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ヘタリア大帝国

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TURN25 アフリカ戦線その一

                          TURN25  アフリカ戦線
 プロイセンは妹、そしてロンメルと共にすぐにイタリンに入った。そしてだ。
 自分達を出迎えてきたイタリアにだ。親しい笑顔でこう言ったのだった。
「イタちゃん、助けに来たぜ」
「プロイセン、待ってたよ!来てくれたんだね!」
 イタリアは泣きながらそのプロイセンに返す。
「じゃあすぐに助けて!俺このままじゃ負けちゃうよ!」
「わかってるぜ。俺達が来たからにはもうエイリスの奴等の好きにはさせないからな」
「有り難う!本当に有り難う!」
「御礼なんていいからな。俺とイタちゃんの仲じゃねえか」
 プロイセンはとにかくだ。イタリアに対しては優しかった。
「だからすぐにな。北アフリカのエイリスの奴等叩き潰そうな」
「うん、じゃあすぐに北アフリカに行こう」
「反撃に掛かるよ」
 プロイセン妹も笑顔で言う。こうしてだ。
 ドクツ軍はイタリン軍と共に北アフリカに反撃に向かう準備に入った。その準備を進めながら。
 ロンメルはイタリア妹とロマーノ妹にだ。こんなことを言った。
「君達が何とか支えてくれていたみたいだな」
「まあね。兄貴達があんなのだからね」
「せめて女がしっかりしないとね」
 二人は明るい笑顔でロンメルに返す。
「負けたくはないからね」
「本土だけは守らないといけないって思ってたし」
「皆も何とか守れたしね」
「よかったって思ってるよ」
「うん、本当に君達あってだよ」
 ロンメルはその細い顔に笑みを浮べていた。
「ではこれからは」
「ああ、エイリスの奴等に反撃だね」
「宜しく頼むね」
「さて、どう戦うかな」
 ロンメルは今度は悪戯っぽく笑った。
「砂漠か。面白い場所だな」
「結構以上に大変だよ」
「鉄鋼弾の威力が落ちるからね」
「それならそれで戦い方があるさ」
 ロンメルは鉄鋼弾が使えないと聞いてもだ。さして困った顔は見せていなかった。
「砂漠には砂漠のな」
「じゃあそれを見せてもらうね」
「ロンメルさんの戦い方をね」
 二人は笑顔でロンメルに話す。しかしだ。
 ロマーノだけはだった。ふて腐れていた。
 そしてそのうえでだ。こうユリウスに言うのだった。
「ったくよ。ジャガイモの奴等が来るなんてよ」
「ロマーノ殿にとっては不本意か」
「当たり前だろ。俺はドイツもプロイセンも嫌いなんだよ」
「しかしだ。プロイセン殿はだ」
「俺のことが好きだってんだな」
「気に入ってる様だが。それにだ」
「こうして助けに来たってんだな」
 ロマーノは憮然とした顔で腕を組んでいる。そのうえでユリウスに応える。
「その好意は受け取れっていうのかよ」
「そづあ。確かに私もだ」
 ユリウスは難しい顔でロマーノに話す。
「同盟国とはいえ他国の手を借りるのは好きではない。しかしだ」
「このままではってんだな」
「我が国は北アフリカどころではない」
 ユリウスが言うのは現実のことだった。
「イタリン本土まで連合国に奪われる」
「あのいけ好かねえエイリスの奴等に占領されるってんだな」
「連合国にはロシアもいるのだ」
「そうだよ、あいつもいたんだよ」
 ロシアの名前を聞いただけでだ。ロマーノは震え上がった。
 そしてそのうえでだ。こう言うのだった。
「あいつ怖過ぎるだろ。一体何であんなに怖いんだよ」
「だが彼もまたロマーノ殿やヴェネチアーノ殿を気に入っているが」
「俺はあいつは怖くて仕方ないんだよ」
 嫌う以前の問題だった。ロシアに対しては。
 
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