恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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第七十九話 呂蒙、陣を組むのことその四
「それだよな」
「言うのう。そこでおばさんと言っておればぬしはじゃ」
「死んでたっていうんだな」
「うむ、首を絞めておった」
微笑みながらの言葉だった。
「確実にのう」
「確実にのう」
「やっぱりそうなんだな」
「まあ確かに歳は食っておる」
本人もそのことは認めた。
「それは認めるぞ」
「祭って母様の頃から我が家にお仕えしてるからね」
孫尚香が笑って話す。
「シャオが生まれる前からね」
「ははは、シャオ殿のおむつも代えたのう」
笑いながら話す黄蓋だった。
「わしが孫堅殿に仕官した頃はまだ小さな勢力じゃった」
「それが今じゃか」
「江南を治めるまでになったんだな」
「牧になるまでが大変じゃった」
こうラルフとクラークにも話すのであった。
「洒落にならんかったぞ」
「洒落にならなかったのか」
「そこまで辛かったのか」
「辛くはなかったがのう」
それとはまた違うというのだ。
「ただ。苦労したのじゃ」
「苦労なあ」
「そういう意味か」
「何でも最初に立ち上げるのは大変じゃ」
また言う黄蓋だった。
「金もなければ人もなしじゃったからのう」
「お金って大事ですから」
呂蒙もそのことについて言及する。
「実際にこの群を動かすにもかなりのお金がかかっていますし」
「あれだな。何でもただじゃないな」
今言ったのは凱だった。
「そういうことだな」
「家臣はわしを含めて三人」
二張とである。
「そして兵は百人程じゃった」
「けれどそれがか」
「二州を治めるまでになった」
「そこまでか」
「うむ、思えば遠い道のりじゃった」
黄蓋は微笑みながら話す。
「わしも歳を取った筈じゃ」
「だからあんた幾つなんだよ」
凱がまた言う。
「見たところそんなに歳取ってないけれどな」
「言うのう。では幾つに見える」
「さてな。けれどあれだよな」
「当然三十以上と言えば首を絞める」
それは絶対だというのである。
「覚悟するのじゃ」
「じゃあ聞かないさ」
「賢明じゃな」
「シャオは一応十八歳よ」
孫尚香がこんなことを言った。
「宜しくね」
「それは無理があるのではないのか?」
鷲塚がすぐに突っ込みを入れた。
「それで十八というのは」
「けれどそういう設定だから」
「どう見ても十代に入ったばかりだが」
「けれどそっちの世界じゃ高校?よね」
学校の話になる。
「そこに入られる歳よ」
「絶対に違うよな」
「そうだよね」
ドンファンとジェイフンがそれは絶対にないと話す。
「高校生でその胸ってな」
「胸は関係ないじゃない」
ドンファンが胸の話をするとだった。孫尚香はすぐにむくれて言い返した。
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