ヘタリア大帝国
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TURN24 バトルオブエイリスその一
TURN24 バトルオブエイリス
ドクツ軍がエイリスに侵攻したと聞いてだ。シュウ皇帝は重慶にある己の玉座からこう中国に尋ねた。
「祖国子はこのことについてどう思う」
「エイリスは危ういあるよ」
すぐにこう答える中国だった。そこには中国妹もいる。
「負けなくともある」
「その損害は大きいか」
「大きな損害を被ることは間違いないある」
「そうか。朕としても」
中帝国の主としてだ。皇帝は言った。
「エイリスが太平洋にまでのさばっているのはよいとは思っていなかった」
「そうあるよ。エイリスは欧州の国ある」
中国妹も少し怒った感じになって述べる。
「太平洋は太平洋の国や人間のものある」
「妹子の言う通りだ」
皇帝は中国妹の言葉をよしとした。
「何故欧州の者達が太平洋に来るのだ」
「そもそも植民地自体が間違っているある」
中国妹は植民地についても不快感を見せた。
「あんなものはここでなくしてしまうべきあるよ」
「うむ、そうだな」
皇帝は中国妹の言葉をまたよしとした。
「ではこの戦いは見守るとしよう」
「それがいいと思うある」
「妥当あるよ」
中国兄妹はまた皇帝に述べた。
「それであるが。ガメリカから艦艇の援助が来たある」
「キャヌホーク提督からのアドバイスを受けているある」
「領土の奪還か?」
「いや、それはまだある」
「機を見て動いて欲しいとのことある」
これがキャヌホークのアドバイスだというのだ。
「とりあえず今は日本が怯む時を待つある」
「そうしたいあるが」
「ではそうするがいい」
皇帝はここでも二人の言葉をよしとした。
「朕は戦には疎い。ましてやリンファやランファもいない」
「だから僕達が戦うある」
「戦いのことは任せてくれるあるか」
「任せる。そなた達にな」
実際にそうするとだ。皇帝は二人に述べた。
「ではな。太平洋でも本格的な戦いになれば」
「その時にまた動くあるよ」
中国はこう皇帝に述べた。彼等もエイリスのことは醒めた目で見ていた。そうしていたのだ。
そして日本にも両国の決戦の報告が届いていた。それを聞いてだ。
韓国は威勢よく他の国々に言った。
「このままエイリスは崩壊なんだぜ!連合の一角が崩れるんだぜ!」
「兄さん、まだそれは決まった訳ではないニダ」
妹がその威勢のいい兄に述べる。
「エイリスも強いニダ。エイリスが勝つ可能性もあるニダよ」
「けれどドクツは押してるんだぜ」
韓国は妹にこう返す。
「それならこのまま押し切ることもできるんだぜ」
「そうなればいいけれどね」
それならばだとだ。今度は台湾が韓国に言う。
「戦争にはアクシデントは付き物よ」
「そうだよね。何か災害が起こるとかね」
台湾兄はその可能性を指摘した。
「いきなりドクツ本土にエアザウナが出て来るとかね」
「むっ、あの化け物がなんだぜ」
「うん、エアザウナ対策に戦力を向けないといけないかもね」
こう言うのだった。
「ひょっとしたらね」
「そうなったら確かに不味いわね」
台湾は兄のその指摘に頷いた。
「如何にドクツといえど」
「ドクツは今新たに二個艦隊を置いた的な?」
「そうみたいだけれど」
香港の兄妹はこのことを話した。
「アドルフ総統とゲッペルス宣伝相のそれぞれの直属艦隊」
「あの人達の」
「じゃあ戦力はさらに充実するんだぜ」
韓国はそれをドクツのさらなる勝利の要因だと指摘した。
「ドクツは勝つんだぜ」
「だといいのですがね」
「ええ、本当にね」
マカオ兄妹は韓国程楽観はしていなかった。少し神妙な感じも見せている。
「ドクツとエイリスの戦力比は五倍以上開いています」
「エイリスはやっぱり強いわ」
「戦いは数だからね」
台湾はこの事実を指摘した。
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