クリスマスの姪
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第六章
その家の中を見てだった、金吾は妻に尋ねた。
「クリスマスだからかな」
「そうよ」
頼子は夫に笑顔で答えた。
「だからね」
「昨日話していた七面鳥にケーキに」
「それにだね」
「ワインもね」
「全部あるんだ」
「勿論お野菜もあるから」
「サラダに」
それにだった。
「シチューもあるんだ」
「ええ、玉葱とか人参とかたっぷり入れたね」
「ホワイトシチューだね」
「そうよ、クリスマスだから」
シチューについてもだった。
「サラダもトマトとチーズをたっぷり入れたし」
「トマトはサンタさんかな」
「あの人の赤でね」
「チーズは白いから」
「雪よ」
「本当にクリスマスだね」
「そうよ、それで七穂ちゃんがね」
紛れもなくこの場の主役の彼女に笑顔を向けてだった、頼子は夫に話した。
「いいって言うのにね」
「手伝ってくれたんだ」
「テキパキとね、お客さんなのにね」
「いえ、そういうのはなくて」
全くとだ、七穂は頼子に答えた。
「やっぱりです」
「そうしたことはなのね」
「させてもらわないと」
何かあればお手伝いをというのだ。
「ですから」
「そう言ってくれてなのよ」
「七穂ちゃんも手伝ってくれたんだ」
「そうなのよ、じゃあ今から公康もいるし」
「あれっ、公康は」
「今お部屋でゲーム中よ」
子供部屋である彼の部屋でというのだ。
「そうしてるわ」
「そうなんだね」
「だからね」
それでというのだ。
「あの子も呼んで」
「皆でだね」
「クリスマス楽しみましょう」
「ホームパーティーだね」
「ええ、それをね」
まさにとだ、こう話してだった。
金吾は家でのクリスマスパーティーに入った、そして妻と姪だけでなく我が子も入れて四人でだった。
パーティーを楽しんだ、だが。
その中で七穂は明るい笑みで金吾達に言ってきた。
「福岡のクリスマス最高です」
「そうかな、どうしてもね」
「福岡は、ですか」
「クリスマスの色になるけれど」
この時期はこの街もというのだ。
「それでもね」
「クリスマスの街ではないですか」
「どんたくだからね」
福岡はというのだ。
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