ドリトル先生の林檎園
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第二幕その三
「だから明日の朝はね」
「朝ご飯はですね」
「作らなくていいから」
「わかりました」
トミーは先生ににこりと笑って答えました、そしてです。
先生はこの日は早くから寝てです、そのうえで。
朝早くに起きて動物の皆と一緒にお家を出ました、ですがそこでトミーは先生を笑顔で見送りました。
「では行ってらっしゃい」
「あっ、起きなくてもいいのに」
「いえ、先生が出られるなら」
それならというのです。
「是非ですよ」
「見送ってくれるんだ」
「そうです、じゃあ長野では」
「論文を発表してね」
「フィールドワークもですね」
「してくるからね」
こう言ってでした、そのうえで。
先生はトミーと手を振って一時のお別れをしてでした。まずは八条鉄道の神戸駅に向かいました。そうしてです。
予約していた貨物列車の動物を運搬する車両に入りました、そうして皆と一緒に駅のお店の中で買ったお握りとお茶を口にするのですが。
ここで、です。皆は先生に言いました。
「じゃあ後はね」
「長野の松本駅まで行くのね」
「この車両に乗ったままね」
「そうするのよね」
「そうだよ」
その通りだとです、先生は皆に答えました。
「後は車窓から景色を楽しむか寝るかして」
「鉄道の旅を楽しむ」
「そうするんだね」
「いつもの鉄道の旅だね」
「そうだよ、旅は鉄道のそれもいいよね」
本当にと言う先生でした。
「やっぱりね」
「電車に乗ったら」
トートーが先生に言ってきました。
「後はもう気楽だよね」
「安全にすぐに目的の場所に行ける」
ホワイティはトートーにお顔を向けて言いました。
「いいものだよね」
「船や車もいいけれど」
「鉄道の旅もいいものだよ」
オシツオサレツの目はにこにことなっています。
「カタコト揺られる雰囲気もいいし」
「先生も言ったけれど車窓から見る景色もいいしね」
「今回も電車でよかったかしら」
ポリネシアも思うことでした。
「安全でのどかな旅のはじまりになるから」
「しかも速いし」
こう言ったのはガブガブでした。
「車で行くよりもね」
「そうそう、電車は車より速いんだよ」
ジップはガブガブに言いました。
「常に百キロ以上で走ってるからね」
「のどかな旅でもね」
それでもと言ったのはチーチーです。
「目的地には速く着くんだよね」
「しかも日本だと事故も少ないから」
老馬もこのことをいいと考えています。
「いいんだよね」
「世界的に車の事故よりもずっと少ないわよ」
ダブダブはこのことを指摘しました。
「そう考えると本当に安全よ」
「だから鉄道の旅はいいね」
「本当にそうよね」
最後にチープサイドの家族がお話します。
「安全でのどかで速い」
「しかも景色も寝ることも楽しめるから」
「これがいいんだよね、まあ僕は飛行機はね」
こちらを使うことはといいますと。
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