ヘタリア大帝国
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TURN22 各国の会議その九
「まあ太平洋の植民地はな」
「植民地軍だけでなく」
「陛下も軍を送られるらしいからな」
「何かと苦しいですがまずは」
「ああ、ドクツの侵攻に勝たないとな」
「本当に間も無くです」
ドクツがだ。来るというのだ。
「今オフランス方面にドクツ軍が集結しています」
「やばいな、本当にな」
「それに対して我々はです」
「こっちも植民地軍から何でも集めてるしな」
「総力戦になります」
まさにそうなるとだ。イギリス妹は述べる。
「では」
「ああ、じゃあ植民地の連中の話も聞くか」
「メンバーですが」
植民地会議のメンバーの顔触れをだ。妹は兄に話した。
「オーストラリアさんにニュージーランドさん」
「あの二人にだよな」
「トンガさんにインドさん、エジプトさんにカメルーンさん」
「東南アジアの連中も全員来てるか?」
「はい、ベトナムさんにマレーシアさんにインドネシアさんがです」
「そうか、本当に全員だな」
「では皆さんのところに今から行きましょう」
妹は兄に言ってだ。そのうえでだ。
兄をそのエイリス植民地の国々による会議が行われている部屋に案内した。そしてその円卓にだ。
兄妹で着く。そのうえで面々と話そうとする。しかしだった。
彼等は誰もがだ。どうにも様子がおかしかった。特に東南アジアの面々がだ。
妙な気配だった。イギリスもそのことに気付いて彼等に問うた。
「どうしたんだよ、何があったんだよ」
「いや、別にな」
「何もないよ」
「特にね」
ベトナムにインドネシア、マレーシアはこう返す。しかしだった。
イギリスに対する態度は素っ気無い。そしてこう言うのだった。
「日本が来る話はこちらにも来ている」
「だから。今は僕達の国土を守りたいけれど」
「そちらに戦力を送ることは」
「おい、できないとかは言うなよ」
イギリスもだ。彼等にこう返した。
「わかってると思うがもうすぐドクツ軍が来るんだぞ」
「それはわかっているたい」
植民地の中で飛び抜けて大きいインドが言ってきた。
「しかし。それでも」
「そっちの防衛かよ」
「日本が来たらどうするたい、今すぐにでも」
「いや、ドクツは今すぐに来るけれど日本はまだ時間があるからな」
イギリスはこうインド達に返した。
「だからな。まずはな」
「ドイツを退けることが先決でごわすか」
「ああ、まずはそれだ」
イギリスはオーストラリアにも話した。
「それからだ。エイリスの総力を結集させてドクツに対する。これでどうだ」
「確かに。数では我々はドクツを圧倒しています」
カメルーンは腕を組み冷静な面持ちでイギリスに答えた。
「そして戦争は数です」
「だからだよ。いいな」
「しかしです。ドクツを破ります」
「ああ、それからのことか?」
「若しもドクツとの戦いで損害が多く出て」
そしてだというのだ。
「その後で日本と戦うとなると」
「安心してくれ。その時は本国から騎士提督が率いる艦隊を送る」
「騎士提督!?」
「騎士提督の艦隊を」
「ああ、そうするからな」
エイリスの切り札とも言えるだ。彼等のうちの誰かが率いる精鋭艦隊が来ると聞いてだ。植民地の面々はそれぞれの顔色を一変させて問い返した。
「まさか。そこまで」
「女王陛下は」
「ああ、これでどうだ」
イギリスは真剣な面持ちで植民地の国家達に問うた。
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