ヘタリア大帝国
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TURN25 アフリカ戦線その五
彼等は今はイタリア達を見送った。そしてだった。
祖国に帰ったイタリアをだ。早速プロイセンが出迎えてこう言った。
「お帰り、それじゃあ行くか」
「うん、北アフリカにだね」
「もう準備は整ったからな」
それはもう早速だった。そしてだ。
イタリアはプロイセンと共に港に向かう。そこではもうだった。
全ての艦艇が整備も補給も終えていた。後はだった。
「出撃だからな」
「準備早いね」
「いや、普通だろ」
「イタリンだったらまだ三割もできてないよ」
それもまたイタリンだった。
「全然だよ」
「おいおい、それはちょっとねえだろ」
プロイセンなイタリアの話を聞いてもだ。親しげに返すだけだった。
「ったくイタちゃんは仕方ねえなあ」
「御免ね、何かと」
「だから謝る必要ねえんだよ」
プロイセンは笑って返す。ここでも。
「それがイタちゃんのよさだからな」
「俺の?」
「そうだよ。イタちゃんはイタちゃんだよ。相棒だってな」
ここでプロイセンはドイツのことも話した。
「イタちゃんのことは大事に思ってるからな」
「ううん、俺ドイツにも迷惑かけてばかりだけれど」
「友達だからな」
理由はこれに尽きた。ドイツにしてもイタリアを大事にする理由は。
「いいんだよ。じゃあ行くか」
「うん、じゃあ」
「よし、では出撃だ」
ロンメルもいた。彼等もイタリア達に言う。
「エイリス軍を北アフリカから排除しよう」
「奪還作戦って訳だね」
「既に情報は手に入れた」
ロンメルは傍らにいるプロイセン妹にも述べた。
「敵の配置や艦艇の種類に数もな」
「えっ、もう調べたの!?」
「速いね、それはまた」
「情報部に調べてもらった」
ロンメルはイタリア妹とロマーノ妹の言葉に対して返した。
「こちらが出撃準備をしている間にな」
「じゃあ。エイリスの奴等を殴り返しに行こうか」
「ああ、そうしてやろうね」
イタリア妹とロマーノ妹は顔を見合わせて笑顔になっていた。こうしてだ。
ドクツ、イタリンの両国軍は北アフリカに再び攻め込んだ。その中にはロマーノもいた。
だが彼は己の乗艦で面白くなさそうな顔でいた。その彼にだ。
小豚達がだ。こう尋ねるのだった。
「ロマーノさんどうしたブー?」
「機嫌よくないブー?」
「まあな」
その憮然とした顔で答えるロマーノだった。
「ったくよ、プロイセンかよ」
「まあ仕方ないブー」
「というかプロイセンさんいい人ブー」
「妹さんもロンメルさんもいい人ブー」
「俺は好きじゃないんだよ」
艦橋で腕を組んで立ちながらの言葉だ。
「ドクツ自体がな」
「けれど祖国さんはあの通りブー」
「ドクツ大好きブー」
「総師もだブー」
「だから余計に嫌なんだよ」
こうポルコ族の面々に返すロマーノだった。
「ドクツの奴等の何処がいいんだよ」
「強くて頼りになるブー」
「しかも優しいし親切だブー」
「格好いいブー」
「御前等もドクツ好きなんだな」
つまり国を挙げてイタリンはドクツが好きなのだった。尚ドクツもイタリンが好きだ。レーティアとムッチリーニの関係に見られる様にこの二国の仲は極めて親密なのだ。
それ故にだ。ポルコ族の面々も言うのだった。
「その通りだブー」
「ドクツと一緒にいたいブー」
「俺はずっとスペインとかと一緒にいたからな」
難しい顔でまた言うロマーノであった。
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