんが、部隊へのお誘い、引き受けさせて貰います」
「そうか。助かる。部隊規模に関しての構想も相談したい所だが、時間が無くてな。悪いが今日はこれで失礼させてもらう。今度は……そうだな。来週にでもまた時間を作って学校に寄らせて貰う。詳しい事は教官に連絡するから、そのつもりでいてくれ」
本当に時間が無かったのか、ヴィンデルはそれだけ言うと足早に会議室を出て行く。
「は。ではまた来週、お待ちしています」
敬礼をしてヴィンデルを見送り、会議室の中から完全にヴィンデルの姿が消えてようやく溜息をつく。
「これで良かった筈、だよな」
少なくても、今日の自分の言動を見る限りそれ程問題になるような事は無いと思う。ヴィンデルも俺を怪しむなんて事はない筈。
「にしても、いよいよシャドウミラー結成か」
……あれ? でも俺はまだ2年で、後1年学校生活が残ってるんだが……まさか士官学校卒業前に退学してシャドウミラーの方に来いなんて言わないよな?
いや、どうせシャドウミラーに所属したらそのままあっちの世界に転移するんだろうからこっちでの学歴なんて意味が無い訳だしそれでも構わないのか?
「ま、なるようになるか」
結局思考を途中で放り投げ、成り行きにまかせる。
「まずは来週の打ち合わせだな。シャドウミラーで使う装備品なんかはやっぱり実行部隊である特殊処理班の隊長として俺が決めなければならないのか?」
そこまで呟き、ふと思う。
もしかしたら、シャドウミラーの機体としてエクサランスを使うのは可能だろうか。
「いや、無理か」
そもそも、まだ兵器として時流エンジンの転用されると決まった訳ではない。
モントーヤ博士には念を押して来たし、子供達にもその辺を唆しては来たがまだ確定という訳でもない。
もしエクサランスが設計されたとしても、その完成がいつになるのかは未定だ。
「だが……」
俺がシャドウミラーに正式に配属されるのが、士官学校卒業後の場合はおおよそ1年の猶予がある。そして、現在はエクサランスチームにいないがミズホは極めて優秀なメカニックだ。
なにせ、原作ではごく短期間の間にエクサランスのフレームを修理したり新造したりしているのだ。
問題があるとすれば、戦いを嫌うその性質か。そこさえなければモントーヤ博士に安心して推薦出来るんだが。
「取りあえず、有望な機体であるのは確かなんだし。ヴィンデルにはその辺で勧めるしかないか。もしかしたらシャドウミラー側でエクサランス開発の援助をしてくれるかもしれないしな」
シャドウミラーで使う事になるであろう兵器を、頭の中でピックアップしつつ会議室を出て自分の部屋へと戻っていった。
後書き
名前:アクセル・アルマー
LV:9
PP:30
格闘:142
射撃:160
技量:152
防御:149
回避:177
命中:199
SP:214
エースボーナス:不明
成長タイプ:万能・特殊
空:A
陸:S
海:B
宇:A
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
???
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スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.4
???
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撃墜数:4
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