ドリトル先生の林檎園
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第八幕その六
「イギリスも確かによくなったにしても」
「日本やアメリカとは」
「落ちるかな、まだまだ」
「先生はそう思うんだね」
「どうしてもね、こうした林檎料理にしても」
今度はジャムをかけたトーストを食べますがそれも本当にです、先生が知っているイギリスの味とは違います。
「イギリスはこれからかな」
「他の文化の分野ではいいよね」
「誇れるね」
先生は王子にすぐに答えました。
「文学も科学もね」
「そうだよね」
「あらゆる文化の部門がね」
「けれど苦手なものがあって」
「それがお料理だね」
「元々の土壌も悪いことがあって」
イギリスのというのです。
「そこから味には色々言わない」
「そうしたエチケットもイギリスにあるね」
「そのこともあって」
「イギリスはね」
「お料理はずっとよくならかったのは事実だね」
「林檎料理も」
「そう思うと残念だね、それでも」
ここでこうも言った先生でした。
「日本はいい意味でね」
「料理の味についても言って」
「土壌もお水もよくて」
「食べものが美味しいね」
「そう、しかもアメリカみたいに移民は多くないけれど」
このことはアメリカと違います、アメリカは移民が形成した国ですが日本はそうした国ではないのです。
「世界各国の文化を取り入れて」
「お料理もね」
「それでね」
そのうえでというのです。
「こうしたお料理もあるんだよ」
「そうなるね」
「これはいいことだよ、後は」
「後は?」
「いや、一つ気になることは」
それはといいますと。
「お孫さんはどうしてね」
「アップルパイとかを紅玉以外で造ってみているか」
「そこがね」
「先生は気になるんだ」
「ただより美味しいものを生み出そうとしているのか」
「それだと何もないかな」
「うん、けれど目的は色々だね」
美味しいものを造ろうとするそれもというのです。
「そうだね」
「そうだね、例えば」
ここで王子は言いました。
「好きな人へのプレゼントとか」
「それもあるしね」
「うん、よくある話だね」
「だからね」
「こうしたことについては」
「理由は色々だよ」
そうだというのです。
「だから僕はそこも気になるんだ、まあプライベートにはね」
「人のね」
「立ち入らないことだけれど」
「それも紳士のマナーだね」
「人のプライベートを検索することは」
先生はこのことについてはどうかというお顔で言いました。
「よくないから」
「当然のことだね」
「というかね」
ここで動物の皆が言いました。
「人の個人情報狙う奴いるけれど」
「そういうことする奴って大抵悪者だね」
「脅したり悪用するから」
「絶対に悪い奴だよね」
「そんなことする奴はね」
「それが常だね」
「僕もそう思うしね、悪人はね」
先生は動物の皆にもお話します。
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