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麗しのヴァンパイア

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第百九十八話

                第百九十八話  汗をかいて
 二人でスチームサウナの中にいると徐々にだが暑くなってきて汗をかいてきた、それで美奈子が言った。
「少しだけれど」
「汗かいてきたわね」
「ええ」
 そうなったとだ、華奈子に話した。
「そうなってきたわね」
「そうよね、あとね」
「あと?」
「あたしと美奈子って結構汗かく方みたいね」
 華奈子はこう美奈子に話した。
「どうも」
「そうね、華奈子もそうで」
「美奈子もでしょ」
「それですぐにね」
「汗出るわよね」
「しかも」
 美奈子は華奈子にこうも言った。
「殆ど同時に汗かくわね」
「同じ場所に同時に入ったらね」
「サウナでもワイン風呂でもね」
「炭酸風呂でもそうだったし」
「この中でも」
 スチームサウナの中でもというのだ。
「そうね」
「やっぱり双子だから?」
 華奈子はその理由をこのことに求めた。
「だからね」
「体質も似てるのかしら」
「あたし達って髪型は違うけれど」
 華奈子はショートヘアで美奈子はロングヘアだ、この違いはある。
「それでも顔立ちもね」
「よく見れば似てるし」
「スタイルも背も」
 勿論体重もだ。
「殆ど同じだし」
「全部ね」
「そう考えると」
「双子だから」
「そう、だからね」
 その為にというのだ。
「お風呂でも同じなのかしら」
「双子だから一緒に暑くなって」
「一緒に汗かくのでしょうね」
「そうなのね、それでスチームサウナも」
「そろそろね」
 見れば汗をかなりかいてきた、それでだった。
「ここもね」
「出ましょう」
 こう話してまた水風呂に入った、そのうえで今度はどちらの風呂に入ろうかと楽しく話すのだった。

第百九十八話   完


                  2019・9・26 
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