ドリトル先生の林檎園
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第八幕その十一
「健康の為にもね」
「食べるといいですね」
「トマトや人参もね」
見ればサラダの中にトマトもあります、人参は野菜炒めの中にあります。お野菜も実に豊富です。デザートの林檎のタルトだけではないです。
「身体にいいけれど」
「林檎もですね」
「身体に凄くいいんだよ」
「苺もそうだし」
王子はこちらのお野菜の名前も出しつつシードルを飲みました。
「赤いお野菜や果物は身体にいいんだね」
「そうしたものが多いね」
「そうだよね」
「だからね、林檎はね」
「食べて悪いことはないね」
「そう、健康の為にも」
ただ美味しいだけでなくてというのです。
「いいんだよ」
「それじゃあ優花里さんも」
「いいものをね」
「食べているんだね」
「本当にね、シードルにしても」
このお酒もというのです。
「いいしね」
「飲んでだよね」
「この美味しさはワインに負けないよ」
先生は楽しく飲んでいます、それでお顔が赤くなっています。
「本当に」
「そうだよね、日本じゃワイン程飲まれていないれど」
「この美味しさは知るとね」
飲んで、というのです。
「嫌いになれる筈がないよ」
「その通りだね」
「それとね」
さらに飲んで言う先生でした。
「ここのシードルは特にね」
「美味しいね」
「うん、いい味だよ」
「これなら幾らでも飲めるね」
「そう思うよ、甘いお酒は」
シードルがまさにそれです。
「ジュースの様でまたジュースと違う」
「そのよさがあるね」
「全くだよ、そして今日は」
「先生が楽しみにしていた通り」
「楽しい一日になっているね」
「そうだよね」
「正確に言えば今日もかな」
こうも言う先生でした。
「そなるかな」
「毎日楽しいからだね」
「だからね、毎日楽しいと」
先生が思っている様にです。
「最高に幸せだね」
「そうだよね、本当に」
「楽しく思える」
このことがというのです。
「幸せの原点だよ」
「そのこと自体がだね」
「まさにね」
こうも言うのでした。
「本当にね」
「先生は何でも楽しく思えるから」
「毎日ね」
「最高に幸せなんだろうね」
「幸せはすぐ近くにあるものだよ」
「青い鳥だってそうだったしね」
「そう、青い鳥は案外すぐ傍にいるから」
そうなっているというのです。
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