BanG Dream! ワーカーホリック少女が奏でるオト
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Pastel✽Palettes Ⅰ
#003 私、納得がいかない。だから行動する。
前書き
年内最後かもしれない更新。
※初版が昨年末の投稿でした。
つか、マジで2019年最後の投稿でした。(補足)
私がチーフマネージャーになってから3日。
私はその日に行われた今週の土曜日(8日後)に行われる御披露目ステージの事前打ち合わせを兼ねた会議が行われた。
その会議でこのお披露目ステージの方針が発表された。
その方針とは、
『彩達のメンバーは楽器を弾いてるフリをしてバックでプロの音楽を流す。で、ボーカルは事前収録のものを使う』
と、いうものだった。
これを聞いた瞬間、私は納得が行かなかった。
その時思ったのが「巫山戯んな。バンドを舐めてんのか?」である。
私自身もバンド活動でライブをしている身なのだから尚更である。
「はぁ・・・・???本気で言っているんですか?それを」
私は不服な感情を顕にして反論した。
「はい。本気ですとも」
スタッフは涼しい顔でそう言ってのけやがった。
「(´Д`)ハァ…マジですか。・・・・で、誰がそんな『弾いてるフリ』を見て歓喜する奴がいるとでも?」
私は溜息を大きく付いて言った。
「余程の事が無い限りは気付きませんし、大丈夫ですよ」
スタッフは何事もないように淡々と答えた。
「それが『絶対に』無いとは限らないじゃないですか!!」
私が反論する。
「ですが、仮に生演奏をしたとして、失敗したらどうするんです?」
スタッフも私の態度にイラついてきたみたいだ。
「そんなもん、カバー方法なんて幾らでも有る。そっちの失敗の方がまだリスクは少ないとは思うけどねぇ・・・?」
だが私はそんなもの気にせずに自分の意見を述べる。
「では、今から方針転換したとしても・・・あと8日じゃあ時間が足りませんよね?」
スタッフが最もな事を言い放った。
それに合わせて周囲も「そーだ、そーだ!」と賛同の声が上り始めている。
こうやって数で押し切る気なのかよ・・・・・。
だったら・・・・抑えずに本気で論破してやる。
そう思った瞬間だった。
「此処でこれ以上争うのはヤメにしないか?」
上座に座っていた専務の一言で私を含めた皆が静まり返る。
そしてその後は専務が決定事項を次々と発表していくだけの場となったのだった。
その発言に反論したかったが・・・・・・何故かできなかった。
専務・・・最強(最凶、最恐)かよ。
会議終了後、私は休憩スペースに一人居た。
あんだけ、納得行かないので気持ちの整理が追いついていない。
だから・・・・・整理する時間が欲しい。
その感情故なのだ。
「隣・・・・・良いかい?」
誰か、私の隣に座って良いのか許可を求めてきた。
「ええ、良いですよ。《《専務》》。何か私に話したい事が有るんですか・・・?」
「君は聡いね。ああ。まぁ・・・そんな所だよ」
私の許可が下りて私の隣に座った専務は私に自分が此処に来た理由を当てられたことに感心していた。
その後、専務は言葉を続けた。
「やっぱり・・・・納得は行っていないのかい?」
「当たり前です。あの方針だけは絶対に肯定できないです」
専務の質問に私はキッパリ肯定した。
「・・・そうか。それは君自身がバンド活動している故に・・・・だろう?」
「え・・・・はい。その通りです。どうして解ったんですか?」
専務にその理由を言い当てられ、戸惑う私。
「紫船・・・・都筑紫船という人物を知っているだろう?」
「あ、はい。それはもう。いつもお世話になっていますし」
「私と彼女は同級生で腐れ縁なんだよ。その伝手で君の事を聞いたんだよ。御神亜麻音君・・・いや、『《《神音君》》』?」
専務が私の実力を見抜き、今の私を作ったといっても過言じゃない人・・・・、ライブハウス『SPACE』のオーナー、都筑紫船さんの名前を出した。
どうやら、専務は私の事は紫船さん経由で事前に知っていたらしい。
その証拠に私のライブ時に使う名義・・・『神音』の名を口にしていた。
「そこまで解ってらっしゃったんですね。ビックリです」
私は素直に驚きを口にした。
「そうか・・・・では本題だが、私は君の意見に反対はしていない」
「えっ・・・・・本当・・・ですか?」
「ああ。紫船も同じ事を言うだろうからな。まぁ・・・あの時はあれ以上火種を拡大させないための措置でああ言ったがな」
私は専務が私と同意見だった事に驚く。
「そう・・・・だったんですか」
「ああ。だから・・・・・これを君に渡しておこう。それがないと何も始まらないだろう?」
「これは・・・・・」
そう言って、専務が私に渡したのは今度のステージに使う曲のスコアと楽譜だった。
「何か在ったら全部俺が責任を取る。だから神音君は後悔のない様に行動するといい」
そう言って専務は休憩スペースを後にした。
「はい・・・!ありがとうございます!専務!!」
私は専務に笑顔でお礼を言った。
専務はそれを右手を挙げて答えたのだった。
翌日の昼休みの羽丘女子学園高等部。
私は日菜と麻弥を呼び出していた。
「ねー、あーちゃん、私達に話って何なの?」
「ジブン達を呼び出すって事はパスパレ関連のことでしょうか?」
「そうよ。正解。今度のライブステージについてよ」
私は日菜と麻弥の質問に肯定し、本題に入る。
「え・・・・でもアレって・・・」
「確か・・・ジブン達は演奏しているフリだけ・・・でしたよね」
「一応は。でもそれが失敗したら取り返しつかないことになるし、だからその予防策は講じておかなきゃね」
私は日菜達の質問に答える。
「・・・・・・とか言って本当はあーちゃん自身納得行ってないからなんでしょ」
日菜が私に指摘する。
「・・・・まぁね。私だってバンド活動してるし。当然よ」
「え・・・・、そうなんですか!?」
私の日菜に対する答えに驚愕の麻弥。
「ええ。活動時は本名とは別名義で活動してるけれど」
「あの・・・・亜麻音さんがバンド活動してる時の名義って何なのですか?」
麻弥が私の名義を尋ねたので、
「『神音』。本名をもじった単純な物だけど」
私はサラっと答えた。
「そうですか・・・・『神音』・・・・・ってええっ!?」
私の答えに大層驚いていた麻弥。
「そんなに驚くものかな?」
私はこてん。と首を傾げる。
「それはそうですよ!バンド活動する人なら誰でも知っている有名人じゃないですか!!」
麻弥は私の評判を力説していた。
私自身にそんな自覚はないけれどね。
「話を戻すけど・・・・正直言って二人共納得は行ってないんでしょ?」
「うん。まぁ・・・面白そうだけどさ、なーんかイマイチるんっ♪って来ないんだよね」
「ジブンも実を言うと納得してないです。やっぱり、ステージを見に来てくれたファンの方々を騙すことになっちゃいますし」
私の質問に肯定する二人。
「そっか。良かった」
「『良かった』って・・・何がですか?」
私の言葉に疑問を持った麻弥が質問する。
「さっき、彩とイヴにもその話をしたら二人と同じ答えだったからさ」
「そうだったんだ・・・・。って、千聖ちゃんは?」
日菜が私の言葉に疑問を持つ。
「ちーちゃんは最後まで反対してたから強引に押し切った。結果的に折れてくれて助かった」
私は先程、やってのけた事を暴露した。
「あの千聖さん相手によくやりますね・・・・・」
「幼馴染の特権ってやつよ」
「ふーん。凄いね。あーちゃんって」
「それ位しないと成功しないもの。さて・・・ステージまであと一週間。覚える事は覚えないとね」
「『覚える事』は何となく想像できますが、どうするんですか?スコアとか無いのに」
「大丈夫よ。これでしょう?」
そう言って私は楽譜とスコアのファイルを取り出す。
「貴女達にはあと一週間でステージに立てるレベルまで達して貰うわよ?」
「大丈夫だよ、あーちゃん!あたしを誰だと思ってんの?」
「任せてください!ジブンもキッチリ仕上げてみせます!」
私の要望に力強い返事を見せる日菜と麻弥。
それを聞いた私は「頼んだよ」と言わんばかりに頷いた。
そしてこの日からステージまでの一週間はメンバー全員はライブ曲の練習を
私は自分がカバー出来る様に全パートを練習しつつも、ステージ当日のトラブル対応案を練る事、メンバーの指導等を専務以外のスタッフ共に内緒で行った。
そして・・・・・・・・・私達はライブ当日を迎えるのだった。
To_Be_Continued...
後書き
専務最強漢説ここに浮上。
以降出るかは未定なんだけど。
今回の話に合わせて結成から初お披露目のステージまでの日数を
パスパレ初顔合わせ(あと20日)
麻弥合流(あと13日)
亜麻音就任(あと11日)
今回の会議(あと8日)
としております。
次回はステージかなと思います。
また次回のお話も読んでくれると嬉しいです。
また、この作品を読んでの評価・感想もお待ちしております。
それが次回執筆時の励みになったりしますのでね(本音)
支援絵もバッチコイです。
来れば自分のテンション「るるるんっ」って感じになりますんでね。
なので絶賛お待ちしております。
それでは、更新時期が不透明で全くの未定ですが、また次回のお話でお会いしましょう!。
ばいばいっ!
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