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クリスマスソング

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第五章

「散々な評判だしな」
「まずいってな」
「実際俺達もそう思うしな」
「ああ、ハギスなんてな」
 ジョースターは自分の出身地の名物料理の名前を出した。
「怪物扱いだぜ」
「ネッシーみたいにか」
「ああ、あんな感じでな」
「怪物扱いかよ」
「また実際に食っても」
 そうしてもというのだ。
「あれなんだよ」
「まずいか」
「俺はそう思うぜ」
「そうか、実はリバプールもな」
「飯はか」
「期待を裏切らないぜ」
 シニカルな笑顔での言葉だった。
「イギリスだけにな」
「それはいいことだな」
「ああ、ハリーポッターでご馳走出してもな」
 イギリスを代表する映画となったこのシリーズでもというのだ。
「世界の評判は散々だったしな」
「ああ、何でも粗末なメニューだって言われてるらしいな」
「そんなのだからな」
「このロンドンでも美味いのなくてな」
「それでよく食うのはカレーだよ」
「クリスマスでもな」
「クリスマスにカレーは違うだろって思っても」
 それでもというのだ。
「これが一番いけるからな」
「それで食うしな」
「それでも店に入ればクリスマス」
「ツリーもあれば色は緑と赤だ」
「歌もそっちで」
「やっぱり今日は聖なる日なんだな」
「主が生まれたな」
 イエス=キリスト、彼がというのだ。
「その日だって思うな」
「何だかんだで」
「街に出てもクリスマスソングばかりでな」
 二人でこうした話をしてだ、そのうえで。
 共にカレーを食べたがここでローズマンはまた言った。
「外出てよかったな」
「ああ、インドアでゲームしてもな」
 それでもとだ、ジョースターは彼の言葉に応えた。
「いつもと同じオフだからな」
「クリスマスだっていうのに」
「それだとな」
「何か面白くなかったな」
「そうだったな、俺本当にな」
 ジョースターはカレーを食べながら話した。
「今日はな」
「外出する気なくてか」
「ゲームして」
 部屋の中で言った通りにというのだ。
「それでな」
「終わるつもりだったんだな」
「晩飯にローストチキンとケーキ食って」
「ワイン飲んで」
「それで終わるつもりだったけれどな」
「外に出てか」
「よかったぜ、じゃあな」
 カレーを食べつつさらに言った。
「カレー食った後も街ぶらぶらするか」
「そうしような」
「それで部屋に帰ったらな」
 ジョースターはその時のことも話した。
「歌かけながら食うか」
「歌はあれだな」
「あれしかないだろ」
 それこそという言葉だった。 
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