魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話
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第二百四十一話
前書き
違うんです。後期が始まって忙しかったんです。Vtuberの配信にはまってたとかそういうんじゃないんです。
ナンバープレートを付け忘れるという凡ミスで白バイとカーチェイスする事になったり結局飛行魔法で行くことになったりしたが、なんとか昼前に東京に着いた。
ギリギリだったが間に合った。
パレードを一度破棄して、認識阻害で猫耳を隠しながら成田のロビーに着いたのと同時、ドイツからの飛行機が着陸した旨のアナウンスが流れた。
本当にギリギリだ。
暫く待っていると、手荷物引換場に人が流れ込んでくる。
その中で一際目を引かれる少女が一人。
ジーンズにTシャツというラフな格好で身長は低め。
帽子を深く被っていても隠せていない長い銀髪。
そして左目に着けた眼帯。
彼女はこちらを一目見て目を輝かせた。
隣に立つ長身の女性と二言三言話すと、こちらへ走ってきた。
小動物チックで愛らしい。
トテトテと駆けてくるが、通行人にぶつかってしまった。
大きく体勢を崩し、つんのめって転けた。
その瞬間、被っていた帽子が脱げてしまった。
ぴょこん、とウサミミが露になる。
「おっとぉ…!?」
縮地でラウラを受け止めに行きながら、ラウラの情報に認識阻害を被せる。
俺よりも3~40センチほど大きいラウラを正面から抱き止める。
「久し振り。ラウラ」
「ひ、久しいな、兄様」
ラウラを立たせる。
帽子を取って、魔法で綺麗にしてからラウラに被せる…………前にウサミミにさわる。
もっふもふだった。
ふわふわしている。
「に、兄様?」
「ふにふに…………」
「そ、その、くすぐったいのだが……」
ラウラが少し頬を赤らめて、恥ずかしげに行った。
「あ、すまん」
帽子を被せて、手を退かす。
するとラウラが俺の頭の上の猫耳に触れる。
「………………」
無言で猫耳をふにふにしている。
その表情は柔らかく、年相応の物だ。
そして俺に抱きついたかと思えば俺の腰に手を回して尻尾を触り始めた。
「ん? さんほん?」
「おう。ちょーっとカミサマと繋がりが出来た物でな」
宇迦之御魂神の神使になった箒と稲荷。
稲荷は俺よりも箒と強い繋がりがあるため宇迦之御魂神の加護の大半は箒へ向かう。
箒がウカノミタマという名のISを持っているのも大きいかもしれない。
が、俺が一度稲荷と同化したため宇迦之御魂神の力の一部が俺の方にも来たのだろう。
その分の力で橙(俺)の尻尾が三本になり、俺からの力の再分配で稲荷と箒の尻尾も三本に……と言った所か。
やっぱ主従のパワーアップってセコいよなー。
ラウラの手に尻尾を絡み付ける。
「兄様、私の尻尾も触るか?」
「お? いいの?」
「うむ! いいぞ!」
「じゃぁ」
ラウラの腰に手を回して、尻尾に触れる。
「ふゅっ……!?」
「うにゃ?」
「な、なんでもないぞ兄様」
「そう?」
平べったい葉っぱのような尻尾を撫でる。
「隊長、こんな往来で何してるんですか」
「ん? 兄様の尻尾をだな…」
ラウラの尻尾をモフっていると二人分の荷物を持ったクラリスが歩いてきた。
「そういえばそうだな。すまんクラリス」
「はぁ…見た目は百合百合しいので問題ありませんけど、一応往来ですから」
「…………喧嘩売ってる?」
「?」
にゃろう…!
まぁ、いい。
ここは年長者の寛容さを見せる所だろう。
「お前らには悪いが東京で一泊するぞ。今家に帰る訳にはいかないのでな」
ファミリアの因縁はマスターの因縁。
今帰って影縫さんとかち合う訳にはいかない。
「はぁ、わかりました」
クラリスが不思議そうに頷いた。
「つー訳で今日いっぱい東京観光な」
秋葉原行ってきます! とクラリスが勝手に離脱したのでラウラと二人になった。
姉さんにチクったら怒られるんじゃなかろうか。
まぁ、自己責任って事でいいか。
それにクラリスなら絡まれてもどうにかできるだろう。
なんせ黒ウサギ隊の『副』隊長様だしな。
って言うか、成田から秋葉原までのルートはわかるんだろうか。
「どっか行きたい所あるか?」
「私はこういった事に関する知識は無いのでな。兄様に任せる」
「俺だって無いよ」
空港に置いてあるパンフレットを手に取る。
「んー……スカイツリーは夜にこっそり『てっぺん』行くとして…。んー…そっかー…公共交通機関縛りかぁ…」
とりあえず、雷門周辺を散策してソラマチ行って………うん、夜になったらスカイツリー登るか。
浅草で食べ歩きやらソラマチで土産物を物色しつつ、時間を潰した。
そして夜の19時。
クラリスに話しておいた集合場所…スカイツリーの足元に集まった。
「………クラリス。お前それをどうやって持ち帰る積もりだったんだ?」
クラリスが左手に持つ大きな買い物袋。
そして左手で引くキャリーバッグの上に乗せている紙袋。
………アニメイトやらメロンブックスのロゴが描いてあるのは気のせいだろうか。
「最悪は発送ですね。それにこれ、私だけの買い物じゃなくて部下からの御使いも入ってるんですよ」
「ふーん。お前も大変だなクラリス」
仕方ないのでクラリスの持つ荷物を全部ひったくって影の中にぶちこむ。
奏? コアにエントリーしてるし問題無いでしょ。
「吸血鬼って便利ですね」
「そんなにいい物でもないんだけどね」
京の妖怪に絡まれたりアップルボビングで頭痛がしたりうっかりニンニクラーメン食ったらガチで吐血したりするんだよ?
「それじゃぁ、今からスカイツリーに登ります。文字通り天辺まで」
辺りにはまだ疎らに人が居るがそんなのは関係ない。
ラウラとクラリスの手を取る。
「認識阻害術式起動」
隠れ簑系統の術式で周りから見えなくする。
「喜べ。スカイツリーの本当の天辺に登れるなんて一握りだぜ」
硬化魔法で俺達三人の相対位置を固定し擬似的に一つのオブジェクトに。
「キャスト」
飛行魔法をかける。
ふわり、と空に浮く。
「兄様!?」
「夜の空中散歩と洒落こもうか!」
スカイツリーとか東京タワーとかの天辺で写真撮ったりとかやりたい放題してからホテルに来た。
「えーと……ツインルームを一つ」
「クラリス!?」
「ん? どうしました?」
さも当然のように受付と話を進めるクラリス。
流暢な日本語でチェックインし、カードキーを受け取ったクラリス。
ピッと指でカードを挟み、ポーズを決めるクラリス。
「今夜は寝かさないぜ仔猫ちゃん」
……………啼かすぞコノヤロウ。
後書き
急ぎ足なのは勘弁してください。ここで尺使うと面倒ですので。
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