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ドリトル先生の林檎園

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第八幕その二

「紅玉が一番ですね」
「そうですね」
「しかしです」
 それがというのです。
「孫は他にもいい林檎がないかと言って」
「他の林檎で造っていますか」
「主にアップルティーとアップルパイを」
 この二つをというのです。
「工夫していますが」
「そうですか」
「はい、ですが」
「紅玉以外にはですね」
「うちの農園にはないんですが」
「おわかりにはですか」
「なっていなくて」
 それでというのです。
「どうにもです」
「そうですか、ですが」
 ここで先生は下坂さんに考える顔でこうお話しました。
「紅玉以外の種類で造ってみることはいいことですね」
「色々な種類の林檎で、ですか」
「はい、それも」
「そうなのですか」
「例えば僕はイギリス生まれですが」
 このことからもお話する先生でした。
「イギリスでは林檎は青いものが主流です」
「ああ、そうでしたね」
「このことはご存知ですね」
「林檎園をしていますから」
 だからだとです、下坂さんは先生に笑顔で答えました。
「ですからわしもそれ位は」
「この場合はです」
「アップルティー等にですね」
「青い林檎を使うので」
「それがイギリスでは主流ですね」
「はい、そうなりますし」
 それでというのです。
「紅玉は確かに調理に向いていますが」
「それでもですね」
「他の種類の林檎を使ってみることも」
「いいことですか」
「色々試してです」
 そしてというのです。
「見付けてみることもです」
「いいことですか」
「僕はそう思います」
「そうしたものですか」
「ですから」
 それでというのです。
「お孫さんの試みも」
「いいですか」
「はい、若しかして」
 こうもお話する先生でした。
「紅玉以上にいい林檎と出会えるかも知れないです」
「アップルティー等を造るにあたって」
「そうかも知れないです、それに」
「まだありますか」
「人の好みがありますので」
 それぞれのというのです。
「紅玉は確かに合いますが」
「紅玉だけとは限らないのですね」
「そうです、ですから」
「孫のやっていることは」
「無駄ではないです、ですから」
「わしもですか」
「悩みとしてご覧になられるのではなく」 
 そうでなくてというのです。
「お祖父さんとして見守る」
「そうしていけばいいですか」
「僕はそう思いますが」
「試行錯誤も大事ですか」
「そう思います」
「そうですか、考えてみます」
「それでは」
 先生は皆にお話しました、そしてです。
 先生達は皆とさらにお話していきます、そのお話の後で先生は皆と一緒に林檎のセットを頂きますが。
 そこで、です。動物の皆が先生に言いました。 
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