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仮面ライダービルド  笑顔絶やさずに

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第二十五章

 マッドローグもまたシザースロストと命を賭けた死闘を展開していた、やはり彼もかなりの傷を負っている。
 それでだ、彼は自分からだった。
 仕掛けることにした、だが普通に仕掛けてもその一撃が破られることは明らかだった。それで。
 彼は最初に激しい攻撃、突進し拳でのジャブを繰り出した。そうしてそのうえでだった。
 シザースロストを攻めた、シザースロストはマッドローグの攻撃を今は凌いだ。だがその凌ぎが一時的なものではないことは明らかだった。
 シザースロストは実際にマッドローグの攻撃が終わる時を待っていた、その終わった瞬間に反撃を仕掛けてそれで決着をつけるつもりだった。
 そこにだった、遂に。
 マッドローグの動きが止まった、そこでシザースロストは彼に右手の渾身の一撃を浴びせに来た。そこで。
 マッドローグは彼の右手を掴みまずはそこから背負い投げを浴びせた、それで敵に一撃を浴びせそこから起き上がろうとする間に。
 背中の翼を使って真上に飛翔しそこからドリルの様に激しく回転しつつ右足から蹴りを放った。その蹴りは起き上がったばかりのシザースロストを貫き。
 マッドローグは敵の背中に着地した、シザースロストは何とかその彼に向き直ってそのうえで言った。
「攻撃が終わった瞬間に攻めたけれど」
「そう来ると思っていたので」
「だからなのね」
「あえて激しいそうしました」
 激しい攻撃を仕掛け程よいところで動きを止めたというのだ。シザースロストが攻撃を仕掛けそこに隙を作らせる為に。
「それが功を奏しましたね」
「ええ、ではね」
「それではですね」
「私の負けを認めるわ、完全にね」
 こう言ってだった、シザースロストはその場に倒れ爆発して果てた、マッドローグも勝った。
 クローズもブラッドと闘っているがやはり彼もだった。
 このままでは敗れると確信していた、攻めなければしかも決定的な一撃を繰り出さねば敗れるのは自分だとだ。
 それでその一撃を決める瞬間を狙っていた、だがブラッドはあまりにも強くその隙はなかった。だが。
 それで諦めるグリスではなく敵の動きを読んでいた。
 ブラッドはかなりの激しさで攻撃を仕掛ける、その中で。
 その隙を伺っていた、そして遂にだった。彼の動きを見てだった。
 右の拳を打ち込んだ、それで敵の動きを止めて。
 そこからさらに跳び上がり一旦飛び蹴りを放ったが敵に蹴りを浴びせた反動でもう一度跳び上がり再びだった。
 飛び蹴りを浴びせた、それが終わってから元の場所に膝を折って着地したうえで自分の前に立っているがうごかなくなったブラッドに問うた。
「どうだ」
「まさかこれだけの攻撃を放つとは」
「身体が闘い方を覚えてくれてたな」
 だからここまでの技を出せたとだ、グリスは立ち上がりブラッドに答えた。
「そのお陰でだ」
「そういうことか」
「それでどうだよ」
 グリスはブラッドにあらためて問うた。
「まだ動けるか?」
「無理だ」
 最早とだ、ブラッドはグリスの問いに答えた。
「最早な」
「そうだろ、じゃあな」
「無念だ」
「無念でも何でも大人しく消えろ、負けたんだからな」
「そうするしかないというのか・・・・・・」
 最後の呪詛の言葉を残してだった。 
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