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レーヴァティン

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第百三十五話 趨勢は決したがその十三

「是非な」
「そしてその力は」
 謙二も言ってきた。
「それは」
「九州の兵も国人達もでな」
「そして九州の大名も」
「あの家もだ」
 今の敵である彼等もというのだ。
「同じだ」
「そうですね」
「そうだ、戦ってだ」
 そのうえでというのだ。
「降すが」
「根絶やしにはですね」
「するつもりはない」
 一切というのだった。
「それは土佐の時と同じだ」
「左様ですね」
「さっき言ったが強敵はな」
「有能な家臣にもなりますね」
「だからだ」 
 そうなるからだというのだ。
「あの家もな」
「降して、ですね」
「それで後は家臣としてな」
「働いてもらいますね」
「そのつもりだ、兄弟で戦っているというが」
「その兄弟全員をですね」
「用いたい」
 家臣としてというのだ。
「是非な」
「強敵は素晴らしい味方にもなる」
「その言葉の通りにな」
 まさにと言ってだ、そしてだった。
 英雄は薩摩半島にも兵を進めていった、彼自ら三万の軍勢を率いてそうしていった。当然戦も覚悟してだった。


第百三十五話   完


                2019・10・23 
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