英雄伝説~焔の軌跡~ リメイク
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第144話
前書き
新年早々久々に更新でホントすみません(汗)
~第六星層・オベロン社秘密工場~
「朧!!」
「…………!」
「うっ!?」
先制攻撃にヨシュアは一瞬で騎士―――サブノックの背後に回って奇襲攻撃を叩き込もうとしたがサブノックは抜刀による反撃―――心眼・無の太刀でヨシュアに反撃し
「瞬迅爪!」
「…………!」
「きゃっ!?」
エステルの高速の鋭い突きを刀で受け流したサブノックはエステルに様々な斬撃を連携して連続に斬撃を叩き込むクラフト―――五輪斬をエステルに叩き込んでエステルにダメージを与えた。
「…………!」
「荒れ狂う流れよ…………スプラッシュ!!」
エステルとヨシュアに追撃する為に犬型の魔獣―――オセは広範囲の水弾を放つ昌術―――アクアスパイクを放ったがジェイドが発動した上空から連続で水流を地面に叩きつける譜術によって放った水弾は水流に呑み込まれると共にオセ自身も水流によるダメージを受けた。
「優しき癒しの風よ、ヒールウィンド!!」
「オーブメント駆動―――スパイラルフレア!!」
「!?」
そこにナタリアが範囲治癒術でエステルとヨシュアのダメージを回復し、ユウナは上空から回転する炎の槍を降り注がせる攻撃アーツを発動してサブノックを怯ませ
「雷光よ貫け―――紫光雷牙閃!!」
バダックは鎌を振るって雷光を放ってサブノックとオセに追撃をした。
「幻影刃!まだだっ!爪竜連牙斬!崩龍斬光剣!!」
バダックによる追撃が終わるとリオンは移動と共に攻撃する剣技を電光石火のような凄まじい速さで連携させてサブノックに更なるダメージを与えた。
「…………!」
「っと!」
「!!」
「遅い!」
サブノックは反撃に抜刀で周囲に衝撃波を発生させる剣技―――裂衝牙を放ったがエステル達はそれぞれ軽やかな動きで回避し
「…………!」
「炎よ唸れ、烈火衝閃!!」
オセは数個の石礫を放つ昌術―――ストーンザッパーを発動したがバダックが放った放射状の火炎によって相殺された。
「ピアシスライン!砕けましてよ、ストローククエイカー!!」
ナタリアは貫通する矢でサブノックとその後ろにいるオセにダメージを与えた後続けてジャンプしてオセ目がけて矢を放ち、放たれた矢はオセの目の前に刺さると衝撃波を発生させてオセに更なるダメージを与え
「この重力の中でもだえ苦しむがいい、グラビティ!!」
ジェイドはオセの周囲に過重力空間を発生させてダメージを与えると共にオセの動きを封じ込めた。
「クスクス、逃げられないんだから…………そ~れっ!!」
「!?」
そしてオセの動きが封じられるとユウナがSクラフト―――ユ・ラナンデスでオセを真っ二つにし、真っ二つにされたオセは”グリモア”に戻る事すらできずそのまま消滅した!
「…………!」
「フン、貴様の動きは既に以前の戦いで見切っている!―――空襲剣!魔神剣・双牙!!」
サブノックはリオンに斬りかかったがリオンはサブノックの攻撃を回避した後一撃離脱技でサブノックに攻撃すると共に距離を取った後続けて斬撃による衝撃波を放って追撃した。
「虎牙破斬!双針乱舞!!」
リオンの追撃がサブノックに命中するとヨシュアが斬り上げ、斬り下ろしによる連撃から双剣であらゆる角度から縦横無尽に切り刻む奥義をサブノックに叩き込んだ。
「秋沙雨!翔舞煌爆破!!」
「火竜爪!獅子戦吼!!」
ヨシュアの連携攻撃が終わると攻撃の手を休めないかのようにエステルとバダックは左右からそれぞれクラフトを連携させてサブノックにダメージを与え
「終わりの安らぎを与えよ、フレイムバースト!!」
「オーブメント駆動―――スパークダイン!!」
「輝ける青よ、エンブレスブルー!!」
そこにオセを撃破した後それぞれ援護する為に放ったジェイドの炎の爆発の譜術、ユウナのアーツによる強烈な落雷、ナタリアによる降り注ぐ氷柱が全てサブノックに命中すると共に怯ませた。
「―――この奥義にて全てを決する!今万感の思いをこの技に込めて………!魔人闇!!」
「――――――!?」
そしてリオンがシャルティエに集束した闇の力を突きと共に解き放ち、リオンが放った暗黒の刃の突きをその身に受けた事で身体にぽっかりとした穴ができたサブノックは”グリモア”に戻ることなくそのまま消滅した!
「………何とか撃破できたか。」
「つ、強かった~。騎士の方は得物はアネラスさんと同じ”刀”みたいだったけど、アネラスさんとは戦い方が随分と違ったわよね…………?」
「恐らくあの騎士の剣術は”抜刀術”を主とした剣術だからだろう。」
サブノック達の撃破を確認したヨシュアは静かな表情で呟き、溜息を吐いた後に呟いたエステルの疑問にバダックが答えた。
「”抜刀術”?」
「”抜刀術”とは鞘から剣を抜き放つ動作により強力な攻撃を放つ武術の一つだ。その性質上、東方の”剣”―――”刀”に適している事から東方の剣術には”抜刀術”も組み込まれている技もある。ちなみにお前の義妹も”八葉一刀流”の剣技の中にある”抜刀術”も納めているぞ?」
「あ…………そういえばレンの剣技でバダックさんが今言ったみたいな剣技があったわね…………それによく考えてみたらリシャール大佐もさっきの騎士みたいな戦い方だったわね。」
バダックの説明を聞いたエステルがレンが扱える剣技を思い出しているとサブノックが消えた場所に封印石が現れた!
「”封印石”ですか。」
「うふふ、状況から考えて封印されているのはリオンの関係者なのでしょうね?」
「……………………」
(坊ちゃん……………)
現れた封印石を見たナタリアは真剣な表情で呟き、意味ありげな笑みを浮かべたユウナの問いかけに対してリオンは何も答えず目を伏せて黙り込み、リオンの様子をシャルティエは心配そうな表情で見つめていると封印石はその場で光り始めた!
「へっ!?”庭園”じゃなくて、今ここで解放されるの!?」
「フム、どうやら”第三星層”と同じパターンのようですね。」
封印石が解放される様子を見たエステルが驚いている中ジェイドは冷静な様子で呟いた。そして封印石からはある人物が解放されようとし
(ええっ!?何故彼が…………スタンの封印石は終点と思われますからてっきり、カイルあたりかと思っていたのですが…………)
「フン、奴は所属していた期間は短かったが奴もサブノックと同じアタモニ騎士団に所属していた上、カイルの”兄”にしてスタン達にとってはカイル同様自分達の”子”である奴が巻き込まれ、このタイミングで解放される事もそれ程おかしくはないだろう。」
封印石から解放されようとする人物を見て驚いているシャルティエに対してリオンは冷静な様子で推測を口にすると、封印石からは褐色の肌と銀髪の青年が解放された!
「ったく、何だったんだ、今の光は…………?へ――――――」
銀髪の青年は地面に跪いた状態で疲れた表情で呟いたがすぐに目の前にいる人物―――リオンやエステル達に気づくと呆けた表情をし
「………………………………」
(坊ちゃん?どうして声をかけないんですか?)
(もし、奴がフォルトゥナを滅した後の世界―――”正しい歴史に修正された世界”で生きているロニならば、奴の記憶には”僕の存在もなかったことにされている”から、ロニにとって僕は”初対面”のはずだ。)
(あ…………)
かつての仲間であった青年に声をかけないリオンの様子を不思議に思ったシャルティエだったがリオンの推測を聞くと辛そうな表情で青年を見つめた。
「なっ、お前、まさかジューダスか!?リアラはお前まで生き返っている事はありえないって言っていたけど、マジでお前まで生き返ったのかよ!?つーか、ここはどこで後ろの連中は何なんだ!?」
(ええっ!?)」
「……………………それはこちらのセリフだ。”正しい歴史に修正された世界”で生きているお前が僕を知っているどころか、リアラの件も含めて聞きたい事はあるが………取り敢えずまずはこの状況を説明しないと、話が先に進まないだろうからお前のようなバカでもわかりやすいように特別に説明してやる。ありがたく思え。」
自分を見て驚いている青年の言葉を聞いたシャルティエが驚いている中僅かに驚きの表情を浮かべたリオンだったがすぐに表情を戻し、リオンの青年に対する毒舌を聞いたエステル達は冷や汗をかいて表情を引き攣らせ
「へいへい、そりゃどうも…………ったく、その偉そうな態度、まごう事なく俺達が知っているジューダスだな。」
リオンの自分に対する毒の混じった言葉に対して疲れた表情で呟いた青年は苦笑しながらリオンを見つめた。そしてリオンは状況を説明し、リオンが説明を終えた後エステル達と青年―――ロニ・デュナミスは互いに自己紹介をした。
「なんつーか、聞いた感じその”影の王”だったか?”想念”で自分の思い通りの世界を作るとかエルレインと色々と共通していて、ヤバ過ぎる相手だろ…………つーか、まさかとは思うがその”影の王”がエルレインでしたとかいうオチじゃねえだろうな?」
事情を聞き終えたロニは疲れた表情で溜息を吐いてリオンに訊ね
「現段階では”影の王”の正体は判明していないそうだから、その可能性がある事は僕も否定しないが、僕よりも先にこの”影の国”の攻略をして”影の王”とも会ったことがある連中の話から推測すると、恐らく”影の王”はエルレインではないだろう。そもそも”影の王”がエルレインならば、それこそかつての改変世界のような世界を作る事が目に見えている。」
「それもそうだな…………」
リオンの答えを聞くと納得した様子で溜息を吐いた。
「それにしてもいつも被っていたあの骨の仮面を外したジューダスってのも新鮮だな?おまけに今の仲間達からはジューダスの”本当の名前”である”リオン・マグナス”で呼ばれているみたいだし、一体どういう心境があってあの仮面を外した上”リオン・マグナス”をまた名乗るようにしたんだ?」
「フン、心境も何も僕が生き返った世界―――”ゼムリア大陸”では僕を知る人物が誰もいないのだからわざわざ正体を隠す必要はないだろうが。―――それよりも、僕の方こそお前に聞きたいことがある。お前は”正しい歴史に修正された世界”で生きているロニであるにも関わらず、修正される前のエルレインによって歪められた歴史で出会った僕の事を覚えているどころか、リアラまで生きているような口ぶりだったが、一体”正しい歴史に修正された世界”で何が起こった?」
興味ありげな表情で問いかけたロニに対して鼻を鳴らして静かな笑みを浮かべて答えたリオンは表情を引き締めてロニに訊ねた。
「ま、一言で言えば”奇跡”だよ。」
「何?」
そしてロニは”正しい歴史に修正された世界”でロニと共に自分探しの為に旅を始めたカイルが旅の始まりで、カイルがかつてリアラと出会った同じ場所でリアラがかつての世界で空へと飛ばし、カイルと共に『必ず再び出会う事』を強く願ったレンズが起こした奇跡によってリアラと再会し、再会したリアラはレンズの力でかつてのカイル達の記憶を蘇らせたことを説明した。
(まさかリアラが生き返っていた上、カイル達が坊ちゃんの事も思い出しているなんて…………!本当によかったですね、坊ちゃん………!)
「フン…………エルレイン達と関わって”奇跡”にはこりごりしていたが、最後の最後にまともな仕事をしていたようだな。―――それで?どうせあのバカップルの事だから、記憶が戻って早々に大方以前と同じ―――いやそれ以上に人前を気にせず”バカップルぶり”を見せているのだろう?」
ロニの説明を聞いたシャルティエは驚いた後嬉しそうな表情をし、リオンは鼻を鳴らした後静かな笑みを浮かべて内心友の息子にして自分にとって大切な仲間が失った愛する女性と再び会えた事への安堵やロニ達が自分の事を覚えている事に嬉しさを感じながらロニに確認し、リオンの問いかけにエステル達は冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。
「ああ、その通りだよ…………!あのバカップル、俺がいるにも関わらずイチャイチャしやがって…………!しかも前と違ってジューダス達もいないから、俺はいつもいつも寂しさや虚しさばかり感じさせられるんだよ、チクショーが!」
リオンの問いかけに対して疲れた表情で答えたロニは悔しそうな表情で声を上げ、その様子を見たエステル達は再び冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。
「バ、”バカップル”って………」
「話を聞く感じその二人が巻き込まれている可能性も高いと思うから、もしその二人も解放されたら僕達もその二人に接するタイミングを図らなければならないかもしれないね。」
「クスクス、そのカイルとリアラって人達少なくてもエステルとヨシュアといい勝負をするバカップルでしょうね。」
「フッ、確かにその意見には頷けるな。」
エステルとヨシュアが苦笑している中ユウナは小悪魔な笑みを浮かべてエステルとヨシュアに指摘し、ユウナの指摘にバダックは静かな笑みを浮かべて同意し
「ちょっ、あたし達はそんな人前でイチャついたりしていないわよ!?」
「ハハ…………」
「ふふっ、貴女達も私達を気にせず十分仲睦まじい様子を見せていますわよ。」
「やれやれ、どうやらエステル達も先程の話に出たカイルとリアラとやらと同様自覚はしていないようですねぇ?」
ユウナの指摘にエステルが反論し、ヨシュアが苦笑している中ナタリアは微笑みながらエステルに指摘し、ジェイドは呆れ半分の様子で指摘した。
「ったく…………こっちもこっちでバカップルがいるのかよ…………おい、ジューダス。その”影の国”に巻き込まれたっていうお前の今の仲間や他の世界の連中で俺の守備範囲の女の子はいるか?」
「…………まあ、同時攻略を行っている他のメンバーや”庭園”にも女は他にもいるが…………―――止めておけ。”ふられマン”のお前では異世界の者達にまで見苦しい姿を見せるだけの上、万が一…………いや、億が一特定の女との仲を進めることができたとしても、それぞれ帰還する世界が違うのだから、結局は別れる事になるだけだ。」
エステルとヨシュアの様子を見て疲れた表情で溜息を吐いたロニだったがすぐに気を取り直してリオンに訊ね、訊ねられたリオンは静かな表情で答えた後皮肉気な笑みを浮かべて指摘し
「ぐっ…………!?って、その呼び方は止めろって言ってんだろうが、この”仮面ストーカー”が!」
リオンに図星を刺されたロニは唸り声を上げた後リオンを睨んで反論し
「お前は馬鹿か?見ての通り今の僕は仮面を被っていない上、”ストーカー”と呼ばれるような行為は今まで一切行った事がない。」
(いや、元の世界にいた時もそうですけど、ボースでマリアンを見かけた時もそう呼ばれてもおかしくない行為をしていたじゃないですか。)
ロニの反論に対してリオンは口元に笑みを浮かべながら否定の答えを口にしたが、シャルティエは呆れた表情でリオンに指摘した。
「お前は黙ってろ、シャル。―――それよりもこんな所でいつまでも無駄話しているのは時間の無駄だ。お前もさっさと僕達についてこい。」
「そこは普通、形式的にもまず仲間になるかどうかの誘いをするんじゃねえのか!?ったく…………そういう訳だから、ここからは俺も協力するからよろしくな。」
「うん、よろしくね。あ、先に言っておくけどあたし達の中にロニさんみたいなナンパ男のスチャラカ演奏家がいるから、みんなそいつのせいでナンパは軽く流せるからナンパしても無駄だと思うわよ。」
リオンに促されたロニは疲れた表情で指摘した後気を取り直してエステル達を見回して協力の申し出をし、ロニの申し出を仲間達を代表して受け取ったエステルはジト目でロニに釘刺しをし
「ぐはっ!?チクショー!恨むぜ、そのスチャラカ演奏家とやら………!」
エステルに釘刺しされたロニは声を上げた後悔しそうな表情でまだ見ぬ人物に対して恨み言を口にした。
その後ロニを加えたエステル達はロニと共に時折襲い掛かってくる魔物達を撃退しながら地下にある洞窟へと続く手前に到着すると魔法陣が現れ、それを見たエステル達がそれぞれ武装を構えると魔法陣から金髪の少年と茶髪の少女が現れた!
「「……………………」」
「カイル!?それにリアラも!お前達、どうしちまったんだ!?」
「惑わされるな!目の前のカイルとリアラはさっき説明してやった人に化けることができる”グリモア”とかいう魔物だ!」
虚ろな目をした自分にとって馴染み深い少年と少女を見たロニが驚いている中、リオンがロニに忠告し
「ハアッ!?あれが魔物なのかよ!?クソッ、偽物とはいえカイル達そっくりの魔物と戦わせるとか、エルレイン以上に性格が悪いんじゃねぇのか、その”影の王”とやらは!?」
「ま、”影の王”が”教授”みたいに性格悪すぎなのは同意するわ。―――行くわよ、みんな!!」
「おおっ!」
リオンの説明を聞いて驚いたロニは厳しい表情で少年と少女を睨み、ロニの推測に疲れた表情で同意したエステルは仲間達に号令をかけて戦闘を開始した――――!
後書き
という訳で3rd編でのデスティニーシリーズからの参戦はまずはまさかのロニです(オイッ!)そして今回の話で残りのデスティニーシリーズからの参戦キャラももうわかったかと(というか大体の人達が既に察していると思いますがw)なお、ロニと次の話に登場するデスティニーシリーズのキャラ達との対面で流れるBGMはデスティニー2のOPか、デスティニー2終盤のフィールドBGMである”THE DECISION TO THE FUTURE”のどちらかだと思ってください♪なお、次回の戦闘BGMはリメイク版デスティニーのリオン編の通常戦闘BGMのLion - fate of a fencer -だと思ってください♪
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