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レーヴァティン

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第百三十九話 西への出航その六

「統一に向かうか」
「そうですね、ただ焦ることは」
「禁物だからな」
「若し焦れば」
「そこからしくじるからな」
「周りが見えなくなり動きも雑になり」
 そうしてというのだ。
「どうしてもです」
「しくじるんだよな」
「ですから焦らず」
「落ち着いてな」
「そのうえで怠けず」
「そうしてだよな」
「進んでいきましょう」
 夕子の言葉は穏やかだが真面目なものだった。
「私達も」
「そうだな、じゃあ連合王国ともな」
「戦いますね」
「それでな」
 久志は夕子にさらに話した。
「うちの鉄砲だけれどな」
「鉄砲ですか」
「もっと増やしていくか」
 こちらもというのだ。
「もっとな」
「そうですね、鉄砲が今以上にあると」
「多いに越したことはないからな」
「では」
「ああ、鉄砲もな」
 それもというのだ。
「増やすな、大砲もな」
「今以上にですね」
「増やすな」
 こちらもいうのだ、久志は軍勢を増やすつもりだがそれと共に鉄砲そして大砲といった火器も増やそうと考えているのだ。
 それでだ、こうも言うのだった。
「それでその火力でな」
「戦っていきますね」
「それで勝つな、あと術使う奴も」
「増やしていきますか」
「槍はパイクでな」
 長い槍をというのだ。
「それはもうあるしな」
「そちらはそのままですね」
「そうするな」
 こう話してだった、久志は軍備を整えていった。そうしてだった。
 準備が整うと兵をローマに集めだした、ここで彼はまた言った。
「さて、二十万でな」
「攻めるな」
「ああ、二十万あれば」
 こう正に話した。
「勝てるな」
「間違いなくな、しかしな」
「ああ、二十万って言ってもな」
 一口にとだ、久志は正にさらに話した。
「その大群を養う兵糧もな」
「用意しているが」
「その数も凄いな」
「ああ」
 実際にというのだ。
「かなりな、金もな」
「使ったな」
「相当にな、金はな」
 久志はさらに話した。
「戦には特に使うな」
「そうだな」
「本来はな」
 とてもとだ、久志はさらに話した。
「戦しないで済んだらな」
「いいな」
「金の面でもな」
「俺も同感だ」
 まさにとだ、正は答えた。 
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