純文学と高校生
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第六章
「かく言う僕もね」
「君もだよね」
「漫画でもアニメでもライトノベルでも」
そうした媒体でもというのだ。
「ついついね」
「女の子を見たら」
「思ってしまうよ」
「そうだよね」
「お箸が転がってもというけれど」
その言葉の通りだというのだ。
「そんな感じだよ」
「僕もそうだね、結局は」
「純文学でもね」
「そうなるから」
だからだというのだ。
「同じだよ」
「アニメでも最近は少なくなってるけれど」
佐藤はこんなことも話した。
「体育の授業の時の女の子は」
「どうしたの?」
「ほら、大抵半ズボンかスパッツだね」
「うちの学校は赤い膝までの半ズボンだね」
それがこの高校の体操服だ、上は白い体操着で下はそうなっているのだ。それも男女共そうである。
「女の子も」
「けれど昔はブルマだったじゃない」
「ああ、アニメでもね」
「最近はすっかり減ったんだよね」
「そうだよね」
「それでもね」
ブルマは確かに減った、だがそれでもというのだ。
「あるにはあるから」
「そのブルマが出た時は」
「水着や下着と同じ位くるね」
そうだというのだ。
「本当にね」
「そうなんだ」
「あの下着みたいな感じがいいのに」
デザインがそうなっているからだというのだ。
「お尻のラインも丸見えで前もかなりくるのに」
「それがなくなってだね」
「がっかりだよ」
佐藤はこう言うのだった。
「僕はね」
「それを言うと僕はレオタードかな」
井上はこちらだと話した。
「どうも」
「ああ、そっちだね」
「純文学じゃないけれどね」
「そうなんだね、じゃあそのお話も」
「これからね」
「話していこうか」
「これからね」
二人は今度は漫画やアニメの感じ入ることの話をしていった、純文学から今度はそちらになった。そうして熱い話をしたが。
全ては授業がはじまるまでだった、先生が来ると佐藤は自分の席に椅子を持って行って戻った。井上はそのまま自分の席にいた。そのうえで授業を受けるのだった。
純文学と高校生 完
2019・12・30
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