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ドリトル先生の林檎園

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第十二幕その四

「お別れだよ」
「そうだね」
「それじゃあね」
「お別れをして」
「そしてだね」
「神戸に向かおうね」
「そうしようね、また機会があれば」
 その時はというのです。
「来ることになるからね」
「その時はまた、ですね」
 トミーが言ってきました。
「色々とですね」
「巡ってね」
 そしてというのです。
「楽しもうね」
「学問を」
「是非ね」
「その日がまた来ることを」
「僕は楽しみにしているよ、さて」
「これからですね」
「神戸に帰ろうね、またサラも来るし」 
 先生は妹さんのお話もしました。
「あの娘もおもてなししないとね」
「そうですね、サラさんは今度の月曜にですね」
「来日してね」
「お仕事で、それでですね」
「僕達のお家にも来るよ」
 そうしてくるというのです。
「だからね」
「サラさんもおもてなしをして」
「それであの娘のお土産も買ったから」
 先生は妹さんのことも忘れていません。
「だからね」
「サラさんにも楽しんでもらいますね」
「長野県のことをね」
 是非にというのです。
「そうしてもらうよ」
「それじゃあ」
「神戸に戻ろうね」
 先生達の今のお家にというのです、こうしたお話をしてでした。
 先生達は長野県からはるばる神戸まで戻りました、岐阜県から滋賀県、京都府を通って大阪府に入って。
 遂に神戸に着きました、すると動物の皆は楽しそうに言いました。
「遂に来たよ」
「神戸にね」
「はるばるね」
「高速を使ったらすぐだったね」
「実際に」
「うん、日本は高速道路も発達しているから」
 だからだというのです。
「鉄道でも速いけれどね」
「鉄道大国だけあってね」
「世界屈指の」
「けれど車道もいいからね」
「高速道路も」
「だからね」
 それでというのです。
「こちらを使ってもだよ」
「今回みたいにね」
「あっという間に着けるね」
「お昼に出てね」
「もう神戸だよ」
「昔は長野県から神戸に行こうと思ったら」
 先生は明治維新までのことを思って言うのでした。
「それこそね」
「こんなに速くじゃないからね」
「もうどれだけかかるか」
「何日もかかるよね」
「それこそ」
「そんなのだったからね」
 そのことを思うと、というのです。
「今はね」
「本当にあっという間だね」
「長野県から神戸まで」
「結構以上に離れているのに」
「それがね」
「便利だよ、これが飛行機なら」
 この交通手段ならといいますと。 
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