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オズのキャプテン船長

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第八幕その四

「楽しみましょう」
「それじゃあ」
 恵梨香も頷いてでした、そしてです。
 皆で一緒に島の中を巡っていきました、そんな中でモジャボロはモアイ像を観つつこんなことも言いました。
「あまりにもよく出来ているからね」
「だからですね」
「お口が開いたりね」 
 その真一文字のお口がというのです。
「目が開いたりとか」
「そうしそうですか」
「そう思わないかい?」
「それってお父さんが言っていたゲームみたいですね」
「ゲーム?」
「日本のコンピューターゲームであったんです」
 恵梨香はモジャボロにこうお話しました。
「お口が開いて丸い輪っかをかなり出す」
「そんなゲームがあるんだ」
「はい、そのゲームみたいですね」
「そんなゲームがあるんだね」
「そうなんです」
「何かそのゲームを観てみたいね」
「物凄く難しいシューティングみたいです」
 恵梨香はゲームのジャンルのお話もしました。
「敵が強くて」
「若しかしてモアイもかな」
「はい、敵としては強くて」
「その沢山出す丸い輪っかにあたるとだね」
「やられちゃいまして」
 そうなるというのです。
「それで、です」
「モアイは強くてだね」
「お口を開いた時に自分の機体の分身をぶつけて」
 そうしてというのです。
「やっつけるらしいんですが」
「そうしないとだね」
「結構苦戦するらしいです」
「モアイが敵なんてね」
「そうしたゲームもあるんです」
 実際にというのです。
「結構シリーズ化してるらしいですよ」
「人気もあるんだね」
「確かに難しいですが」
 それでもというのです。
「面白いらしくて」
「そうなんだね、しかもモアイが敵なのは」
 モジャボロはこのことについてはこう言いました。
「僕としてはね」
「お嫌ですか」
「そう思うよ。モアイは観ているとね」
 実際に観つつ言うモジャボロでした。
「不思議と親しみが持てるからね」
「そういえば」
 恵梨香も言われてでした。
「嫌いになれないです」
「そうだね」
「はい、どうも」
 観ていると、というのです。
「それだけで」
「敵であってもだね」
「実は人気のある敵で」
「愛されているんだ」
「強敵は強敵みたいですけれど」
 それでもというのです。
「人気はあるみたいです、同じ会社の色々なゲームにも出ていまして」
「敵としてだね」
「かなり愛されています」
「それはいいね」
「一時期この会社のマスコットみたいだったとか」
「それは随分な愛され方だね」
「そうですよね」
「そこまで愛するとなると」
 それこそとです、モジャボロはついつい笑顔になって言いました。
「モアイを造っている人達も幸せだね」
「そうですよね」
「うん、それじゃあ今から」
「そう、島の奥に入って」
 船長がモジャボロに応えました。 
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