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レーヴァティン

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第百二十九話 博多から福岡へその七

 英雄は実際に大軍を福岡城に向けて進ませた、勿論自身が率いてだ。そうして大軍で城を囲んでだった。
 まずは降伏勧告を行った、しかし。
 敵は降らず英雄は城を見つつ言った。
「では城の各門にこれからだ」
「砲撃をだね」
「行ってだ」
 こう桜子に話した。
「そしてだ」
「門とその周りの櫓も壊して」
「そのうえでだ」
「門を突破してだね」
「城に入る、そうしてな」
「城を徐々にだね」
「攻め込んでいく、鉄砲も使うしな」 
 こちらもというのだ。
「空船からも城を見てな」
「そうして」
「城の形や敵兵の場所もな」
「見てだね」
「把握してな」
「攻めていくんだね」
「空船を使って攻めないが」
 それでもというのだ。
「それでもだ」
「空船から敵の状況を見て」
「そのうえで」 
 さらにというのだ。
「攻めていく」
「そうしていくね」
「見たところただ堀は広く城壁も石垣も高く」 
 ただ櫓が多く天守閣で遠く見渡せるだけでなくというのだ。
「術への結界もだ」
「結構なものだね」
「まさに堅城だ、しかし」
「それでもだね」
「この世に絶対に攻め落とせない城はない」
 これが英雄の見立てだった。
「どの世界にもな」
「それで、だね」
「あの城もだ」
 まさにというのだ。
「攻め落とす」
「そうしてそのうえで」
「九州攻めの拠点にする、門や櫓は必要なものは壊すが」
 それでもともだ、英雄は話した。
「出来るだけな」
「壊さずに」
「攻め落としてだ」
「そのうえで」
「拠点に使う」
「それじゃあね」
「今から攻める」
 こう言うのだった。
「いいな」
「わかったよ、大砲を沢山持っていてよかったね」
「全くだ、敵軍も攻撃出来てだ」
「城にもね」
「恐ろしい力を発揮する」
 そうしたものだからだというのだ。
「こんないいものはない」
「本当にね」
「高くて壊れやすいが」
 それでもというのだ。
「しかしな」
「それだけの価値はあるね」
「一撃でだ」
 砲弾の一発でというのだ。
「敵にかなりの打撃を与えられるからな」
「それだけにね」
「だからだ」
 それでというのだ。
「大砲は多く揃えていてだ」
「そしてだね」
「こうした時にもな」
 城攻めの時にもというのだ。 
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