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レーヴァティン

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第百二十六話 湖の征伐戦その七

「そのことが事実だからっちゃ」
「ならだ」
 英雄は留美のその言葉を聞いて飲みつつ言った。
「そのことをだ」
「活かしてっちゃな」
「そしてだ」
「山陰を掌握するっちゃな」
「そうする、しかも早いならな」
「それならっちゃな」
「それに越したことはない、そして次は九州だが」
 山陰の次のこともだ、英雄は話した。
「しかしだ」
「しかし?どうしたっちゃ」
「四国と山陽、山陰の政が先だ」
 九州攻め、それよりもというのだ。
「まずはな」
「そっちっちゃ」
「そうだ、西国の統治を行いだ」
 そのうえでというのだ。
「足場を固めてじゃ」
「それから急襲攻めっちゃ」
「それまでは攻めない、攻めてきたら退けるが」
 それでもというのだ。
「今はな」
「攻めないっちゃか」
「山陰攻めのすぐ後で攻めるつもりだったが」
 英雄は実際に最初はそう考えていた、九州まで一気にと考えていたのだ。だが政のことを考えてだ。
「政が先だ」
「四国と山陽、山陰を治めるっちゃか」
「それからだ、九州まで一気に勢力を拡大すると」
「その時はっちゃか」
「領土も広くなり過ぎる、今の時点ではな」
「だからっちゃか」
「まずは政だ」
 そちらだというのだ。
「それが終わってからだ」
「九州っちゃか」
「そう考えている」
「そうですね、周防と長門それに伊代の守りを固め」
 ここで良太も言ってきた。
「水軍も使い」
「そうしてだな」
「九州からは攻めさせない様にして」
 その様にしてというのだ。
「それからです」
「新しく領土になった場所を治めにかかる」
「大坂に戻って」
「そうする、思えば大坂城も」 
 この城についても話した。
「長く見ていないな」
「そう思うとですね」
「懐かしくもある」
 こうも言うのだった。
「やはりな」
「左様ですね」
「あちらでも牡蠣を食っていたな」
 英雄は自分達が今食べているそれの話もした、見れば英雄は生牡蠣をぽん酢に漬けてそのうえで食べている。
「大坂でもな」
「そういえばそうでしたね」
「大坂の牡蠣も美味い」
「左様ですね」
「その牡蠣もだ」
 まさにというのだ。
「食うか」
「戻られた時は」
「そうする、そして酒もだ」
 日本酒も飲んで言った、清酒である。
「大坂の酒もだ」
「飲まれますね」
「そうしたいな、今は今で楽しんでいるが」 
 安芸の酒を飲んでいる、そうしつつの言葉だ。 
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