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レーヴァティン

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第百三十八話 湖沿岸部その一

                第百三十八話  湖沿岸部
 久志は古王国をはじめとした地中湖南岸部を掌握した、だが彼はこのことでよしとせずローマに戻ってからだった。
 仲間達と共にワインを飲みつつまずはワインの話をした。
「今日も美味くてな」
「それでだね」
「ああ、どんどん飲んでな」
 赤ワインを飲みつつ双葉に話した。
「止まらないな」
「あんた本当にお酒好きね」
「起きた世界でも好きだけれどな」
「この世界でもなのね」
「好きでな」
 それでというのだ。
「飲めるならな」
「どんどん飲めるのね」
「ああ、ワインも飲んで」
 そしてというのだ。
「ビールもウイスキーもな」
「そうしたお酒もよね」
「前以上に好きになったからな」
「飲んでるのね」
「ああ、それで今一番好きなのはな」
 その酒は何かというと。
「これだよ」
「ワインなのね」
「ああ、赤ワインな」 
 色はこれだった。
「これが好きだよ」
「最近お肉やパスタよく食べるしね」
 剛は一リットルのジョッキで赤ワインを飲みつつ応えた、普通のグラスで飲んでいる久志達とはそこが違っていた。
「だからだね」
「ああ、それでな」
「赤ワインだよね」
「肉やパスタはな」
 どうしてもとだ、久志は肴にしているソーセージを食べつつ話した。
「やっぱり赤ワインが一番だな」
「白よりもね」
「ローマにいると色々な食材揃うけれどな」
「最近僕達お肉よく食べるからね」
「牛肉に豚肉にな」
「鶏肉にね」
「羊もな」
 こちらの肉もというのだ。
「よく食ってるしな」
「そうそう、そちらのお肉もね」
「ラムにしろマトンにしろ」
 久志はさらに言った。
「よく食う様になったな」
「そうだよね」
「あれだな」
「あれっていうと?」
「この浮島は欧州だからな」
 それでというのだ。
「羊もな」
「よく食べるんだね」
「そうなったな、魚介類も食うにしてもな」
「それでもね」
「肉食う機会増えてな」
 起きた世界の日本でよりもというのだ。
「それでな」
「羊だってね」
「食う機会増えたぜ、またこれがな」
「美味しいよね、羊も」
「ああ、これな」
 その羊のあばらの部分を焼いたものを手に取った、骨の先に程よい大きさの肉があって実に食べやすい。
「これがまたな」
「美味しいよね」
「ああ、だからな」
「今も食べてるんだよね」
「匂いするっていうけれどな」
「その匂いもね」
「美味いってわかるとな」
 久志は笑顔で話した。 
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