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ヘタリア大帝国

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TURN23 タイの話その三

「ですから台湾さんや韓国さんも我が国の一部になっていますから」
「我が国は植民地を認めない」
「ですから。あちらに進出した場合はです」
「独立してもらうというのですね」
「資源等は購入した方が遥かに安くつきます」
 経済的な概念からもだ。日本は話す。
「そしてこちらのものを買ってもらい技術援助等も行い各国の国力を高めれば」
「それが私達にも返ってくるのですね」
「経済圏を築き上げるべきかと」
 日本はこう帝に話した。
「ですから。私もです」
「独立に賛成ですか」
「はい、そうです」
 その通りだとだ。日本は帝に答えた。
「そう考えます」
「わかりました。それでは」
 帝は日本の意見も聞いた。そしてだ。
 最後にだ。東郷に顔を向けて彼にも尋ねたのだった。
「東郷はどう思いますか」
「はい、私も賛成です」
「その理由は」
「植民地というものは好きになれません」
 やはりだ。彼もそうだった。
「現地の民衆から一方的に搾取するというのはどうしても」
「よくないですね」
「それでは彼等を苦しめしかもその搾取に対する反発を抑える為に軍も置かなくてはなりません。そうした面からも経済的に非効率的です」
「では独立してもらってですね」
「貿易をしていくべきです」
 東郷も日本と同じ意見だった。
「そうしていくべきかと」
「わかりました。私もです」
 帝もだ。にこりと笑って自分の考えを述べた。
「植民地化よりも独立してもらって交流を深めたいと思っています」
「では、ですね」
「はい。ベトナムさん達にお伝え下さい」
 帝は微笑んでタイに顔を向けて告げた。
「日本帝国は植民地諸国の独立を支持します」
「では時が来ましたら」
「その時にですね」
「独立します。そしてその時は」
「支持させてもらいますね」
 こう応える帝だった。こうしてだった。
 日本帝国は植民地各国の独立を支持することになった。このことは決まった。
 日本はこの決定を妹や他の国家達に話した。その時にだ。
 香港がだ。こう日本に尋ねた。
「一つ気になる的な?」
「といいますと」
「俺達今日本さんのところにいるけれど」
 それでもだとだ。日本に言うのだった。
「その考えだとこの戦争が終わったら俺達は先生のところに帰る的な?」
「中国さんのところにですね」
「そうなる的な?中帝国に」
「そうだ、その通りだ」
 場には柴神もいた。彼はこう香港に答えた。
「君達はこの戦争の後で中帝国に戻ってもらう」
「いいのですか、折角占領したというのに」
 柴神のその言葉にだ。マカオは驚いた顔で問い返した。
「私達をミスターのところに戻して」
「日本帝国には広大な領土は不要だ」
 柴神は言うのだった。
「貿易で栄える。そのことを目指す」
「だからですか」
「そうだ。だから中帝国の領土は戦争終結後全て返還する」
「では北京や西安も南京も」
「当然満州もそうなる」
「何と。では本当に」
 マカオは柴神の言葉にさらに驚いた。彼等にとっては信じられない話だった。
 そうした話からだ。さらにだった。
 柴神は韓国や台湾にもだ。こう言ったのだった。
「君達もその時が来れば独立していい」
「えっ、俺達もなんだぜ!?」
「本当にいいんですか!?」
「いい。何度も言うが日本帝国は広大な領土を求めない」
 彼等にも言うのだった。
 
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