曇天に哭く修羅
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第一部
認識の違い
前書き
登場キャラの能力は決まっているキャラと決まっていないキャラが居ます。
一度出すと変えられないしなあ。
魔術師の異能は良いけど超能力はシンプルでかぶるのが多いからちょっと悩む。
_〆(。。)
《的場聖持》のお陰で立ち直れた《立華紫闇》は黒鉄の屋敷に帰る。
《黒鉄焔》は彼を迎え入れた。
「戻って来れたんだね」
「ほっとしたわい。もし修業を辞めとったら儂の見込み違いじゃったということじゃしの」
《黒鋼弥以覇》は安心する。
「弥以覇さんは自分の目が曇ったと言われるのが嫌だっただけですよね?」
《永遠レイア》が突っ込む。
紫闇は待っていてくれた三人と共にテレビを見ながら夕飯を取ることになった。
画面には【天覧武踊】
というよりこの時間はどのチャンネルも似たような内容が流れているのだ。
放映される天覧武踊には幾つもの種類が有り、
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それぞれの【魔術学園】が主催の試合
学園同士の対抗戦
全領域統一戦
毎日のように開催している軍の興業試合
魔術学園を卒業して軍属にならなかった者が行う魔術闘技戦などがそう。
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今テレビで流れているのは【龍帝学園】が主催をしている[番付勝負]でルールは学園のスタジアムを舞台にしたコロシアムルール。
内容は一対一のラウンド制。
まるで格闘技の試合。
「この番付勝負ってほぼ毎日やってたよね」
「うん、だから入れ替わりが激しい」
基本的には同じ学園内での番付であり、同学年のランキング、序列を決める為のもの。
対戦する二人が互いに出場届けを出し、彼等を担当する教官、そして学園の上層部が試合の開催を認めて許可をすることで行われる。
序列下位の生徒が勝てば序列上位の生徒から入れ替わりで序列を奪い、奪われた者はランキングが一つ下がってしまうというシステム。
ちなみに序列が下がった生徒より下位の序列も一つ下がることで全体の序列を調整する。
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「ふぉっ、ふぉっ、ふぉっ。常に気を張っておくには良いやり方と思うぞ儂は。大戦時の面子よりも甘っちょろい闘技者が多くなってしまったのは残念じゃがの」
「弥以覇さんの頃と比べたらそうでしょうけど学生魔術師も毎日のように下克上が起きる立場に居るんですから。今の時代に【旧支配者】や魔獣がうろうろしていたのと同じ精神性を持てって言う方が無理ですよ」
弥以覇の指摘にレイアが反論した。
そうこうしている内に序列を賭けて戦う二人がスタジアムに入ってくる。
テレビには会場の全体を見渡すような映像が映し出されており、スタジアムの天井付近には1メートル四方の立方体が浮いていた。
立方体の六つの面には金色の目に似たマークが付けられていている。
この立方体が何なのかは不明だ。
判明しているのはこれが見下ろしている空間でしか【古神旧印】の奪い合いをすることが出来なくなっているということ。
で、肝心の試合なのだが紫闇にとってはなかなか見応えの有る内容であった。
しかし弥以覇と焔は退屈だったらしい。
レイアは口に入れた物を噛む回数が30回以上になるよう集中しており見ていなかった。
「みんな興味無さすぎでしょ……」
紫闇は三人が強い奴や『鬼』にしか気を引かれないということを改めて実感する。
後書き
原作の流れだとここで《江神春斗/こうがみはると》の試合が有ります。
春斗は原作と同じで強くなろうとしていますが基本スペックでは既に原作の最終巻よりも強くなっており、性格も違います。
流石に最終巻で覚えたあれはまだですが。
原作には無い能力や技術を使える。
【古神旧印】の完成や【魔神】になることにも拘っていませんし、一巻のように鬼になるという気持ちも有りません。
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