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オズのキャプテン船長

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第十幕その十

「それでだよ」
「食べ過ぎてもですね」
「多少なら問題はないからね」
「迷わないんですね」
「迷うことはバイキングはしないよ」
「一切ですか」
「すぐに決めて」
 そしてというのです。
「動くんだ」
「そうされているんですか」
「いつもね」
「航海の時もですか」
「勿論、畑仕事の時も牧場でもね」
「お料理の時」
「そうだよ、とにかく迷わないでね」
 そうしてというのです。
「決めてね」
「動くんですね」
「そうだよ、だからパンを食べるにも」
 エリックさんも今はパンを食べています、林檎のジャムをたっぷりと塗って大きなお口で食べています。
 そうしながらです、恵梨香達にまたお話するのでした。
「この通りだよ」
「そうですか」
「そう、そしてね」
 それでと言うのでした。
「お腹一杯食べて」
「多少食べ過ぎても」
「後で思いきり働く」
「そうされるんですね」
「それでも動き足りないなら」
 その時はといいますと。
「スポーツをするんだ」
「そうされていますか」
「うん、水泳をしたり球技をしたり格闘技をしてね」
 そうしたものを楽しんでというのです。
「楽しんでいるよ」
「身体は思いきり動かすんですね」
「毎日ね、それからお風呂にも入って」
「お風呂もお好きですか」
「そうなんだ、それで身体を奇麗にしてあったまって」
 そうなってというのです。
「ぐっすりと寝るんだ」
「そうですか」
「毎日ね」
「何か本当に豪快ですね」
「それがバイキングの性格だよ」
「何でも迷わずに」
「食べて働いてスポーツをしてね」
 そしてというのです。
「お風呂に入って寝て」
「また明日ですか」
「うん、そうした生活だよ」
「それで毎日」
「そう、毎日ね」
 まさにというのです。
「そうして暮らしているよ」
「オズの国の海も巡っておられるんですね」
「川を使えば」
 その場合はといいますと。
「オズの国の中にもね」
「入って行けますか」
「僕達は船が行ける場所ならね」
 エリックさんはここでテーブルの上に運ばれてきたデザートを見ました、そのデザートは林檎や葡萄や桃といった果物達でした。
「何処でも行けるんだ」
「オズの国の」
「そう、オズの国のね」
「じゃあ行ける範囲は広いですね」
「そうだよ、オズの国は川も多いね」
「はい」
 その通りだとです、恵梨香はエリックさんに答えました。
「そちらも」
「その川達に海から入ってね」
「上っていって」
「オズの国の何処でもね」
 それこそというのです。 
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